「ヘド」が出るやつら

　あの、なんていうのか、画一的なダークスーツを身にまとい、薄っぺらな手提げ鞄を持ち、片手には全員が「日本経済新聞」を携え、集団で行動している。たまたまであろうが、なぜか皆　関西弁をしゃべくり、特に迷惑をかけているわけではないが、その存在が　イヤ　なのだ。

　おそらくどこかの会社の研修で、社員寮などで集団生活をしている面々なのだろう、必ずこの時期に目にする。

　何がイヤかって、判で押したように日経新聞を朝の通勤バスや電車の中で、これみよがしに広げて読んでいる。　日経新聞の社員だろうか？　聞きたくもないが耳に入ってくる会話の内容からすると、どうやら保険屋らしい。
「あのな、新聞くらい、早起きして、出勤前に読んでこい！！」　私の会社の社員であれば、こう言ってやるのに。

　だいたい日経新聞ってのが腹立つ。　私なんか朝日新聞を購読し、会社でとっていた「高価な」日経新聞を社長が読み、そのお下がりを、２日遅れくらいで読んでいたもんだ。　青臭いガキどもが何を偉そうに。

　しかし何を怒っているのだ私は。　これは単なる嫉妬なのか？
ま、どうでもいい。　とにかく　イヤなものは嫌なのだ。