キマグレ競馬・備忘録

競馬、MLB、スポーツ観戦、趣味など気になる事を書いています。

本「日本ー喪失と再起の物語(上下)」

2018年02月14日 | Book

著者は、フィナンシャル・タイムズの元東京支局長。
東日本大震災の体験をきっかけとして、この本を執筆した。
主なテーマとして、津波と東日本大震災、著者が考える日本の歴史、現在の日本について考察している。
震災以降、日本に対する海外の見方は悲観的だが、日本は決して衰退していないと説く。日本はこれまで、何度も厳しい危機的状況に陥っているが、その度に復興する力を示してきた。だから様々な議論はあるが、今後も上手くやっていけると考察している。但し、現代の日本人に対しては手厳しい意見もあり、特に日本の政治家の右傾化には不信感を持っているようだ。
ジャーナリストらしい視点で多くの日本人にインタビューし、現代の日本人とは何かを考察しており、とても面白かった。最近はメディアの日本賛美論が蔓延していて、日本の凄さを世界に誇り喜ぶ風潮がある。良い話を聞くのは確かに気持ち良いが、それを鵜呑みにするのではなく、日本に対する辛口の意見も読んで、自分の考え方が偏っていないかバランスを取ることも必要だろう。この本は、そういう目的で読むといろいろ考えさせられることも多かった。


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