【 rare metal 】

此処 【 rare metal 】の物語や私的お喋りの全部がね、作者の勝手な妄想ですよ。誤解が御座いませんように。

モットえぇもん当たらんかぁ・・・・・

2008年02月29日 14時34分31秒 | メタルのお話し 
 

ッテ、罰当たりなコトを想いました。


今年の年賀葉書の抽選の当選賞品はぁ、この切手シート一枚やった。タッタコンダケッ!

まぁ、今年の運勢も、アンマシぃえぇこと無いッ!チュウコトなんやでぇ・・・・


「おとぉさん、コンなもんしか当たらへんって嘆いてたらぁ、罰ぃ当たるよぉ 」

ッテ、嫁ッコが、オッシャリマシタ。


まぁ言われんでもなぁ、トックニ罰当たりぃ人生ぉ、歩んでますねんけどなぁ。ワテぇ。



 

いつまでぇ・・・・・

2008年02月26日 10時50分09秒 | メタルのお話し 
 
ッテ言いましても、今は冬ですからねぇ、ナカナカ暖かくは為りませんねぇ。


ウットコなんかよりもモット北の方じゃぁ、コンナもんじゃぁないんやろなぁ。

テレビのニュースなんかを観てますと、雪の降りようがですねぇ、

ウットコ辺りなんかとは比べようがないくらいにぃ物凄いですさかいになぁ。

キッと毎日の雪とのお付き合いなんかぁ、大変なんでしょうねぇ。


ッデ、夕方にはですね雪サン、消えてなくなりましたぁ。


此の日は朝からね、チョット他所に往ってました。

往く途中にですね、ケッコウ車の事故を観ました。

コンくらいの雪でもね、普段は雪なんて滅多と積もりませんからね、

マッタク雪道の運転には慣れてませんさかいにぃ、仕方がないかぁ。


春がぁ、待ち遠しいなぁ・・・・・・




    

終わりにしたい夜

2008年02月18日 15時33分37秒 | トカレフ 2 
   


バァさん、眼の前の縄澤の背中に向かって喋った。

「アンタが来んといてほしかったわ 」
「ソラ済まんかったなッ 」

縄澤、振り向きもしないで応える。

「ぉいッ!もッとコッチの方ぉ写さんかい 」

道の真ん中で若い刑事が蛇腹式カメラを構え、ヨッパライが暴れたことに為ってる現場を写していた。
その縄澤の後輩刑事、縄澤が指差す方に動くとき、道路に飛び散った硝子の破片を踏みながらだったので厭な音がした。
暗い夜にカメラの強烈なフラッシュが瞬き眩しい発光、ガラスの破片が飛び散った路面を舐める。
バァさん、辺りは昼間よりも明るく為るなぁ、っと感じた。
光の眩しさに反射神経が刹那で反応し、目を瞑ると残像が目蓋の裏で蒼白く輝いた。
若い刑事、一回写すたびに慣れた手つきでフラッシュ電球を交換する。
それを観ているとバァさん、昔ぃおんなじようなコトしてる光景みたなぁット。
ナンや知らんけど今夜は、昔を想いだすことがよぉけ起きるなぁ、とも。

もぉぅ疲れてしもぉたわ、ワテ。 と小声呟き。
今夜はコレで、サッサトお終いにしたいなぁ、っと想い縄澤に声を掛けようとした。

「縄澤ハンッ!」

後輩刑事が懐中電灯で舗道の敷石を照らし、声を掛けてきた。
バァさん、喋りかけた言葉を飲んで言いそびれる。
縄澤なにかと、視に行こうとして一歩踏み出す。

バァさん、縄澤ノ背中を見ながら若い刑事が敷石を指差すのを、目の隅で盗み見ていた。
若いのが敷石地面を指差す意味、何かと感じ取るとバァさん、
慌てて心が動揺したのを男たちに悟られないようにと、何気を装って縄澤に言う。

「もぉぅこんでえぇんとチャウんかぁ?なぁ 」

被害現場の写真を撮り終えるのを待てずに、ッとの雰囲気で縄澤の背中に訊いた。
縄澤振り返ると、バァさん両腕を腰に当て、縄澤の目を覗き込むような姿勢だった。

被害現場の写真を撮っている縄澤と若い刑事を如何にかして、早く帰るようにしなければ。
今夜、苦労して色々と絵空事を描いたのが無駄になる。

何とかしないと・・・・・ッチ!

ット、バァさん心で舌打ちすると、コレじゃぁカキやん(某倶楽部のチーフ)の真似事やでッ!
我知らず想わずなで、バァさん自然と含み笑いをしてしまう。

「バァさん、ナニが可笑しいねん?」
「ナニがて、唯のヨッパライの騒動ごとやのに、エライ念入りなんしますんやな想うたからやないか 」
「その、念入りなんせんかったら、後でワイらが下手打つがな、違うか?」
「そらぁそやなぁ・・・・・」
「なにかぁ?あんたぁ、ワイらが念入りにしたらなんぞ困ることでも在るんか?」
「ぇッ!ナッなにもあらへんわいな 」

バァさん想わぬ優しげな、縄澤の猫なで声のツッコミに驚き、返答に詰まる。

「ところでなバァさん、ナンや聴かなんだか?」

縄澤、キッチリ無表情な能面顔して、バァさんの顔を透かし診る窺い言葉。

「なにおや?」
「聴いたヤツがおるんやけどな 」
「・・・・なに言いたいねん 」

縄澤、バァさんの質問に答えず、暗い眼差しで見つめてくる。
ッデ、目線をバァさんの顔から逸らさないで、おもむろに上着の懐に手を入れた。

「ぁんたッ、ナにしますんやッ!」
「なに虚(ウロ)ってるんや?」

縄澤、笑わない眼で、口元をほころばせながら喋った。

「ナッなんもないがなッ!」

縄澤、ニヤついた顔をバァさんの面に近づけながら懐からユックリと手を抜く。
指の先まで細い針金みたいな鋼毛な黒毛で覆われた手には、煙草の箱が握られていた。

「チャカでも出す想うたんか?なッ!」
「想わんわッ!」
「ホナ、ヤッパかぁ? なッ?」

バァさん、再び言葉に詰まりなんと言おうか迷った。
縄澤、益々大きな顔を近づけてくる。
バァさん自分の心が怯んでくるのが判り情けい物、胸イッパイに広がった。

「縄澤ハン、血ぃでっせ 」

マズ、縄澤の首だけが、後輩の声がした舗道を見ようと後ろ向きになる。
バァさん、必死で堪えていた縄澤の視線の呪縛から開放され、ユックリト息を吐き出す。
縄澤の躯、左足を軸にして踵を返す。
上着のポケットを弄りながら縄澤、後輩に向かって歩く。

バァさん、意識と躯がスッカリ疲れてしまい、荒れた店先に椅子も持ち出し座った。
刑事ふたりは互いの首を、懐中電灯に照らされた敷石寸前まで近づけ、
小声で話し合っていた。

縄澤、地面を観たままで喋ってきた。

「バァさん、コッチに着てか 」
「なんやねん、もぅシンドイがな 」
「済まんけどな、コッチ着てんかッ!なっ」

仕方がなかったから立ち上がると、疲れ過ぎたのか本当の眩暈に襲われた。
突然、夜を観ている視界に星が飛び交い、直ぐに真っ暗になりかけたので、
慌てて両の手で椅子を弄り触って、ストンっと腰を椅子に落として、座り戻った。

「アカンッ!」

バァさんの悲鳴に男ふたり、同時に顔を上げバァさんを観た。

「どないしましたンや?」 若い方が不思議そうに。
「ナンや、顔色わるいでッ!」 古参刑事が、顔に似合わん心配声で。
「立眩みやわ 」
「なんやそぉか、ホンマニ心配させなや、ぉい、手伝ぉたり 」

若い方がバァさんに近づき、バァさんの後ろに廻って両脇に手を添えて立たせた。

「アンタぁ年寄りを労わらんのんか?」

バァさん縄澤に向かって、恨めしそうな声で訴えた。

「ァホかッ! 冗談やないで、あんたがそないなもんで参るかいな 」
「ウチかて女なんやで、ァホにしないなッ!」
「ゴチャゴチャゆうてんと、コッチャ来いな 」

若い刑事が、バァさんの腕を握って付き添うのを、肘を振って断り歩き出す。
歩きながらバァさん、縄澤の尋問にどないして言い逃れしようかと。

『コイツはホンマニ厭らしいぃヤッチャッ!ダボがッ!ボケがッ!クソっが!死に晒せッ!』っと。

一歩進むゴトに、壊れてしまいそうな心で、一言づつ毒突゛く。

「バァさん、儂が憎いわなぁ 」
「ぁあッ!モノゴッツ憎いでッ!」

縄澤、ヤッパリなぁと頷き、視線を地面に戻しながら訊いてきた。

「そぉか、ホンデ此れな血ぃやろ?」
「なにがや?」
「よぉぅ観んかいな此処 」

懐中電灯を促すように揺すり、明かりで地面の敷石の継ぎ目を照らす。

「ワテ、目ぇ悪いさかいに見えまへんなぁ 」
「バァさん此処、あろうた(洗った)んか?」
「ヨッパライが反吐はいたさかいにな、汚いさかいに水流したんやで 」
「ヘドぉ吐いたぁ・・・・」

っと、縄澤が怪訝そうな声をだしたので、バァさん背筋が寒くなった。
なんや、なにがおかしいねんッ! っとバァさん必死でナニも感じない風な顔作り。

「あんなバァさん、ヘド吐き戻すほどのヨッパロウタ人間が、コナイニ暴れられるんかッ?なッ!」

縄澤、顎をシャクルようにしながら喋り、周りの嵐の跡のような有様を示した。
その声の静かさ、犯罪容疑者の胸の中で、決して言い逃れが出きるものかと。
言い聞かせるような喋りかただった。

バァさん弱気に心が遣られかけ、ヤッパシぃ、ソロソロ罰が当たる頃合なんやろかなぁ、っと。

「ワテなぁ、被害者なんと違うンカァ・・・ぇッ!」 

突然、バァさんを見上げる縄澤の顔が明るく照らされた。
バァさん、振り返ると白タクが少し離れた舗道に乗り上げかけていた。
ッチ!ァホがッ!帰ってコンでえぇのにッ!ダボがぁあッ!

ドアが勢い良く開き「 バァさん、お礼にぃイッパイ呑ませぇやッ! 」

っと言いながら白タクから降りた運転手、バンッ!と派手な音させドアを閉め、
此方に歩きかけたら、縄澤らふたりの刑事に気がついた。

「ぁッ!旦那ぁ・・・・」
「ナンや、儂が居ったらアカンのんか、コラッ!」

縄澤、羆が獲物を狩るために潜んでいた藪から出てくるような感じで、ユックリト立ち上がった。

バァさん、もぉぅ!どないでもせんかいッ!
焼け糞気分、満杯やなぁ! アカンわっ!如何にもならんなぁ、っと。
それでもバァさん、俯き加減で如何にか為らんもんかと必死で思案。

「ぁッ、逃げよるッ!」

若い刑事の大声でバァさん、顔上げると運転手が白タクのドアを閉めるところだた。
直ぐにエンジンが唸り、車はバックで国鉄駅方面に逃走し、それを後輩刑事が走って追う。
車はロータリー辺りで急停車、変速ギアを前進に叩き込だ、ギアが噛み合う金属音が響いた。

アクセル全開で、タイヤ鳴らして急発進ッ!

車はそのままヘッドライトモ燈さないで駅前大通りを北に向かって、お城方面に走り去る。
追っていた若い刑事が、肩で息を喘がせながら戻って来るのを、少し離れた所で縄澤が迎えた。
バァさんが観ていると縄澤、後輩の肩に腕を回し耳元で何かを喋っていた。


「バァさん、ヤッパシなんぞ聴いたんと違うんか?」
「ワテがナニ聞きますねん 」
「サッキの車なぁ、誰かを此処で乗せたんとチャウんか?なッ!」
「あんたぁ、ナンデそないにワテに訊きますねん、なぁ?」
「バァさん、アンタしかおらへんさかいや 」
「ワテぇ?がぁ、ナにしたゆうねん、なぁ?」
「撃ち合いがあったゆう一報が入ったんや 」

「ぇッ!・・・・」

バァさん、息を呑んでしまいました。

「夜行の貨物列車の運転手が、此処の駅を過ぎて直ぐに発砲の光ぃ観たゆうてな 」
「何時ぅ?」
「列車の運転手が次の駅で停まったときに、コッチの警察に連絡しろゆうてなぁ 」
「・・・・ほんで?」
「儂らが此処に来ようとして署を出かけたら、バァさん所でヨッパライ騒動やろッ偶然か、なッ?」

「ナンゾの見間違いちゃいますのん?」 

「違うな、その人なぁ戦時中に向こうで(大陸で)満鉄の汽車の運チャンしてた人でな、夜中に高粱畑ぇ走ってたら、よぉぅ馬賊に襲われてたそぉな、警備で乗車してた鉄道守備隊との撃ち合いを何遍も観てるさかいに、絶対にぃ間違いないゆうてるそうやでッ 」

バァさん、嘘は吐けば吐くほど、ドンドン深海に嵌まって、沈み込むなぁ、っと。

「血ぃ、誰のんやねん? なッ?」

小声で訊いてくる縄澤の顔、暗かったけど想像できるなぁ、っと。
キッと、地獄の閻魔サンみたいな、お顔ぉしてますんやろなぁ、っても。


バァさん、ホンマニ忘れた頃にぃ、罰は当たるもんやわっ!ッテ。





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永久にと夜の想い

2008年02月12日 15時02分07秒 | 異次元世界 
  


時代はもぉ人情を、古臭さなことだと言って、求めなくなったのでしょうか。

その新しさな世界は、悲しむことも、情けなさもなければ、

モットッと人が求めるもの、もぉぅ見えないで捜せなくなった世界なんでしょうか。


人の胸のうち、なにかで溢れるほどの幸せで満たされ続けるのでしょぉか。

間々よと、押し寄せ募る悔やみが終わることもなければ、なにかゞ始まることもない。

胸の心、静かさにさせられゝない、安らぎなき深間な懊悩まで沈むかとな、暗き世界なんでしょうか。


それは厭きなことだと言い訳し、諦め逃げきれない還れる処もない縛られ者が辱められ、

滅多と打ちのめされ続ける弱気者たちが棲む世界なんですか。

暗きこと、希望なきまでもなと何処までも心堕ちてしまうから、

人の棲まわし世界は光ナク盲(メシイ)ました。


決して再び紅き曙を観ることもなく、人が人では亡くなる時、冷たき凍れる氷の硝子に囲まれし。

その者の再び動くことなきふた脚、砕かれ壊れし古き骨で組み立て造られ、

冷たき氷硝子の棺に横たわるは、人の灰ぉ捏ねる粘土で人に似せ作らせられた如く。


我の心、闇に透かして観へぬものを必死で視れば、藁で作られし幼き童人形群れ。

静か賽の河原の果てもないかと遥か彼方な、視へぬ向こう側までもと林立しておりました。


酒に疲れ果て酩酊訪れ眠れゝば、知らずなときに観る夢の中、

我の胎内、望み果たせぬかとな寂寥感覚に蝕まれ続けました。

酩酊にても決して消へぬばかりか益々な悔やみ、酔いに任せ浸かりし逃げても背後に迫り、

その我の背に迫りし、死を招く鋭き尖がりし邪悪な鉄色輝きな鬼爪、

我を向こう側にと、我を拉致して摑まへんと。


その時、優しげに耳に聴こえし妙なる甘き囁き、黄泉の国までおまへを連れて逝きましょうぞ。

悔やみし生きることもなく、寿命なきことゝ納得づくで堕ちれゝば楽よと、異幻な陶酔の儘に説得。


卑怯と為る者かと恐れ振り切り向き合うは、深淵ナル闇の壁。

軟派な己にできましょうかと、覗いて視れるものならば視てみろ。

ッと立ち塞がりし黒き空気壁。

そこに手を験しに肩まで突っ込めば、黒色墨汁で濡れたが如くなことと為る。


ホレ、我の腕、闇に隠れしかと、ケッシテ再び明けを迎へぬ、

永久(トワ)の夜の黒色世界に、芯までドップリトお染まりしてましょうぞ。


両の掌で耳を守りし塞ぎ、それはなにもと訊きたくはなきこと為れどと。

夜の暗部の向こうから、我の真っ黒な心意識ぉ擽り捲くって、無理強いな囁き聴こへさせ。

暗闇に堕ちて逝こうとな誘惑なる誘いは、とてもな狂おしさを抱かせる妖しげ囁き。


それはフトッ眠気誘うなか、確かに我の耳に聴こえますかと。

己は人の世界じゃぁ居辛かろう、ホレ躊躇うなッ! ッと甘き諌言。


急かして我を誘うは、死臭振り撒く野晒しな屍態から奪いし、腐肉汁が滲んだ死衣を纏いし死神さん。

人の世界からお望みな何処かの向こう側にと、儂がお前様をお連れて進ぜようかなっ。


目覚めれば、なにもかもお忘れしましょうかッ!

正気が忘れてなくて戻ってくれましょうかッ!

我は奇異怪奇には馴染みやすし、人が踏むことなき鬼棲む幽鬼な世界の者どもにわ、

我の外面(ソトヅラ)はコヨナク優しげで、一途なと嘘ナル振る舞い採らせました。


嗚呼、ぁあッ!

人が人をどれだけもと想うこと為れども、そこは遠き過ぎまして、わたくしには違い過ぎまして

いつの間にか我は、想い叶う機会を逸しました。


きみ友に為るとは言わなくて 一夜の情けでもとくださいなと。


独り男が男なのかと、独り女が女なればと。



ゥンッ?

ット、肩越しにぃ振り返った暗闇の向こうからぁ、確かにぃ我の背中に聴こえました。

 カタォカタカタ、カトゥカタカタカタ・・・・・・ ッ!


ハテッ?サッキ踏み割った骸骨の頭ぁ・・・・何故にぃ笑えるのかぁ?






  お終い。


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輪舞

2008年02月07日 01時52分57秒 | 幻想世界(お伽噺) 



始まりは あなたからの誘い

あなたのまわす腕 わたくしの腰にさり気なさなで

腕がやさしさで腰をと抱くとき 思わぬ眩暈がッ!

立ち眩みは あなたのせいなの それとも

わたくしの想いのたけが そうさせましたのでしょうか


崩れそうなわたくしの躯 ささえますあなたの腕が

凭れましたあなたの胸に 引き寄せられましたから

あなたが なにかお求めてくださりそうだったから


あなたとわたくしの気持ちは 合わせた胸から止め処なくと

通いましたのでしょうか 心微かに 呻き泣きしましたのでしょうか

隠し気持ちの想い歓喜が なぜにと迷わぬようにと

約束縛りで あわせた躯と躯だったから


あなたの綺麗な頬濡らさせ 顎から滴る涙の雫

昨日までの我の暗さな脳内世界 其処をと震えさせて堕ちて逝く 


わたくしの雫は なにに当たって弾けたのでしょうか

あなたの暗闇世界の脳の其処までと だったからなんでしょうか


水晶は 綺羅綺羅な粉々になりました


輝かす捜し続けた望みな宝石 珍しさな輝き石

光の硬さは冷たさで 冷たさは秘めてる想い

耐えながらの想いは どうしてもな熱さを隠し逃がさぬと

信じさせます 流されそうだったから 何処までもと

果てしがなさそうだったから


「れこーどかえてくださらない 」

「こんどはどんな曲 」

「わるつがいいなぁ 」

「おどる 」

「ぃいえおどらない 」

「何故? 」


「こぉしていたいから 」


電燈消し 赤色蝋燭ひとつ点した薄暗さな部屋

そこに漂い流れるは 密かに二人が奏でる 輪舞曲

空気が静かに舞うような 妖精の羽音のような 輪舞曲

妖しげな囚われな者ども 何処かから覗いていましょうかと

輪舞な曲に誘われていましょうから 弓奏楽器が啼くように奏でるから


終わりなき 始まりもなき輪舞

二人 踊らされます 曲に酔ってるから

醒めましょうかと けっして思わないから


いつかはそれでも正気が 幻想だよと醒めさせましょうか

気がつけば 夜がお終いにしましょうかと

お尋ねいたしました 耳元で囁きましたから


眩暈は再び そのときから始まるんでしょうか


求めずとも 輪舞


「もぉ帰る 」

「ぃいわよ この曲が終わればね 」

「曲って 」


「ぇ! 」


聴こえなくとも 輪舞

幻想世界からの誘(イザナ)う曲は 輪舞曲


「なにも聴こえないけど 」



わたくしの心は 輪舞には為れませんでした



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