はりさんの旅日記

気分は芭蕉か司馬遼太郎。時々、宮本常一。まあぼちぼちいこか。
     

分水嶺を見ようと木次線に沿って…

2015-05-06 20:31:04 | 分水嶺の旅
ヤマケイ文庫から『日本の分水嶺』(堀 公俊著)という本が出ています。本の帯には『「日本の背骨」を地図で旅する列島縦断6000キロ』と、キャッチコピーが書かれています。この「地図で旅する」という言葉に弱い私としては、即購入した本の一冊です。
北は北海道の宗谷岬から、南は九州の佐多岬まで、空から降ってきた雨水は、太平洋に流れるのか、それとも日本海に流れ込むのか?その別れ道にあたるところが大分水嶺なのです。
普段は意識していませんが、私たちは、知らないうちに大分水嶺を越えて旅しているのです。大阪から、日本海側の町や観光地(出雲・城崎・敦賀・金沢等、あっ、松本も)へ旅行に行ったことのある人は、みんな大分水嶺を越えていたんですね。
大分水嶺というと、高い山の稜線を想像しますが、平らな盆地の真ん中に分水嶺があるところもあるのです。関西では、兵庫県丹波市のJR福知山線石生(いそう)駅の近く、「水分れ公園」のあたりが、本州で一番低い大分水嶺として有名です。

前置きが長くなりましたが、今回は広島からの帰りに少し足をのばして、分水嶺でも見ようと、三井野原あたりをぶらりしてきました。
中国道の庄原ICで下りて、国道183号線と314号線を1時間あまり走れば、三井野原です。三井野原はスキー場として有名ですが、関西では知る人ぞ知るという所でしょうか。
 (三井野原スキー場。リフトが微妙にさびている)
 (JR三井野原駅)

あっ、そうそう分水嶺の話でしたよね。JR三井野原駅を少し過ぎたところに、その標識はありました。
 (分水嶺を示す標識)
 (標識を拡大)
以上です。分水嶺はそれだけです。なんか詐欺みたいな話ですが、ここが分水嶺か!と感慨に耽ることが大切なのですよ。
ただ、それだけではおもしろくないので話をすすめます。先ほどの写真(分水嶺を示す標識)の先にトンネルが見えるでしょ。そこを抜けると、いきなり深い谷が目の下にありました。その谷の底にある出雲坂根駅に向かってループを描いて下りていくのです。「おろちループ」と言って、三井野原、坂根間、2.3キロ、標高差105メートルを7つの橋とトンネルを使い、二重ループ式で結ぶ道路で、日本1の規模だと書いてありました。ヤマタノオロチを想像させるそうですが…。
 (標識もグルグル)
 (一番上の橋)
 (こんな感じでグルグル)
そして、底まで下りた所に、出雲坂根駅がありました。この駅も実は…。
次回に続きます。