【 rare metal 】

此処 【 rare metal 】の物語や私的お喋りの全部がね、作者の勝手な妄想ですよ。誤解が御座いませんように。

丸窓カラ驟雨ヲ覗ヶバ。

2008年09月27日 11時45分22秒 | 幻想世界(お伽噺) 
【叶わぬ雪の旅宿】 前作。




(忘却はいたせぬものかと。)



雨が降る朝に、泊まり宿の丸窓から外をと、覗きましょうかと。 

視れば港を覆う低きところの灰色な雨雲越しにの 朧げな暗き光が降っていました。


昨晩憶へし、慈しみあうエロスな出来事の果てに、雨降る薄暗さな朝の港を窺へば

雨雲覆う明かるさは、物の形を朧げ観へにと儚くと感じさせ、妖しさが隠れ視へました。


光は、暗さな優しきものなで射しきても 我の眼に映るは眩しきことでした。

眩しさなとの想いは、暗き処でふたり隠れ過ごし睦み合ったから。


逢瀬で過ごし往く時には、想わぬ事とて限りが御座いましょうに。

時がと浪費せし感覚は、深くと女(ヒト)と慈しむことほどには何方も、

キットお判りもいたしませぬかと。


雨は驟雨。 秋の初めの隠れ事隠しな、海風に吹かれ遠き沖より渡り来る。

隠し事を責めたる人の世の辛(カラ)さ雑じりな、降る音もなき噂が囁き混じりなり。


ふたりは雨宿りにと、何処かの軒の下にてでもと、隠れ過ごせぬ事でもなきに御座いましょうに。

遣らずな雨は、密か求めの肌を冷たさがで、責めたるものが潜まれして初秋に降るもの。

視れば、心隠すも透きとおる幕の如しな、静か降りな驟雨。


衣が擦れ音、微かにと背後より聴こへきて、我の汗な背に触れるゝはふたつ膨らみの硬き先。

細き腕は後ろよりと回され、冷たき掌は胸の上にて力なくとで抱かれる。

我の汗でまみれ濡れし左頬へと、肩越しに好きな女(ヒト)の冷たき頬が寄せられゝば。

耳朶(ジダ)が妖しき緩さで噛まれ、暫くは音たてゝ耳たぶ、ムシャブられまする。

ときに吐かれしは熱き吐息の如くな求め囁き。


其れは聴こへぬものぞとなふりな、我の下手な演技の耳元にて、好(ヨ)き匂いの吐く息で囁かれました。

「なにが観えるのぅ 」 っと、静か睦言喋りで我は問はれますれば。

応じるは、「観たくも無き物事、タダタダ視た気も無き、深く知りたくも無き物事 」


「いつもね、判らないことだらけみたい 」

「なにぉ知ればいぃ?」

「なにが知りたいのぉ?」


女が細くと吐く紫煙は部屋の中で低くと漂い、ふたりを窺う驟雨の幕かと。

漂いくる紫驟雨からの嗅げる匂い、我の脳裏で想う嫉妬が紡ぐ匂い。


「なにぉ知れば慰めになる、おまへの?」

「ジェラシー ?」

「馬鹿なっ!」 


っと我は力なく呟き言葉応じ。


丸窓から聴こへしは、幾度となく細き汽笛の音。 霧雨の向こう側は港のほうから。 

フット、懐かしむものが我の胸の心の中にて、刹那で去来いたしまする。

むかし一度となく間違へし、憶へし隠し出来事の既視感が、かもがと。


往時を偲べば或る日の時も、雪降りて白き帳(トバリ)の向こう側よりにと。

遠き記憶の向こう側にてより、咽ぶよな汽笛の音が何処までもと聴こへきた。


此処とは違うと或る場所にて、雪の朝に船出する古き船体の連絡船を。

自虐な物想いにて心ぉ塞ぎ、唯見送ることしかできぬ、あの時の姑息な卑怯者は我でした。

ときに忸怩たる想いする心の内は、卑怯者の悲しみを腐食させんもんと。


為に虐め尽くすかとな汽笛の音、意趣を返さんと迫らんと。

古き連絡船が港より出航し、沖にて影が消へ去るゝまで。


我は古き出来事、其のことを未だ憶へていたかと驚けば。

隠れていた忸怩たるな悔やむもの、永き時を経て再び心広がりしだしまする。

過ぎし日を懐かしむ耳の奥にて、汽笛の音は幻聴響きいたしました。


丸窓の濡れた面取り硝子越しから聴こへしは、細き汽笛の音。

我の惑乱し心を蝕み狂わせんものと。


驟雨の幕の中を突っ切り、裸足で冷たき水たまりを踏み、濡れるのも厭わずにと。

欧州は、阿蘭陀辺りの洋館風造りのバルコニーへと居出ますと。

剥き出しの肩肌は驟雨を纏うものゝ、濡れる冷たさは格別の物想い誘いましょうかと。


バルコニー手摺に身を任せ、驟雨に煙る港の風景ぉ望めば、其処に浮かびしは白き船体の遊覧船。

其れが古き船体なればと、深くと物憂げなものは胸の中で儚くも微かに。


「誰かゞ手ぇぉ振ってるはよ 」


っと聴こへるから、肩越しにと後ろを視れば。

泊まり客にと部屋に備へし双眼鏡にて、港を覗いてる女が居た。

ギリシャ神話の登場人が纏うキトンを真似たか、裸の躯の上に白きシーツ布を巻きつけた姿で。


「此れぇ重たい 」

「玉(レンズ)が大きいからな 」


一時代前の双眼鏡は、ズッシリと重たく大きかった。

覗けば、拡大されし風景が迫りくるような感覚で観えました。


好きな女が、「濡れて寒くはないのかなぁ 」 と。

我は応えきれずに、知らぬふりで応えました。



濡れたくもないけれど、濡れても隠せぬは心の隅の何処か。

憶へていても、言えぬこと。



言えば、ジェラシーなんか、かと。






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【神戸ハーバーランド モザイク】

2008年09月25日 10時22分55秒 | メタルのお話し 

    










【神戸モザイク】

港の船着き場の直ぐ傍に在ります。

此処から素敵な【遊覧船】に乗れます。





船出し海から陸をと望めば、瀬戸内海は播磨灘に面した神戸の街並みと、六甲の山々が眺められます。

西方の沖合には、明石と四国を繋ぐ明石海峡大橋も遠くに窺えます。








先日、数十年ぶりに船に乗りました。

昔乗った船は、戦時の混乱期に貨物船の消耗が、日本軍が予想もしていないほど激しく

困り果てた軍部が大慌てで量産した、マッタク人の居住性など考慮されていない

粗製乱造された戦時急造船を、戦後になってお国が民間に払い下げ

民間企業の船会社が、私が生まれた島と本土間の連絡船に使用した船でした。



今回のような短い時間の乗船でも、海を眺めながらケーキを頂けるような

観光目的で乗れるような豪華な船じゃぁなかった。


主に貨物の運搬が目的で、ついでに人もといった感じでした。

戦時中、重油などの燃料は軍艦が使用し、戦時急造の小さな船などは石炭が主たる燃料でした。

だから航海中は煙突から、黒煙がモクモクと吐き出される石炭燃料の蒸気機関が船の動力源でした。

乗船しますと、船室とは名ばかりで、殆ど剥きだし状態。

風向きしだいでは煤煙で顔が煤け、下船するまで石炭が燃える刺激臭がしていました。

本当に小な船で、船足も遅く、少しの波でも大揺れしていました。


生まれて初めて乗った船が、小さな連絡船。

最後に生まれた島を出る時に乗った船も、おなじ連絡船。





最上階のデッキにでれば勿論、石炭が燃える臭いなんかいたしません。

爽やかな初秋の海の匂いがしていました。

顔も煤煙なんかで黒くはならず、気持よく午後の柔らかな陽が浴びれました。







なんだかね、昔の出来事を、もう一度やり直してるみたいな想いに駆られました。

其れもね、贅沢な心持にされて、でした。






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嘘ナ逢引逢瀬。

2008年09月23日 03時42分24秒 | イケナイアルバイト (仮題) 

T3年生 イケナイアルバイト。(6)最初の一話目


sakasakurage


随分前の古いことですからね、チョット申しますことが廻りクドイかも。


男と女が真夜中に、逢引 (現代じゃぁアイビキッテ言い方も死語なんやろなぁ) なんかに、
みなさんお気軽にご利用いたしてます 「ラブホォ」 ナンってなぁ、
わたしが若かった頃には、何処にもありゃしませんでした。

今の 「ラブホテル」 (今じゃぁ此の・ラブホテル・もね、ファッションナニヤラにぃ。) に相当するものが在るとしましたら、
昔懐かしいぃ逆さ水母 (サカサクラゲ)印(マーク) の看板ぉ、ヒッソリト掲げていた 【連れ込み旅館】 くらいでしたなぁ。

ッデ、その連れ込み旅館。 所在はタイガイ繁華な表通りから一筋奥まったような路地裏に。
其処は真っ昼間でもね、何処か陽が当たらないような陰な場所やった。
建物の雰囲気は、ちょっとコマシな民家に少々手を入れ、パット観数寄屋作りの小洒落た和風料理旅館風。

マッ、コンナンはね、滅多とおまへん。 数少ないえぇ部類の物件ですねん。

その他大勢の 「連れ込み宿」 はですね、何処となく陰気な雰囲気満載で、
其のお宿に女が連れ込まれた日にゃぁ、アンサン。もぉぅムチャクチャ。

連れ込むまでトッテモお優しかったオットコ前の兄(アニ)さんが、部屋の中に入れば突然のぅ、お豹変。
サッギでのお優しい仮面の下のやね、狼の本性をトッテモお丸出しにいたします。 ハイ

ホンマニおっ恐ろしい、スンゴク度し難い悪辣な助コマシのお兄様へとお為りになりましたんがぁ、
連れ込んだ素人の女 (生娘、人妻、看護婦、巫女サン、事務員、バスガイド他ジャンルを問わず) にやね。
世間一般の普通の素人衆のオットコにゃぁ、トッテモ×トテモ真似がデキマヘンようなぁ
スンゴクえぇお仕事なんかにお励みに為りはって、コマシハッテタ。

ッデ、助コマシの兄サン。 
コマした女が、先ほどの激しく燃え上がった営みで、トッテモ巧い男女の接触技巧が愛故のぉぅと。
ハナハダなお勘違いをし余韻に浸ってるのを眺めながら、徐(オモムロ)に一服点けて満足げに吸いますねん。
スケコマシの、ァホたれなアンチャンが。

タブン当時のことやから、煙草の銘柄は ≪朝日≫か≪バット≫か≪シンセイ≫ でっしゃろかぁ。
キットごご満悦なんやろなぁ、コノにぃやん。 自分の仕事ぶりにぃ。

(ァホッぉ~!ロクデナシぃ~!!)

ッま、ユクユクはコマした女を今ならフアッションナンたらチュウ、風俗の湯船にドップリっと、お漬け込みしますんやろなぁ。
ケド、昔はコンナ場合は定番のぅ、コマサレ女を小汚い女郎屋か、
トアル某国の国名を冠した特殊欲情の、淫売窟に売っとばしぃ。 ッテ 

ぁッ!ゴメン スミマセン股又誤字が。

≪特殊欲情≫ やのうて ≪特殊浴場≫ ですねん、カンニンしてね。
ウットコのパソコンチャン、ケッコウ新品なんやけどぉ、コノゴロぉ変換ミスが多いなぁ・・・・・マッ、エッカァ。

ぁッ!、チョットお話がぁ、横道に逸れチャッタ。 ゴメンネ

今までのお話はね、作者の妄想から生まれた創造やからね。
クレグレモ其の筋の関係者のお方々。  どぉか誤解などが御座いませんように。


ッで、表通りから一つ奥まった路地裏にと行く、入口角辺りに建つ電信柱なんかにね、タイガイ吊るしてはった。
案内看板と言うにはチョット小さすぎる、長年雨風に晒され木肌の色が灰色に変色した板にはね。
ケッシテ此の先、あなたの【連れ込み旅館】が御座います。 ッテなぁ絶対にぃ記していません。
マッタク宣伝ナンかいたさなくっても、人知れず好き者なエロゴト愛好家にぁや、アッ其処だよと分かっていたのが、

昔の男女の逢引場所、【連れ込み旅館】 やった。


互いに想いを寄せあい、好い仲の恋人ハンラ、人の目の届かない二人だけの隠微な世界を、ぁッチャウッ!

トッテモ静かで、人として落ち付いて素直に愛を語れる場所です。 ハイ

そんな居場所を求めては、ウロウロと町中をキッチリ腕組んで彷徨い漫(ソゾ)ろ歩きいたします。
ですけどね、他の歩行者さんらの目が差しますからね、ナカナカッ連れ込み旅館玄関前の暖簾も潜れません。
ですからね、旅館の前をナンとなく何回も行き来しては過ぎますねん。 腹立たしくってもね。
ッデ、タマタマね、歩く人の影がぁ 【連れ込み旅館】 っの前で途切れるのを見透かしまして。

女が、 ぁッ!も、 ぅッ!もっ、 ましてや 「ぁれ~!」 

ッテなぁ言う間もなく、女の手首を掴んでか、組んでた腕のそままで。
素早く暖簾片手で掻き分け潜り、玄関の引き戸ぉ素早く開け 【連れ込み旅館】 内へご突入。

ヤットの想いで入れば、玄関框前では案内のババァとしか見えない仲居に即され、
靴をスッ飛ばすように慌ただしく脱ぎますねん。
ッデ、ウット暗い廊下を、女を引きづるように力強くエスコートで、お宿の奥にと突進いたしハッタ。
突き当りの二階への登り階段。 一回ぐらいは脛を階段角に、激しく音発て打ちツケ登ります。 キット

コン時の老いた仲居サン。
タブンやけども朝陽が昇る前に起きはってやろなぁ。
一生懸命に頑張って、手慣れの左官職人みたいに白粉塗りタクッテ可也な厚化粧しはっても
絶対に他人さん泣かしもっての、気苦労な人生を重ねた歳をね、隠しようがない。
そんな皺苦茶(シワクチャ)ぁ塗れ顔の、見るからにヤリ手婆ぁ風な仲居が言います。

「宿帳に、お名前をお書きくださいな 」 ット。

ッデ、アンタハンラドナイ観ても夫婦もんやないやろも。 世間じゃぁ隠し事な為さぬ仲の好きモンども目ぇ~!
ッテなぁ想いを込めた、ニンマリした微笑み向けてきますねん。 キット

隣との境の襖を開けた次の間には、キッチリ派手目柄な市松模様のお布団が二つ並べて敷かれてる。
枕元には、明かりを灯せば卑猥で隠微な感じんになる、桃色の布製の傘を被せた電球スタンドが置いてありますわ。
昔の日本髪の遊女が、口に銜えて此方を下から上目づかいに観てきたら、
先ほどまで、息咳き切って頑張りお励みになりハッテ果てゝしまい、
グッタリ萎えはった御分身の下のおブツもね、即効回復するかもぉぅ。
ッナ、千代紙がキッチリ畳まれて、漆塗り盆上の模造クリスタル硝子の水飲みセットの横に。

ナニも知らずに無理やり宿に連れ込まれた女が、訳も分からない内にぃ。
スケコマシのアンチャン、アラン限りの特殊技巧と、女泣か性の道具を用い。
ウット暗い隠微な風情がイッパイの、寝間の中にゃぁ・・・・・・ キャッ!


「もぉえぇッ! 止めてんか○○サン 」
「なんや! こっからが核心やのに 」
「ボケか、此処には未成年も居(オ)るねんで 」

「マスタァ、ウチのことぉぅ 」

「お前以外に此の店の何処に居るんや ドァホッ!」

ッマ、何処かでコノ好きモン客の喋るのを止めないで此の侭ホッタラカシにしていると。
タブン明日の昼までくらいは淀みなく、延々とツレコミのお話しを何処までもと続けます。

此の客。 実はワテの昔からの知り合いです。
ワタシにとってはとても大切な恩人にあたる方ですけども。

注釈:【恩人:パトロン、後援者、タニマチ、金蔓:カネヅル、歩く金満金庫、篤家、稀有な存在。 っのドレかかな?】

話題が自分の得意分野 「大人のお話的会話」 なんかになりまと、俄然おハマリいたします。
トッテモそんな時の物言いぃが、素直すぎると言いますか、呆気羅漢(アッケラカン)過ぎまして、困ります。

「マスタァ、ナンで聴いたらアカンのぉ?」
「ぁッアカンってぉッお前ぇ、ぃッ今聴かんでも大人になれば解ることや 」

大人の話を訊きたがる、耳年増なコイツがウットコの茶店でアルバイトしだしてから、三か月目ぇになってた。
ふたりで (正確にはもう一人おった) 川でズブ濡れになったあの晩から、
ナンとなく互いに、大人と子供なんだと遠慮しあう垣根が、消えたみたいでした。

「ほぉやで、此の娘かてどおせ覚えることやがな、なぁ 」
「ぅん。 マスタァ、オッチャンかて、訊いてもえぇゆうてくれてはる 」
「ボケッ!お客様にぃオッチャンはないやろも、ダボォ~!」

「ホンデナ○○チャン 」
「ぅん 」
「オッチャンなんかなコナイ観えてもな、若かったコロにゃぁオナゴニきゃぁきゃぁ言われてたんやで 」

「ぇ~! ホンナン嘘やぁ~!」

「ナンが嘘やねん、モテモテで毎晩掛け持ちしてな、パンツ履く間もないくらいやった 」

「パパパパッぱ、パンツ履く間もないッテ ○○サン、もぉ堪忍してぇなぁ!」

ナンぼ恩人でも、子供にナニを吹き込むネン! ダボォ~!



ぁれぇ?

モット違う、シリアスなお話に為る筈ぅ、やったんですけどなぁ・・・・・マッ エッカぁ 

次は、元のお話しに戻そうかなぁ



  ホナ、バイバイ







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ALI PROJECT - 禁じられた遊び (Kinjirareta Asobi...

2008年09月12日 03時05分27秒 | メタルのお話し 



ALI PROJECT - 禁じられた遊び (Kinjirareta Asobi, Forbidden Play)




私は若いころからアンマシ音楽には興味が御座いませんでした。

音楽に現(ウツツ)を抜かさなくっても、他にイッパイ興味をソソラレルことがありすぎてました。

ッデ今に為り、【YouTube】で偶々『ALI PROJECT 宝野アリカ』さんの曲を聴き、
歌詞の内容と其の詩を表現する『宝野アリカさん』の歌唱力に、私は驚きを隠せませんでした。

今の時代は、色々な出来事がありすぎますけど、アンガイ捨てたものじゃぁないかも。

ット、チョット幸せ気分なんですよ。


ホナ、バイバイ



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錘な刹那さ。

2008年09月09日 12時43分49秒 | 異次元世界 

   



人が人と関はることは 眩しいほどの刹那さだったと


或る日 厭やったけど

想いッ糞なほどの気分悪さで判らされてしまいました




聴こへますか 人の心が咽ぶように泣くのが

人が己の心の底の方でしか語れない

生きるのが悲しくて辛くて

自分を責めることしかできない人の物言いが

届きますか  あなたの心に



何処かでとしか もしかして だったらぁとか

そぉぅ云ってしか自分を納得させられない

想い切れない刹那さだったと


聴こえへますか それとも もぉぅ忘れてしまいましたか

過去へは行けませんけど 憶へてもくれないのでしょうか



自分を消そうとしても 不甲斐なさゆえに向こう側にとは逝き切れず

生きることがと疲れ 全部消し去ることで纏めようとした自分の人生 


逝くことも儘ならないなら其れは 

再びの遣り残すことでしか想いも叶はず

人に身の程知らずなと罵声言葉で誹られ 

負荷な重き課題は はたしには背負いも切れず

何もかもと遣り切れずな処に 狂気な者が望んで覗きし闇の色

赤い光が満ち輝きたる色彩


優しい狂気は人の普段を隠し 

狂い事に罹りし者には なにを魅せてしまいますのか


たぶんと想いますのは 

其の場所の闇は赤色輝きしています

恨みで舌を噛み 流す赤い血色に照らされた

赤に冷たく輝く空気の向こう側

正気に精神お戻りしても 繰り返しなどと

決して戻れることもなき場所。


其処の空気の熱は 厳寒の凍れる氷の熱さでしょうか

狂い者の心は冷たく煮えたぎり 紅蓮な情念が眩しくも輝けて

隠れる陰など寸もなき場所

密かかもと、微かなかもと 一縷の望みが刹那でもと

なんの幻覚などもなき赤い光闇な世界


自分の器量がなき為に人に裏切られ

心 此処に非ずで俯き 地面を覗きながら棲み家にとの帰りの道

幾度も通り馴れたる夜の道が あんなにも長い道のりなんだったのかと

街燈は灯りまして脚元は明るいけれど

胸の中の こ脇に抱えてたあの物の重さゆえにでしょう


或の日の晩 足の運びは 

泥の中から掬い上げし罅割れた安物瀬戸物人形が

扱き帯にて固く雁字搦めに括られ縛られた覚束なさで

脚の一歩が悲しくて 呻き泣く



聴こへますか 夜の暗さを探し独り川端で

小石を服のポケットに詰め込みながらしか啼けない者の嗚咽が

何故なら 其処にたどり着くまでは暗い夜道でしょぅ

泣けば涙で尚更 夜の道が迷い道に為るから


聴こへたでしょぅ 嗚咽啜る音

川のセセラギなんでしょうかと ケッシテお間違いのないように

はたくしは心配です ポッケットの中の小石の錘が足りたのかと



ねぇ 聴こへたでしょう

人が黄泉の深き処にと 堕ちる音が






    
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盲いた者

2008年09月06日 00時50分04秒 | 無くした世界 
 

(望郷)


走り出したら、胸の中に溢れ出る人を殺めようとする覚悟は興奮となった。
止め処となく暴れるように胸の中イッパイに広がり続けていた。

荒く息をしながら苦しさ紛れに見上げれば、秋がもぉ直ぐ其処まで来てるよぉな
空気が和らいだ青く透きとおった高みに、夏とは違う乾いた眩しさの陽がありました。

血で赤く濡れていた拳をズボンのポケットから引き抜く。
指を赤く染めていた人の血は乾ききり、赤黒くとなっていた。

硬くと緊張で固まった拳を幾度も太腿に打ちつけ、五指を無理やりにとひろげ視れば。
元は硬質な掌の中の小さな紙切符片。
血で濡れ汗で湿り汚れ、皺くちゃに為って縒れていた。

あの日、観れば荒げる胸の鼓動を鎮められかもと。
想いを組むように掌に爪が喰い込むかとキツク握りしめていた。
東京行き最終便、夜行列車の切符。

あの時に乗れるかもしれなかった、夜行列車の小さな切符。
今は、鉄の赤錆が所々に浮いた、古びれたピースの空き缶の底に。


「アンタ、血ば拭かんとね 」
「ヨカ、行きがけに川で洗うけん 」
「ウチが拭きたかと、手ば広げてくれんね 」

あの女(ヒト)手拭いを自分の唾で湿らせわたしの手を拭くとき、涙を堪え切れづに流していました。
わたしの掌の汚れた血で、自分の手を無理にと染めていました。

「切符ぅなくしたらいけんとよ、なくしたらっ!」
「わかっとぉ 」
「ぁっあとのことはウチはどげんでんするとよ 」


表の強い日差しは、暗い所から出てきた自分には、顔を上げられないほど眩しかった。
柳並木が頂上まで続く、緩い坂道途中のバス停では、バス待ち人の列に紛れ互いに他人の顔してた。
前の人の背中を見つめながらわたしは、無性に煙草が吸いたかった。
あの人はわたしの身体を押しのけるようにし、バス停の時間表を見る振りをしながら、
黙ってわたしの手の中に煙草の箱を握らせてくれた。

一本吸い終わる前に坂の下からバスが登ってきた。
煙草を足元に投げ捨て、靴先で未だ煙が昇る煙草を踏み消すとき。
わたし自身の心の中の大事なもの、踏み潰すような感覚に陥りかけた。

排気ブレーキの圧搾空気が威勢良く吐き出される音を唸らせ、ボンネットバスが停車した。
ボディ中央の折りたたみドアが開き、バス待ちの行列が動き出した。
わたしの前の人が、入口脇の取っ手を掴んでバスに乗り込むのを、ボンヤリと観ていた。
使い込んだ黒革製の小さな平べったい乗務バック、細革紐で首から腹前にと提げたバスの車掌゛が云ってきた。

「乗らんと 」

背後のあの女(ヒト)が腰の辺りを押したので、バスの踏み段を登った。。
一番後ろの席に座ると、隣の席にあの女が座ってきた。
直ぐに手を握ってきたので、キツク握り返すと小さな声で言いました。

「痛かとぉ 」

ふたり、暫く無言で車窓の外の街並みを眺めていました。
幾つかの信号を抜けると、ケタタマシイサイレンを響かせる警察車両と擦れ違いました。
サイレンに反応し、互いの顔を見合うと、あの女は蒼い顔をし何回も小さく頷いてた。

バスはつづら折れの道を登り切ると、頂上のバス停で停車した。
賑やかに談笑するハイキング姿の一団が乗り込んできた。
後ろのわたしたちの席近くまで、乗り込んできた賑やかな人らに囲まれるように占拠された。

遠くで狂ったように鳴く幾つもの緊急車両のサイレン音。開け放った車窓から。

坂の向こう側にとバスが下り始める。前の方から感嘆の声が。ふたり顔をあげる。
連絡船の船着き場や港に面した倉庫街などの街並みが広がってるのが見渡せた。
その向こうに陽を反射し、美しい輝きを映す蒼い海が観えていた。


わたしの左手は痺れかけていました。

「力ば抜かんか、痺れとるけん 」

キツク顎を結んだあの女の横顔、視たら、凄惨なほどの美しさだと想いました。

「ウチは抜かんとぉ 」
「・・・・・・よか 」

下り終え、繁華な港街の中にと入ろうとしたら、道が塞がれておりました。
わたしの手を握るあの女の手、さらにと力が籠められてきました。

わたしは手を振りほどき、隣のあの女を押しのけるようにし通路に飛び出た。
後部非常扉の開閉ハンドルのプラスチック覆い、左肘で突き破り右手でハンドルを押し下げた。
非常ブザーがケタタマシク鳴り響き、背中の向こうで人の悲鳴が湧く。
バスから飛び降りた。表通りから路地裏にと駆け込んだ。
背後で警官の怒声やホイッスルが鳴きながら追いかけてくる。
前方から来ていた、女性が乗っていた自転車を突き飛ばしてかわす。

何処をどう走って逃げたのか、此の街の地図に疎かったわたしには全く判らなかった。

何処かの四辻で右か左かと迷った。間々よと左の角を曲がり走った。
路地から抜けたら直ぐに走るのを止めた。パトが停まっていて、後部座席にあの女が居た。

顔見知りの刑事が近寄ってきた。

「どないするんや、もぉえぇやろ 」 



わたしは若いころ、つまらぬことで人を殺めました。
鋭い得物を人の身体に減り込ませた時の、匕首握った掌の感触。
無駄に長生きしてきましたけど、消せませんでした。



長い刑期を勤め終へ、雪降る冬に刑務所から出てきたら、粉雪を肩に白く積もらせた。
定年をトオニ過ぎた、顔見知りの老いた元刑事が、雪が積もった通りに立って待ってくれてた。


「これや、還すで 」

タクシーの後部座席で白い衣に包まれた、小さな骨壺。頂きました。


あの女が、わたしの掌の中にと。




 


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忘れ画像。

2008年09月01日 01時54分33秒 | メタルのお話し 
  

先日、ケイタイが故障しました。

ッデ、ドコモに診てもらいに行ってきましたところ、こぉぅ言われました。


「お客様ぁ画像がイッパイですよぉ。バックアップ為さればぁ・・・・・」 ッテ。


まぁ、自分はぁ、物臭な性分なもんやから、イチイチ画像の整理なんか致しまへん。


ッデ、今掲載してますお話の煮詰めがぁ・・・・ァキマヘン。

此処は画像で誤魔化せ。ット。 白状いたします。



ホンマニぃ此のゴロの携帯の写真機としての性能は、ナカナカ侮れませんなぁ!

ット、ツクヅク想いました




































 ホナ、おやすみなさい