試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

国鉄101系豊田電車区5F [Tc14] 3+7編成 (組成変更:サハ101-210[トタ5F-1] 竣工,編成復帰,トタ5F-2[T'36] 出場)

2018-08-12 21:20:46 | 国鉄/JR101系
回帰。

11両体制へと変更されたKATO製国鉄101系トタ5F(Tc14)が再出場した。
旧ムコ3F(Mc78)の増備以降から影が薄くなったトタ5Fは僚車が欠ける不遇な環境に置かれていた。
しかし複雑な車両の遣り繰りを経て2013年9月以来となる製品原形復帰を果たしている。


国鉄101系トタ5F (1978/3,1978/X)。
[トタ5F-1]:Tc14-M4-M'c4+Mc38-M'146-T38-T210-T'38-M46-M'c39。
[トタ5F-2]:(Tc14-M4-M'c4+Mc38-M'146-T38-T210-)T'36(-M46-M'c39)。
※トタ5F-2:イメージ編成(1978/3)。
◆旧製品原形保持編成,サハ101-210 竣工。

1978年3月現在では豊田区所属の101系は257両が配置されていた。
うち66両は武蔵野線用101系1000番代である。
既に小金線開業用に追加改造された101系1000番代が出揃った後で予備車にはその姿を多数確認できる。
第二次冷房改造車も10両全車が揃い第一次冷房改造車4編成,103系8編成を併せ13編成が[特別快速]を主に活躍した。
101系非冷房車は11編成まで数を減らしており武蔵小金井区とは対照的な動きを見せている。
非冷房車編成は形式構成が揃えられていた。
画一的に見える非冷房車だが特徴ある編成も存在した。
◆Tc7-M53-M'c52+Mc82-M'73-T99-T'226-T'103-M1013-M'c1013。
◆Tc9-M26-M'c15+Mc9-M'9-T1007-T'210-T'1006-M65-M'c41。
◆Tc22-M903-M'c902+Mc39-M'46-T8-T225-T'8-M110-M'c125。
2編成は先行落成した101系1000番代が含まれる。
予備車には各形式とも101系0番代が残っており検査都合等の代走だったかもしれない。
武蔵野線延伸用の101系1000番代は1977年から改造が再開される。
新松戸~西船橋間の開業は1978年10月と間があったせいか三鷹区,武蔵小金井区,中野区にも分散配置となった。
◆ミツ附1F+ミツ7F:Mc1012-M'1013-T'c10+Mc52-M'54-T'1007-T203-T26-M149-M'c45。
◆ムコ16F:Mc81-M'147-T'c65+Mc6-M'6-T24-T'1207-T'24-M153-M'c178。
◆ムコ19F:Mc1015-M'1015-T'c17+Mc69-M'805-T'94-T'228-T'68-M105-M'c121。
◆カノ1F:Mc176-M'225-T'c51+Tc59-M238-M'231-T229-T'95-M1015-M'c1014。
何れも短期間での使用を経て豊田区に集結し6両編成化された。
よって中央線快速用を含め貴重な組成であった。
また形式称号改正でモハ90504,モハ90005からクモハ100-902,モハ101-903へ改番された試作車も在籍していた。
クモハ100-902は量産化改造時に前面へ縦樋とキャンバス押えが追設される独特の外観へ改められた。
先頭に立つ機会もあり異端車ぶりを発揮していたがこの時は中間組込車化されている。
共に中央線快速を離れる事無く1979年4月で廃車された。
1978年当時の豊田区101系は各種バリエーションが揃う面白味のある時期だったと言えよう。


旧ムコ3F。

レジェンドコレクションと銘打ってリリースされたトタ5Fだったが前面見附の違和感が拭えなかった。
メーカー側も察知した模様で余り時間を置かずに新金型を採用したトタムコ3F(Mc78)がリリースされた。
101系武蔵小金井区,豊田区仕様の主役を旧ムコ3Fに明け渡したトタ5F(Tc14)は旧トタ冷房5F(Tc14)へ改装される。
第二次冷房改造車化で屋根上の重厚感が増し錯覚により前面見附は多少改善されたように見えた。
しかし付属編成がクハ101-14+モハ101-4+クモハ100-4で本来の形式構成とは異なってしまった。
結局旧トタ冷房5Fは旧ムコ3Fで編成更新されトタ冷房5F(Mc198)の登場に至る。
トタ冷房5Fも種車変更前と同様サハ100形を第二次冷房改造車化対象に含めなかった。
非冷房車編成に復帰した旧トタ5F(Tc14)だがLP411前照灯編成として再出場したものの組成は原形から崩れたままだった。
更にムコ3F(Mc78→ムコ3F-1:Mc17)が投入され再び日陰の存在となる。
その後頻々な組成変更を繰り返しながら徐々に製品仕様同等への復帰が始まる。
所属する103系サハ103形750番代は何れもKATO製101系を編入し竣工させた。
偶然にもサハ101-38(トタ5F)が種車に含まれサハ101-40(旧トタ5F←元ツヌ110F:Mc195ムコ10F:Mc194)を置き換えた。
2015年2月以降はサハ101-209(←元ツヌ110F←ムコ10F)だけが最後の編成異動車となっていた。


サハ101-210(電装準備工事車)。

その後3年以上に渡りサハ101-209はトタ5Fに居残り続ける。
リリースから大幅に時間が経過したトタ5F構成車は中古製品,ジャンク車両とも入手が難しくなっていた。
原形復帰は厳しい道程だったがようやくサハ101-210(トタ5F)の導入が実現した。
現状での復帰は見送りサハ101-209と部品交換を行いクハ101-14以下9両との見附を揃えている。
捻出されたサハ101-209(元トタ5F)はツヌ109F(Mc202)用組成準備車に相応しく万事上手く行ったと思えた。
ところがサハ100-38へ施した電装準備工事一部撤去車化が完全に頭から抜け落ちていた。
サハ101-210の組み込みでトタ5Fは原形に戻せたと思えたが最後で落とし穴に嵌まった。
製品仕様も絡みサハ100形用屋根板は一時底を突いた。
幸いにして部品取名目のサハ100-36(トタムコ3F:Mc78)を回着させておりサハ100-38は電装準備工事車に戻る。
その一方で基準形態を網羅していたサハ100形電装準備工事撤去車からパンタグラフ踏板撤去車の消滅危機に直面した。
ジャンク車両ながら比較的状態の良かったサハ100-36がパンタグラフ踏板撤去車を引き継ぐ事になる。


サハ100-36(トタ5F-2:側面窓セル窓サッシ印刷補修施工車)。
※パンタグラフ踏板撤去車。


サハ100-94(ツヌ110F:窓サッシ印刷補修長期耐久試験車)。

電装準備工事一部撤去車化されたサハ100-36は製品仕様の[西トタ]電略標記も重なりトタ5Fの一員となる。
従ってトタ5Fは原形復帰直前のサハ100形パンタグラフ踏板撤去車組込編成も再現可能になった。
編成管理番号はトタ5F-1(T'38)とトタ5F-2(T'36)に区分している。
なお[トタ5F-2]は波動用車両再編でクモハ101-1006+モハ100-1006が離脱して以来の復活となった。
種車都合によりサハ100-36は側面窓セル窓サッシ印刷の補修を行っている。
全て油性メタリックマーカーで塗り直しており奇遇にもサハ100-94(ツヌ110F)と同一仕様になった。
但し稼働率はツヌ110Fが上回ると予想され窓サッシ補修の長期耐久試験はサハ100-94にて進める。


クモハ100-4(側面窓セル窓サッシ印刷再補修施工車)。

またクモハ101-38,クモハ100-4は1stLOTライト基板装着車だったと判明した。
点灯色がフィルム幕のように見えた原因は表示器用プリズムが正しく組み込まれていないだけだった。
共にプリズムケースの再組立を行い復元している。
ちなみに前回入場で補修した側面窓セル窓サッシ印刷は油性ペイントマーカー式であった。
修正を要したサハ100-36の竣工後に再入場させ油性メタリックマーカー再現へ変更した。
インクの特性から補修を行った窓サッシは塗り斑が目立っていた。
これを均さないまま上塗りしたが体裁は向上したと思う。


サハ100-17(カノ13F:サハ101形0番代用床板方転装着車)。
※再生産品。


サハ100-227(ツヌ110F:床下機器配置変更施工車)。

またサハ100形0番代用床板の方転装着も引き続き踏襲している。
専用床板が設けられなかったサハ100形0番代,サハ100形200番代はKATO製101系の弱点だった。
転用部品に限りがあるためサハ100-211(ムコ3F)等で行った床下機器配置変更は見送った。
サハ100形0番代もサハ101形用床板方転装着で往なし続けるつもりである。


トタ5Fサイドビュー(クハ101-14:ホース付ジャンパ栓納め補修施工車)。

既に車体改修を終えていたクハ101-14以下6両は入場していない。
サハ101-210の復帰に加えサハ100-38が電装準備工事車へ戻されトタ5F-1は製品仕様同等に返り咲いた。
但し意図的に準拠していない箇所を残す。
クモハ101-38,クモハ100-4,クモハ100-39,クハ101-14はガイド付プリズムケースへの更新が図られている。
これはツヌ118F(Mc155:旧製品)以降の改善点であり前照灯用プリズム破損対策とした。
外観からは伺えないためトタ5Fの旧製品原形保持編成指定には差し支えないと考えている。
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