太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

アリガトウ

2022-11-09 08:48:40 | 日記
 日常で聞く「有難う」と「有難うございます」は微妙なニュアンスの違いがある。前者は上から下、後者は下から上へ、という違いはあるのだろうがさりげない「ありがとう」は心の底から発しているように思う。ございますの方は丁寧語ではあるがやや儀礼的に聞こえてしまう。本当の感謝の気持ちは伝え難いものだ。部下に恐妻家で通っている者が居た。雑談の中でよくそんなことまで我慢して聞いているねと云うと、我慢じゃないです。ああいう性分ですから誰かが文句や愚痴を聞いてやらないといけませんから。一家を養っている大黒柱だからといって尊敬されるとは限りません。不平不満が他人に向かう事を思えばまだマシです。感謝の気持ちが無いのか単に伝えられないのか分かりませんが黙っていて済むことならそれで良いんです、と。梲は上がらないが何と優しい男だろう、でもやっぱり鬼嫁はそんな深い事は理解していないだろうと思った。釣り場で余った餌を分けてあげると年輩の人はスミマセンね、若い人は有難うございますと必ず言う。世の中、ありがとうの一言は潤滑剤である。大阪の人は物を買って受け取るとき客側がありがとうと言うのを不思議だと言う人がいる。大阪で育った身としては当たり前と思っていたがそうでもないらしい。いいモノ買えてという感謝の言葉である。
 屁理屈や集まれ、である。原発が原則40年、一回限り20年延長計60年の寿命から運転停止期間はカウントせずその分を60年に上乗せすると言う案が検討されているという。そもそも停止していたら劣化しないのか。確かに可動部の摩耗はしないだろう。しかし劣化の多くは腐食からくる。これは停止に関係なく日々進行している。以前ディーゼル発電機を扱ったとき1年間動かさなかったら潤滑油が下に落ちてしまい焼き付くからメンテの為に定期的に運転しなければならないと言われた。可動部ですらそうである。これは滅多に行けない離島にソーラーとディーゼル発電機を設置しようとした時の実話である。もっと極端な例では蓄電池は放置すると自己放電で空になるし劣化も早まる。いったい停止期間を除くというのは原発構成部品を細部に亘って分類しての話だろうか。今後有識者会議に諮られるというが工学(劣化メカニズム)の専門家がどの程度入るのだろう。何が何でも廃炉を先送りしようという了見が見栄見えである。そこまでするかという話である。しかしこの案は多分通る。他に運転期間の上限撤廃という案もあるからだ。国民はそれよりマシと思うだろう。役人の巧みなレトリックに大概引っ掛かる。屁理屈だけど素晴らしい提案を(皮肉を込めて)アリガトウである。ただこれは潤滑油の代わりにはならないが。
 


コメントを投稿