あなたは、平成13年12月22日に発生した工作船事件を記憶されておられるでしょうか?
海上保安庁資料館横浜館(赤レンガ倉庫のそば)のリーフレット要約をすれば、
九州南西海域における不審船情報を防衛省から入手し、これを捕捉すべく追尾、同船に対して巡視船や航空機による停船命令を行ったが無視したため射撃警告の後、巡視船の20粍機関砲による威嚇射撃を実施するも引き続き逃走を図り、かつ、巡視船に対して自動小銃やロケットランチャーによる攻撃を行った(海上保安官3名負傷)ため、巡視船による正当防衛射撃を実施したところ、不審船は自爆用爆発物により自沈した。
その後、水深90mの海底から不審船および証拠品(1,032点)を引き上げ調査した結果、北朝鮮の工作船で薬物の密輸入に関与していた疑いが判明した、とある。
この海上保安資料館横浜館は国民に我が国周辺海域の現状と海上警備の重要性などの理解を得るため、平成16年12月10日に開館、館内には上記、九州南西海域不審船事案にかかる工作船及び回収物などを展示されている。
写真に掲載してある通り、工作船船体は漁船に偽装しているが搭載火器等から見ても重武装の船舶であり、これが日本近海を遊弋しているなどは由々しき事ですね。これからも海上保安庁等の海上警備に期待したいと思います。
工作船船体の概要 説明図(画像をクリックしますと拡大します) 駐車場:無し
海上保安庁「工作船展示館」(海上保安資料館横浜館)のホームページ(クリックしますとジャンプします)
工作船船首部分
操舵室から見た船尾 同じく操舵室から見た船首
第一機関室と第二機関室(連続最大出力約1,100馬力、一般漁船の約10倍)
巡視船からの射撃による弾痕(人の居ない、船首部分を射撃したとのこと)
小船艇格納区画と観音開きの扉
工作船に格納されていた小船艇とゴムボート
工作船に搭載されていたニ連装対空機関銃(口径14.5粍)と格納用移動レール
ロケットランチャー(口径85粍等のロケット弾発射機)と軽機関銃及び自動小銃
携行型地対空ミサイル発射機 82粍無反動砲
海上保安庁「工作船展示館」(海上保安資料館横浜館) 地図
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