はりさんの旅日記

気分は芭蕉か司馬遼太郎。時々、宮本常一。まあぼちぼちいこか。
     

飛鳥カメラ散歩(その2)

2015-12-15 21:43:00 | カメラ紀行
今回は、伝板蓋宮跡から歩きます。
板蓋宮(いたぶきのみや)は、643年に皇極天皇が遷都した飛鳥ではじめての宮です。645年には、ここを舞台とした歴史的事件が起こります。乙巳の乱(大化の改新)です。中大兄皇子と中臣鎌足によって、蘇我入鹿が暗殺された歴史の舞台です。その後、壬申の乱に勝利した天武天皇が、飛鳥浄御原宮を開いたのも、この地とされています。

血なまぐさい歴史の舞台も、今はのどかな田園風景です。
そこには、ただ風が吹いているだけ♪








万葉歌より「采女の袖 吹きかへす 明日香風 都を遠み いたづらに吹く ー志紀皇子ー」<采女の袖を吹きひるがえす明日香風、今は都も遠く、空しく吹くことよ。>







遠くに飛鳥寺の屋根が望まれます。飛鳥の宮が華やかだった頃は、このあたりはどんな風景だったのでしょうか?

犬養孝は『万葉の旅』飛鳥浄御原宮のページに「地は真神の原の一部にあたり、東方に八釣山、遠くに三輪山を望み、真北の香具山との間には広大な田畑がひろがり、西北ま近くに雷の小丘があって眺望がたいへんよい。いまここに立てば、飛鳥風がびょうびょうと田畑を吹くのみであるが…。」と書いています。

飛鳥川のほとりに、訪れる人もないお堂がありました。中には弥勒石が祀られています。地蔵菩薩のようですが…。下半身の病気が治るという伝説があり、わらじがたくさん吊されていました。







飛鳥には、歴史の風が吹いているようです。
次回は、飛鳥資料館の猿石です。


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