俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

1月20日(日)/大寒

2013-01-20 08:59:51 | Weblog
★水仙を活けしところに香が動く  正子
水仙は冬も終わりになったころから春にかけて咲きます。清楚な姿とそれにふさわしい香り、庭の水仙を切って活けられたのでしょうか。香りの動きは人の動きでもあり、寒中の一日を大切に過ごされる様子が伝わります。(多田有花)

○今日の俳句
髪洗う耳に木枯し届きけり/多田有花
髪を洗うときに耳の辺りが一番ひんやりするが、そこに木枯らしが吹く音が届いた。「耳に届く」は、リアル。季語は「木枯らし」。(高橋正子)

○大寒
★寒浄し床に白磁の観世音/川本臥風
★大寒や転びて諸手つく悲しさ/西東三鬼
★大寒の床におさまり静かな土鈴/高橋信之

大寒(だいかん)は、二十四節気の一つ。冬至から1/12年後で1月21日ごろ、期間としては、この日から、次の節気の立春前日までである。今年は、大寒の入りが1月20日、立春前日の節分が2月3日で、その間の15日間を大寒という。この頃は、冬の内でも寒さのはげしい時期である。

★大寒の水道水の真すぐ落つ/高橋正子  
★大寒の障子のそばの日の移ろい/高橋正子

○冬の梨園

[冬の梨園/横浜市緑区北八朔]        [花の梨園/横浜市緑区北八朔]

★梨園の今寒中の静けさに/高橋信之
★梨棚に白とも言えぬ花咲けり/高橋正子

 梨の花と林檎の花が同時くらいに咲いた。これは、瀬戸内にある生家の庭と竹藪の話である。梨は、多分鑑賞用に、長十郎が庭に、林檎は竹藪の端に、何のためかあった。梨は実を付けたが、林檎は花を咲かせるだけだった。冬はそれぞれ、雪が降る日も、氷雨の日も、木枯らしが吹く日も、枝ばかりであった。それでも冬の終わりを告げる節分のあと、子どもながら、これらの花が咲くまだまだ先の日を思って暮らした。私が冬が好きなのは、こういう春のことを思えることも一つである。

 冬はもっぱら剪定です。剪定とは、古くなった枝を取り、来年実をならせる枝、樹が力をつけるための枝など、一本一本の樹の状態を見て決め、配置していくのです。みなさんもお気づきかと思いますが、梨園の天井には格子状に針金が設置されています。梨の樹は本来、上へ上へと伸びていくのですが、作業がしやすいように、針金の棚に縛っていくのです。剪定の手順としては、まず、電動の剪定ハサミとノコギリで、いらない枝を切り落とします。
あまりにも量が多いので、機械を使わないと疲れますし、腱鞘炎になってしまいます。そのあと、間隔を空けて枝を配置する場所を決め、棚に縛っていきます。使うひもは、植物性繊維の土に還るものを使用しています。縛った後は、樹の切り口に薬を塗っていきます。これは、菌が入らないようにし、癒合を早めるためです。剪定は時間がかかり、一日に5,6本できたらいい方です。梨の樹は400本…。これを3月いっぱいで終わらせなければいけません。冬の間も忙しいのです。こうして3月後半になると、花芽が開き始めます。(web「下田梨園*冬の梨園のお仕事*」より)
 しょうぶの梨100年記念園(しょうぶのなし ひゃくねんきねんえん)は、埼玉県久喜市が設置、管理・運営する公園である。このしょうぶの梨100年記念園は1994年(平成6年)3月に完成した公園である。この公園は「菖蒲の梨」が歩んできた歴史を記念すると同時に、五十嵐八五郎の功績をたたえて整備されたものである。園内には旧南埼玉郡菖蒲町(現:久喜市菖蒲区域)の梨の歴史が彫刻された碑文や、俳句の碑・短歌の碑などが彫刻された石碑が所在している。このほかあずまやが所在しており、小規模な梨園も整備されている。(ウィキペディア)


◇生活する花たち「蝋梅①・蝋梅②・芽柳」(横浜・四季の森公園)

コメント (1)
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