以前からこちらに掲載していましたが、2月にイベントに出展する事になりました。
先ほど、サイトに掲載しましたのご覧下さいませ。
今回は「ビスクドール」を沢山の人にご覧いただくというイベントですが、作品は私とイギリスから来日する2人を入れて3人での展示です。
イギリスからお越しになる2人とは、「坂下スーリさん」と「Gillian Rechardさん」。
「スーリさん」は、毎年イギリスから我が家に遊びにやってくる「お友達のスーリ」です。
スーリは、実はイギリス在住の日本人。Gillianは、実は私がイギリスでお世話になったビスクドールの恩師です。今から18年ほど前、今までやっていた仕事を辞めた際に3ヶ月の予定でイギリスに留学(っというと聞こえがいいですが、遊学)したのです。
3ヶ月の予定が、とっても楽しくて更に3ヶ月延長。そして更に延長し、いよいよ帰国する事になった時、せっかく英語も理解出来るようになったのでお人形作りの盛んなイギリスで人形を習う事が出来ないか・・・・っと思い、当時、ヨーロッパを中心に活動していた人形団体のトップCarol Ann Stantonさんに手紙を書きました。
「私は日本人です。今、私が住んでいる町から近い所にお人形を教えてくれる先生はいませんか?」みたいな手紙だったと思います。
Carolからの手紙には、「日本人の通訳で、スーリという人がいるから、まずはその人を訪ねてみて下さい。あなたにふさわしい先生は、後で連絡します。」との返答が。
そしてロンドンに住むスーリに連絡を。・・・・それがスーリとの出会いでした。
そして、Carolが紹介してくれたのが、私の住む町から近いBristolに住むGillianでした。既に日本で人形を習っていた私でしたので、Gillianは私が人形を作る技量を見てすぐに、「この滞在中に、私が出すカリキュラムをこなしたら、あなたにGDSの★Teacherの資格をあげるわ♪」っと約束してくれたのです。
そのカリキュラムをこなすのは、とても大変な事でした。
実は、語学学校に行っていた際に滞在した家でノミとダニに刺され、私の両足は、靴も履けないほど、トイレで足を曲げる事が出来ないほどボコボコに腫れ上がっていたのです。その上、測った事はありませんでしたが、毎日熱っぽく、熱で頭はフラフラ、腫れ上がった足のあちこちから体液が流れ、ティッシュでは間に合わず足中にキッチンペーパーを巻いて更にその上をサランラップで巻いて体液がジーンズに沁み込まないように取り替えていたのです。その足は紫色に変色し、シャワーに入るとお腹の真ん中まで変色していて、変な病気にかかったに違いない!っと思っていました。
その足がある日Gillianに見つかってしまい、即、病院へ。処方箋をもらったのですが治る様子は全く無し。日本から抗生物質の入った薬を送ってもらったのですが、足は更にひどくなる一方でした。
日本に一刻も早く帰りたい!っと思ったけれど、ここで頑張れば(カリキュラムをこなせば)、★Teacherの資格がもらえる!っと思うと帰る事も出来ず、熱と溢れて止まらない足の体液と戦いながら何とかカリキュラムをこなしたのでした。
大げさに聞こえるかもしれませんが、紫色に変色する自分の足を見ながら「日本に帰国したら足を切断しなければならないかも・・・・・・」っと覚悟していました。
私にとっては、滞在し続ける事、資格をもらう事は命がけの決心だったのです。
何とか無事、日本に帰国して病院へ。腫れ上がった足は、ただのノミとダニのアレルギー反応だと言われてホッと一安心。切断するかもっとまで思ったのに。
しかし、見るには本当に気持ち悪い程あったブツブツの足はそれから5~6年、噛まれた後が消えませんでした。
そんなこんなでとっても大変だった★の資格は、恩師Gillianからいただけたのです。
今回、岡山に縁のあるスーリからGillianと私にイベントの話しがあり、「Yuki(私)が出るなら日本に行ってみたい!」っとGillianも引き受ける事になり、私とGillianは何と17年ぶりに再会する事になったのです。
18年前に帰国して以来、12月のクリスマスカードのやり取りをしていたのですが、12月は何かと忙しく、私から音信不通に・・・・・。
恩師に大変な失礼をして面目ない私ですが、今回のイベントで恩師と再会できる事がとても楽しみなのです。
イベントでは、昨年製作した「ガラスドーム」の作品や既にお客さまの元にお嫁に行った「ミニョンちゃんの着せ替えトランクセット」などを展示する予定です。
岡山駅からバスで2時間・・・・・と、かなり遠くですが、お近くにお住まいの方がいらっしゃいましたら、是非、遊びにお越し下さいませ。
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こちらの黒いドレスを着たナンシーちゃんは、Bristol滞在最後の日にGillianから「これを私だと思いなさい!」っと私にプレゼントして下さった彼女の作品です。
これをGillianが製作していた時に、私が「これ、あなたにそっくりね~♪♪」っと発言したのですが、本当に彼女によく似ているのです。
今、こうして仕事が出来るのも、こうして皆さんと接点が出来るのも、全て彼女のお陰さま。
病気の恐怖と戦ったBristolでの滞在も、今となってはいい思い出です。(*´ー`)
「先生♪いよいよ会えますね~♪」っと人形に話しかけたりなんかして。(^_^)
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