キマグレ競馬・備忘録

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本「天才を考察する」

2020年02月20日 | Book
天才は、生まれか育ちかという昔からの議論を考察した本。
著者の主張は、天才は遺伝X環境に依る。つまり天才的な才能というのは
遺伝子だけで決まるのではなく、環境が関与することによる。
天才打者と呼ばれたテッド・ウィリアムスや音楽家モーツァルト、
ベートーヴェン等の様々な事例を挙げて「才能は遺伝子で決まる」という
通説に反論している。彼らが天才と呼ばれた背景には、
技術を身につけるための環境や幼少の頃からの継続的な訓練があったから
であり、もともと遺伝的に才能があったわけではない。
才能を身に付けるためには、動機を見つけ自分を律し長期的な訓練を継続し、
限界を見極めたらそれを無視する、自分のヒーローを持ち、良い指導者に
従うことが重要と説いている。
この本は400ページほどの内容だが、本文と注釈がほぼ同じ分量で
占められている。著者の主張の裏付けとして用意した200ページの注釈だが、
私は研究者ではないので読む気になれなかった。注釈が詳しいのは、
おそらくこの本の成り立ちが「才能は遺伝である」と信じて疑わない人達を
読者として想定しているからかもしれない。
読んでみて、著者の主張は大変よく判る。
才能が無いと思っている一般人ほど、才能は遺伝子だけで決まらないという説を
信じたくなるもので、実は、ワシもその一人なのだ。(天才バカボン)

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