ここ数年、何度かこちらに投稿していた
「ルームキャップ」。
お察しの方もあったと思いますが、
抗がん剤で髪の毛を失ってしまったお客さまから
「他に売っていないような可愛い帽子♪」と
リクエストをいただいてお作りしてきました。
一番最初は、
彼女が愛してやまない「大草原の小さな家」に出てくる
女の子が寝る時に被っている「ヒラヒラした帽子」。
それから、彼女のリクエストを聞きながら
色々なお話もしながら幾つかの帽子を作りました。
帽子から始まった電話やラインでのやり取りでしたが
いつの間にか、私の目病気の事を心から心配してくれ
私は抗がん剤の副作用の話に涙する事もしばしば。
彼女は私なんかの事を
「ゆっこさんの事を腹心の友だと思ってる♪」っと言ってくれました。
先月末、いつもなら夕方か夜に電話をしてくる彼女が
珍らしく朝に電話をしてきてくれたのです。
「どうしてもゆっこさんの声が聞きたかった」と。
レッスンの前だったので、ゆっくり話も出来ず切ったのですが
その電話以来、ラインのメールを送っても
既読にならず、何かあったんだ・・・・・と心配していました。
それから何度もラインを確認。
でも既読にはなっておらず・・・。
事実を知るのが怖くて、電話をすることも出来ませんでした。
でも心配な毎日。
そんなこんなをしているうちに
電話から一か月が過ぎてしまいました。
昨日の朝、実家に行ったら
父がいつもBS放送を見るのですが、
テレビでやっていたのは彼女が好きだった「大草原の小さな家」。
父が観ているわけでも無いのに
たまたまそのチェンネルになっていたのでした。
彼女に言われてYoutubeで観た事があったので
テレビの音を聞いただけですぐに「大草原の小さな家」だと
気が付きました。
それを観て、思い切って彼女がどうなってしまったのか
週末に電話してみようと決めたのでした。
その晩、彼女が私の夢で「お別れ」を言いに来てくれました。
「ゆっこさん、本当にありがとう♪さようなら~!」と。
昨年、可愛がっていたワンコを亡くしたばかりの彼女でしたが、
「ワンコも一緒だよ♪」っと。
涙が溢れて止まりませんでした。
声のイメージしか記憶にはありませんが、
苦しみから解放された彼女は、
ワンコ達を足元に連れて
好きだったリネンのお洋服を着て
長かった髪を風になびかせていたに違いありません。
私の話にいつも優しいコメントをくれ
共に涙してくれた彼女は、
人を疑う事を知らない純粋な天使のような女性でした。
そんな彼女としばしのお別れです。
彼女との時間の中で、
どんなに辛い副作用の苦しみにも弱音を吐かず
生きる事を諦めずに懸命に治療する様子を拝見していたら
悩み苦しむ自分なんて、彼女の肉体の苦しみに比べたら
泣けるだけ文句を言えるだけ、
幸せなんだと思ったのです。
だって、元気だから。
元気だから泣けるし、怒れるし悩むし・・・・。
こうしていなくなってしまった彼女の事を想うと
生きる苦しみや悩みは、
生かされている証なんだと。
喜怒哀楽、それ全てが生きてる証。
生かされている事に感謝して、
あーだのこーだの生徒さんに言いながら(^-^;
彼女の分も「楽しく元気に」生きていこうと決めた今日でした。
既に亡くなってしまったペット達にも
会えたと分かって、
それも嬉しい報告でした。
「しばらくの間、さようなら♪そして心からありがとう♪」