やっぱり幸せ♪

日常の色んなこと、特に発達障害を持つ息子との素晴らしき日々を綴っていきたいと思います。

サポートブック

2021年03月23日 | 日記(息子・中学生)

昨日はメンタルクリニックの予約日でした。

けれど、

「みんなで集まるから延期してほしい。」

との息子の要望で、キャンセルすることになりました。

 

息子は、サッカー仲間と一緒に公園に遊びに行きました。

 

次のカウンセリングの予約が取れたのは、4月3日。

4月になると1回の診療負担が500円で済むという「こども医療証」が使えなくなるので、本当はキャンセルしてほしくなかったけれど、息子にとって友達と遊ぶことはカウンセリング以上に大事なことです。

 

息子が公園に行っている間、私は中学校へ行ってきました。

 

先日、通級の先生からお電話があって、市内の中学、高校の先生が集まる会議があるので、息子の入学する高校の先生に息子のこと引き継いでくださるらしく、

「こういうサポートをお願いしたいというのがあれば教えてください。」

とのことでした。

 

「中学校入学時にいただいたサポートブックをお渡してもいいですか?」

とも聞いてくださいましたが、3年前とは状況が変わっているので、新たにサポートブックを作ることにして、それをお渡ししていただくことになりました。

 

「息子は素直で穏やかな性格ですが、不安や緊張が強くなると、体の機能(見る、聞く、考える等)がフリーズし、パニックになることがあります。

適応障害からの回復途上なので、無理せず体調管理をしながら、充実した学校生活を送ってほしいと願っています。

そのためには、先生方の温かいサポートが必要なので、ぜひともよろしくお願いします。」

とのメッセージとともに、A4用紙4枚に渡って息子の特性や、「想定される困りごと」→「こんな支援が助かります」というのを作成しました。

 

通級のない高校生活で、一番にお願いしたいことは、

「不安や緊張から調子が悪くなることが多いです。

(頭が真っ白になる、胸が痛い、息がしにくくなる等)

強迫観念が強くなることがあります。

(文字が正しく書けているか、教科書等の向き、手洗いが充分かが気になる等)」

     

「頓服を持たせているので服用します。

落ち着くまで休める場所を用意していただけるとありがたいです。」

 

高校生の息子のことで、こんなことまで書くべきか?と思うものもたくさんありますが、現状を知ってもらわなければ、必要なサポートを得られないと思いました。

 

「人より理解が遅く、話についていけなくなって、何をすればいいのか分からなくなっていることがあります。」

     ↓

「分かりやすく、スモールステップで教えていただけるとありがたいです。

二段階以上の指示は頭に入りにくいので、一つ一つ指示していただくか、手順を書いていただくと分かりやすいです。

本当に理解できたかどうか、声かけが必要な場合があります。」

 

「体を動かすことが苦手。

体の動きが不自然で不器用。

動作もゆっくりなため、やる気がない、ふざけていると思われることがあります。」

     ↓

「思うように体を動かせなかったり、ボディイメージが未発達なため、みなが意識せずに出来ることも、意識して努力が必要なことが多いです。

未だにハサミをうまく使ったり、プリントをきれいに貼り付けることも出来ませんが、温かくおおらかに接していただけるとありがたいです。」

 

「片付けや整理が苦手。

持ち物の管理が出来ず、忘れ物、失くし物が多い。」

     ↓

「一つのことで頭がいっぱいになり、同時に他のことを考えられません

適応障害発症以後、常に不安でいっぱいな様子で、それらを意識する余裕がない状態です。

声かけしていただいたり、大事な提出物等、気になることは連絡していただけると助かります。」

 

「厳しい指導が苦手で、調子が悪くなることがあります。」

     ↓

「大きな声、きつい口調が苦手です。

言葉通りにとらえるせいもあるためか、全体に向けた指導、他の生徒への指導を聞くだけでも、しばらく調子を崩します。

穏やかに話し聞かせていただけるとありがたいです。」

 

こういう感じで、思いついた息子の困りごとを幾つも書かせていただきました。

 

中学校に入学前もサポートブックを作成しましたが、私が思っていた困りごとと、先生が思っていた困りごと、そのどちらとも息子の困りごとと本当に必要だったサポートとは隔たりがあったようです。

 

それに、

「これぐらい出来なきゃ、本人が困る。」

「こんなことが我慢出来なければ、社会でやっていけない。」

私の中にそういう気持ちがあって、息子のペースに合わせているつもりで、社会に合わせようと一つ一つ丁寧だけれど、あれもこれもと声かけし過ぎていたのです。

 

私にとっては何でもないことでも、息子にとっては意識して努力しなければならないことや我慢をしなければならないことが、幾つも幾つも山のようにあるのです。

 

本当に手のかかる子ですみません。

けれど、これだけ困っていることがあるのです。

全ての先生に対応していただけるよう望むことは無理かもしれませんが、一人でも二人でも息子のことを分かってくださり、味方になってくださる先生がいますように・・・。

そして、一日でも多く学校に通って、人との関りや社会性を学んでいくことが出来ますように・・・。

 

そんな思いでサポートブックを書きました。

 

息子の送り迎えに何度も通った中学校も、この日が最後になるかもしれません。

通級の先生と担任の先生にもお会いすることが出来ました。

 

私がお世話になったお礼を言うと、

「〇〇君、卒業式が終わって、花道も通ってから、『ありがとうございました~!』って、お礼を言いに来てくれました。」

と、深々とお辞儀をするまねをしながら、通級の先生。

「それまで何ともなかったのに、急にぶわっときて泣いてしまいました。」

と。

 

「最後の学活でも、〇〇君がみんなへの思いを伝えてくれて、私も泣いてしまいました。

最高の学活でした。

この一年、〇〇君と一緒に過ごせて本当に良かったです。」

と、担任の先生。

『これからもずっと応援しています!』と、お伝えください。」

と。

 

息子だからこそ、残せた何かがあるのでしょうか・・・。

 

本当に本当にありがとうございました。