【 rare metal 】

此処 【 rare metal 】の物語や私的お喋りの全部がね、作者の勝手な妄想ですよ。誤解が御座いませんように。

防人(サキモリ)

2008年11月27日 02時06分23秒 | メタルのお話し 
【陸上自衛隊姫路駐屯地】









若者が国を守ろうとして、日毎の訓練に励んでいるのでしょう。

近くで隊員を見ますと、自分の息子か孫みたいな方々でした。















誰も戦争なんて望んでいません。

戦争をするのは、へたな外交や政治の貧困のせいだと想います。


売られたケンカに備えるのはあたりまえなんでしょう。

だけど、回避するあらゆる手だてをしてほしいもんです。


国を任せられている政治家は、若者を戦地に送るようなことがないようにと。

心から願わずにはおれませんでした。




     

どぶろく

2008年11月25日 02時48分38秒 | メタルのお話し 
 丹波地方の酒。



冷たいどぶろくを口に含めば、優しい米の粒が舌の上で遊んでくれます。

お味は、少しほんのりしたスッパイ舌触り。


歯茎に絡まる生(キ)の酒精を、ユックリと味あいながら喉奥にと送ります。


喉越し。速やかなどぶの感触が通りました。





二杯目あたりから、心地よさが。


横に為り酔いに負け眠れば、我の呼気のなかにどぶろくの香りがしていました。



「ぉとおさんぅ、風邪ぇひくよぉぅ 」



妻サン。遠くからの声でした。


毛布を被せてくださった。



嬉しいなぁ~!




バイバイ



   

Potassium cyanide to the smell of roses

2008年11月23日 02時22分18秒 | メタルのお話し 


(Potassium cyanide to the smell of roses)



ボクが逝くときには 淡き薔薇の香りに包まれてみたい

ボクの腐臭が漂よはないから


土に埋められたくはない

高い崖の上から 遥かな下の海面にへと

薔薇の花弁とともに投げてほしい







向こう側へとの落下は 薔薇の花びらをあとにし

ボクの骸は加速して堕ちましょう



黄泉の国 香るは青酸カリのアーモンド粒の甘き匂い




 おやすみなさい



  
  




   



夕陽

2008年11月15日 04時07分40秒 | メタルのお話し 
 
  


眩しくもないのに眩しかった

胸の中(ウチ)の何処かで 訳もなく懐かしさが暴れていた



陽が遠くに沈むまで眺めていた

次第な薄暗さで 荒んで昂る心が鎮まった




夜中に目が覚めたので 忍び足で台所

音立てないようにして冷酒 カッ喰らって寝ますねん



おやすみなさい。



  

晩酌

2008年11月12日 04時18分27秒 | メタルのお話し 
  


「ぉとおさんぅ、おいしいのぉ?」

「ぅん。旨いがな 」

「よかったねぇ 」


「ぅん。ぉぅきにな 」


少しの酒と、ワイぉ想いやってくれる嫁ッコが居りますねん。

自分。幸せですわ。



おやすみなさい。



  

A French doll

2008年11月01日 13時04分34秒 | 幻想世界(お伽噺) 



(慰めなドール)




仏蘭西人形の蒼き硝子の瞳 見つめるは人の慈しみあう営み

夜は想いも深くと更ければ 薄暗さな部屋の中

西洋衣装箪笥の 明かり届かぬ上から



褥にて君の主 愛に組み伏せられして嗚咽堪へしています

好(ヨ)き人の広き肩の下 蠢きさへ叶わずにと

唇ぉ噛み 息を詰め 



黄色き裸豆球電燈の下 朧な薄闇に匂いまするは人の汗の香り

隠微は求めても蠢かず 責めもせずにと 


嫉妬は 人の意識の為せる反逆の炎

脳裏にて焔広がりたるは 悲しきナ者と 恥が安らぎがと狂う者

其れは勝手求めとも いつかはお気づき召しましょうかと



いつかは幾度もと 限りに心語りなどいたします

どなたも ケッシテお判りなどしてはくれませぬ どなたも っと



秘かに想う言葉語りは 慈しむことなどもされぬ 心醒めしお人形

其の硝子ゆへ瞬かぬ対の盲いた瞳 穴もなき飾りなゆへにて聴こへぬ両のふた耳

されば言葉は動かぬ唇で どなたにも聴こへませぬ静か喋りいたしましょう


はたくしは人に非ずして 人の心などぉ虜にせんと作られし物

仄か明かり微か受け 冷たき蒼き水晶の如くな輝きする

硝子珠作りの瞬かぬ眼を授かりし 人の慰め物なお飾り人形


ドールの小さき対の硝子の瞳 身動ぎもせず見つめ続けるは人の快楽探究ゴト


柔らか肌かと見まがう 動かぬ瀬戸物にて拵えしな白き肌

身に纏い着飾りたるは 古き王朝時代の仏蘭西貴族風な雅なドレス



「まさかっ! 濡れてまする 」

「そぉさな 」

「はたくしでは御座いませぬ 」


「ぅん?」


「アリスの目がぁ 」

「ァリスゥ 誰?」

訊かれして伸ばし指さすは 暗き陰な衣装箪笥の上に載りし仏蘭西お人形

「目の錯覚だろぅ 」

其の指差す先を 訝る視線にて捉えるは 女の好(ヨ)き者


「ぃぃえ ほらぁ 」


薄暗さは 人ぉナニかにとお誘いいたしまするのでしょぅか?



慈しみあい乱れし枕もと 赤き薄布傘の電球スタンドぉ点灯させざれば 

部屋に赤の仄か輝き 微かな音もなく降るように満ちました



硝子の瞳から 幼顔の硬き頬伝い滴る水晶の雫

箪笥の上から下にと墜ちる 見つめれば永久(トワ)にかとな刹那の瞬時 

電気スタンドの柔らかき 赤の薄明るさに照らされておりまする


綺羅綺羅と 墜ち逝くるまゝに赤煌めきしておりましょうかと


赤で透きとおる球 柔らかき真紅の絨毯に落花の如く堕ちまして

球は砕けるはずもなきことなれど ふたりの胸の何処かでナニかゞと


確かにと ナニかゞ壊れましたことでしょう



「さぁ 」

続きぉ っと灯り消し急かされゝば 黙りな返事でしかたなくと




はたくしはお人形 はたくしは作られし物なお人形

慰め物なで人を虜にしそこねた 永久(トワ)にと踊らされ続けるお人形




冬の早朝 茜の色に空を染め 昇る朝陽にて萌えるかとな視界の朝霧漂う裏庭にて

掻き集めるられし落ち葉と 折れた枯れ枝の薪の中にと捨てられし 燃えるお人形

其の時 はたくしは見つめていましょう 其の熱さは求めなくとも焚かれるとき

はたくしの心の肌を 黒く焼き焦がし尽くしましょうかと


背を向け家にと戻るとき 背を嘗める薪の暖かさ 氷の如くな冷たさでした
  
耳にて聴こえなくとも 悲しい悲鳴がイッパイでした



振り返れば 昇る慰め物の焼ける煙 漂う朝霧と混ざり合っていました


ドールの熱にて割れる 硝子目玉の壊れ音 幽かに




音は確かに 幽かに







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