キマグレ競馬・備忘録

競馬、MLB、スポーツ観戦、趣味など気になる事を書いています。

本「進歩: 人類の未来が明るい10の理由」

2020年06月22日 | Book
著者はスウェーデンの歴史家。楽観主義者による現代社会の考察。
過去と比較すると世界は大きく進歩し、住み易い世界になりつつあるというのが
著者の主張。例えば、食糧では単位当りの収穫が増大しており、新たな耕地は
必要ない。貧困問題も改善しており、識字率の向上が寄与している。
また世界の人々が、少数民族や性差別に対して寛容になってきている。
環境問題も多くが解決の方向へ進むので、これからの未来は明るいと考えて
いるようだ。
人間は心配するようにできているので、恐怖と心配を煽る方がニュースになる。
ニュースには悪いバイアスの方が強く掛かるため、批判する方が関与しやすい。
この本では、コンパクトに具体例を挙げながら考察していて大変判り易かった。
コロナ禍の影響前の本なので、著者の意見はかなり楽観的だったが、
現在はどうだろう。世界中の経済が停滞して、悲観的な見方も多いけれど
この状況への対処が上手くできれば、著者の主張のように、この世界はそれほど
悪い方へは行かないような気がする。
因みに同じスウェーデン人の環境活動家トゥーンベリさんは、悲観的で環境問題
は悪い方向へ進むという科学者の意見を信じている。
科学者を信じるか歴史学者を信じるかで、見方がかなり変わるようだ。
正解は無いと思うので、落し所を同国人同士でよく話し合ってもらいたい。

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