キマグレ競馬・備忘録

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本「ビジネス書大バカ事典」

2021年08月31日 | Book
普段は、タイトルにバカがつく本は読まないが、この著者の本は本音で書かれているのが面白くて時々読んでいる。
内容は約10年前のビジネス書について。書評というよりも批評という感じ。前半はビジネス書モドキの本、後半はまともなビジネス書について、著者の考えを記す。 モドキ本は、儲かる、成功するなどのわかりやすいタイトルで、中身のない本を買わせる目的で書いたものが多い。怪しいルールを紹介したり、論理が矛盾していたり、著者の成功体験の押し付けも多く、解ったような解らないような主張もあったりする。読む価値のない本も多い。
一方で、優れた経営者による自叙伝は読む価値がある。 彼らは成功という言葉を口にしない。目の前の仕事に集中する。その結果がどうであれ気にしない。そういう態度が大事だと言うことだ。 目の前の金儲けを成功と捉えるのではなく、優れた経営者の生き方、考え方を学べる本が最高のビジネス書ではないかと著者は考えている。
読んでみて、自分もビジネス書で感じていたことを代弁してくれているようで面白かったけれど、ビジネス本、自己啓発書というのは、先がある現役世代に向けたもので、著者のように退職してしまった人には、そもそも参考にならないかもしれない。 とは言え、変なノウハウは指摘しておくべきだし、明らかに読む価値のない本は、明確にしておくべきだと思う。 
自分もこの本で紹介されたビジネス書を何冊か読んだが、やはり経営者の自伝の方が参考になると思った。 ちなみに著者が推奨していた稲盛さんは、自分の高校大学の先輩であり、著者に生き方を褒められて、何だか自分のことのように気持ちが良かった。稲盛さんの本をまた読みたくなった。ビジネスには、褒め言葉が有効だ。

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