キマグレ競馬・備忘録

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本「平成とは何だったのか」

2019年07月10日 | Book

平成史を振り返る本。最近、平成の歴史本が多数出版されているが、これもそのうちの一つ。
平成時代に起きた事件、社会、政治について、ジャーナリストの視点で考察する。
著者によると、平成は社会の保守化、アメリカへの依存が進んだ時代であり、
また貧困や差別が進んでおり、危機的な状況にあるという。
著者は、弱者の視点で平成を振返っていて、確かにそのように感じる場合もあるが、
それでも実感としては昭和時代よりははるかに福祉も充実し、平和な時代だったと思う。
事件も起きるし政治でも様々な問題もあるけれど、戦争のような国の存亡に関わるような
問題は無かった。社会環境は、明らかに優しく住みやすい国になっていると思う。
ジャーナリストは、日々事件や事故、政治や社会の話題を追っているので、些細な事も
拡大解釈しがちだ。著者もその傾向があるように見受けられる。
職業柄、問題提起することが使命なので仕方ない部分もあるけれど、個人的な感情に任せた
記述も多く、また平成史を俯瞰する視点ではどうかと思う記述も多かった。
著者の意見に全て賛同する気持ちにはなれないが、読み物としては面白かった。

因みに、個人的には平成というのは国民の政府への依存、経済重視の傾向が強まった時代で、
毎日、テレビ番組はカネの話ばかり。カネの多寡が全て。
質素倹約が美徳とされた時代が懐かしい気もする。今話題になっている年金が心配なら、
もう一度そういう精神を見直すべきではないかと思う。


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