【 rare metal 】

此処 【 rare metal 】の物語や私的お喋りの全部がね、作者の勝手な妄想ですよ。誤解が御座いませんように。

 囁く悪魔

2006年10月31日 02時20分04秒 | 幻想世界(お伽噺) 
  

わたくしは 夜の暗さに救いを求めました
暗闇闇夜の 果てなく何も無い真っ黒ならば
隠れられる かも知れないと
誰かが 何処かから囁きました

わたくしの想いが確かに 聴こえてきました


昼間ならば 蒼き海原の深海までもと
暗さ心が 沈んでいけますからと
暗さの漆黒闇世界 静まることもなく胸の心が荒れ続けます
想いの向こうの闇色は 嘆きで願う希望の細き光が透過する
限りなく夢みる幻想世界ならばと 想い限りで

夢が お話ししました

白昼の刹那に微睡む 夢なお話しでした
其のとき目覚めましたら お日様が眩しかった 


あなたの小さな囁く声は 裏山の夜の冷たい空気微かに震えさせ
星ない漆黒の暗さの宙 見つめるわたしの胸に堕ちて伝わってきます
だから 意識の裏側にと囁かれました
わたくしたち互いの想いの丈は 交じり合うこともなくでした
届かないから斃れました そして何処まで下 堕ちました

想い暗さの深海下の 其処まで堕ちました


さぁ わたしの手に摑まって 
ほらっ 握って掴みなさい柔らかき胸の膨らみお
ねぇ 触って柔らかさを撫でてみたいでしょぉ

 わたしの二つのぉ・・・

 誰の囁き ?


運転する車 小雨降る街角を右に曲がる時
其の途中で わたくしの左目の視界の端にでした

白昼の夢 っの中であなたが
横断歩道の信号機の鉄の柱の横で
雨に濡れて佇んで いたようなぁ・・・!

角を曲がり終へ 舗道に乗り上げ急停車
急いで ドアの窓ガラス下げました
首を突き出し振り返って あなたを見つけようとしても
見つけられない筈の 幻視幻覚でした
諦め気持ちが 小雨で濡れた頭の中 産まれました 
静かに窓を閉じると 覚悟以上と気づかせた深まる諦めでした

嘲笑うような フロント硝子を拭うワイパー音

気を取り直しアクセル踏みかけ
何気に覗いたルーム鏡に 映っていました
後部座席の真ん中に お前様が
鏡乃向こうから わたしの瞳ぉ覗きこんで来ていました

突然わたくしの 赤い血が抜け切ったように醒めた生肉の表面
羽の毛ぉ毟られ 狂い啼き喚く生き鳥の血塗られた肌 覆い尽くします

此れ 夢の中の現実幻世界

醒めれ 覚めれ 目覚めろ 起きろ
逃げろ 隠れろ 何処かに  

暗さが 逃げ場を隠します


いつか見れなくなる事 ある かもでしょうか
いつか いつか 幾度もいつかと


眠れば聴こえてきます 意識の深海からバイオリンの音が

暗闇深き静まった森の中
地面を覆い尽くすが如くな緑苔生してます
月光 樹木の隙間より降り注ぎ 
照らした地面を 這うように流れ聴こえくる 
独りの身ぉ 嘆き哀しむような嗚咽みたいな 
悲しみ奏でるバイオリンの 音が

脳の 深き湖の水面を震わせました
わたくしは 目覚めますでしょうか
明日の朝に

目を覚ますと
戻っていられますでしょうか

再びの あなたのものでしょうか
わたくしの 心は


夜の黒さを見つめ そぉ願いました




 

立原道造 (1914-1939)

2006年10月22日 02時08分23秒 | メタルのお話し 


詩人 立原 道造 (1914-1939)

今夜わたしは幸せです
酔っていますけど 幸せです
想いもしなかったもの 手に入れました
こよなく儲けもんです だから幸せです

胸の高まりが消えません
夜が眠れといっても 眠れません

酒精の酔いは 幸せ気分で文字打つわたしお
蛍光灯の冷たい蒼い光を 幸せ色に感じさせ 
今夜の新しい知識と共に 意識の底まで廻ってきます 

遥かな昔の詩人さん 貴方に
二十一世紀の老いを感じ始めた男が やられました
未だ詩人さんの 凡てを読んでません
詩篇の幾つかで です
其れでわたしは 酒精以上の力で
貴方の文字言葉に 酩酊しました

もぉ 幸せです

今夜限りじゃぁ ありません

もしもわたしが女なら キッと 貴方の詩集を胸に抱き
幸せ気持ちで 眠りにつくことでしょぉ
詩人さんの世界で眠れるならばと 限りに想う事でしょぉ

だけど、眠れません

夜の暗さの黒色みつめ 眠れないことでしょぉ

眠れません



ブログ 【 おじさんの依存症日記。
『おじさん』 氏 っの記事をみて知りました

「詩人 立原道造」 さんをです。

此の「おじさん」、わたしが好きな人の お一人です。
此の方の文字言葉の語り口 とても印象深くて知識に溢れています。
だから日頃からセッセト ブログの記事を覗きに通っています。

今夜はねぇ お気持ちぃ幸せな夜になってます
おじさん、おぉきにぃ~!

詩人さん わたしぃ貴方に逢えて嬉しいぃなってますねん

ホンマニ おぉきにぃ~!


チョット頑張って寝てみますなぁ
おやすみなさいぃ~



     

 泥酔遭難

2006年10月12日 01時51分32秒 | 幻想世界(お伽噺) 
    


 あの晩はついぃ・・・・


気持ち静めで少し飲み 酔わない心算が済し崩し

 儚げな夜が 深まります


心地よさげに痺れる酸芯 何処へとも知れずに朧げな遥か彼方に 
今夜が限りと忘れを求め 酔いヶ淵池の其処 泳ぎ疲れて沈みます
懊悩紡ぎの我が身ぃ持て余し 幻影言葉ぉぅ徒然まかせに呟きなさい

 可笑しさを 凡て残さずにと 笑えと


無限の彼方までかと暗き部屋 慕う心で傍に居るかと幻覚想い
熱き想いを隠し 冷たき肌が感じる幻の君
其れ 違う世界の夢想人 でした

狡さで酒精まかせな消え逝く定め
だから限りなく届かぬ侭でした


 嗚呼っとぉ暗闇に幾度も 
   嗚呼ァ 嗚呼ァァ 嗚呼ァ っと


木枯らし狂い舞う墓場の 深き地面の下 冷たき凍れる屍の如く闇に横臥
其の侭何も求めず止め処なく呻きます 
暗闇にぃ 黒色吐息で音無く微かに漏れて流れるは 酒精混じりの艶息 
もぅ密かにですから喋れません っと言い訳 其の方が伝わることもありまする
只ぁ 嘘で逝く当てない逃避行の真実ならば 空虚な感じで真実為らばっと

 今夜限りの嘘をつきました 

 想いを催促をぅ 嬉しさで催促いたしました

  尤っと とっ 


 わたくしを嫌われますかと尋ねます

 想いの闇に暫く 黙り返事がぁ張り詰めました

 怖さで息を詰め待ちました 

 狂おしいほど息苦しくって 蒼く頬が醒めました


心の蔵ぅ 燃えて焔がチロチロとぉ鼓動 暗闇見透かし熱く焼け
激しく心拍乱れ打ちいたします 真夜中の火乃見櫓の半鐘みたいな狂い打ち
胸の高鳴り 何時までも静まりませんからぁ
カラカラに乾いたお口に水を含みたく 気持ちを吹っ切るようにでした

 立ち上がると眩暈がっ クラリッといたしました


覗けない暗闇捜しで カッと瞳を視開きます
闇の向こうより来たるかも知れない 幻のお姿視つめておりました
そしてぇ 捜し疲れて閉じた目蓋の裏 赤色 真紅な赤色
病んだ神経が 妖しく見せまする幻覚なんです
想う心模様が 激しく燃えて揺れ視得ました

 刹那の短き時間 だけ


闇に此の世に無い筈の物を求め 其れを掴むよぉうにぃ
両手を前に突き出しぃよろけました
貴方に垂れるように倒れました そして暗さに堕ちていきました

 何処まで下


想い叶わぬものならば
もぉ捨ててみよぉぅか 生きて死人なぁ此の身ぃをぉぅ
誰かに受け止めて欲しくって わざとです
自己を殺めます 何度もぉ!

 醜くてもいぃ夜を縁ならばと


心ん中で小さな影法師みたいなぁ黒子詐欺師が泣き落とし 
気ぃが狂いしほどな願いしぃ想い叶えろと
虚実で隠して真実崩し 終わりまで通せと遣れと


 侭には為りませんでした



あの晩はぁ 其れでも堪えたつもりですよぉぅ
其れがぁ頂いたぁお神酒がですねぇ 知らずにさせましたぁ
何もかも覚えて無いほどにぃ させましたぁ


 もぉ四五日は 堪忍してくださいって
 二日酔いのオツムでね 神様と約束しますぅ





   

 「飲酒の上での車の運転 絶対にぃしたら アキマセン!」




  因みにわたくし、飲みますと
  必ず運転はいたしません
  愛する妻さんがいっつも運転してくれはりますねん





    

突破!

2006年10月03日 12時47分19秒 | 夜の時代 【深夜倶楽部】 
  


後二時間もすれば 夜が明けるはずだった
だけどあの時 もっと長い時間が かかった気がした
それでも、夜は明けようとしていた

自分にとっての夜だけが 明けた



 【遮二無二】


河川敷堤防国道の行き交う車の流れが切れたとき
道路に先に飛び出したのは 、真二と自分の乗った無灯火の単車だった。
直ぐに振動で震えるバックミラーに、迫り来る眩しいヘッドライト照明!


真横で並んで併走るスリーS助手席窓からつね、身を乗り出し箱乗り
ルーフ越しに風に負けまいとして喚き言葉で言ってきた。

「ちぃふぅ、捕まったらあかんよぉ! 」

 自分 前方睨みつけ大声で 「アホ! 」 

出した声は、速度を上げたキチガイマッハの排気音で掻き消された。
夜の冷たい烈風は つねの色つき髪を気が狂ったみたいに舞わす。
直ぐ横運転席窓のボン 助手席向いて怒鳴った!

「つねさん 窓ぉ閉めてください! 」

同時にボン、フロアミッション シンクロお構いなしで叩き込んで落とす
激しくミッションギアの金属同士が噛み合う音 荒む風の音に負けずに聴こえました。
車のフロント持ち上がり怒涛の加速! つねルーフの向こうに消えた。
直ぐに後ろの窓に、赤い髪になりきった女の白い顔 張りつく。
顔中 赤い髪が纏つき 両手で撫でると表情は 目尻が引き攣るように固まっていた。

 赤い唇の口だけ 開いたり閉じたりした

自分、掴んでいたアクセルバー限界まで捻った。
跳ね上がるフロントホーク、耳の後ろで真二が喚いた。 意味不明!
自分大声返事、「もっと前に座れぇ!ケツが重たいからやあ~! 」

 風と排気音に負けじと怒鳴り会話

「あほぉ! 男にくっつくかぁ! 」
「落ちても知らんで! 」
「わかっとお! 」

真二、自分の肩掴んでた掌 一段と力入れやがった

「!・・・」 堪えた

直ぐに迫って来る 橋の袂の黄色点滅信号交差点、
急激減速しながら右に曲がって 街角舗道縁石ギリギリ加速しながら凌いだ。
肩越しに後ろを視ると 真二も同じようにして振り返っている。
自分等が曲がってきた交差点から反対側へ橋を渡ったスリーS
橋から可也な向こで赤色ブレーキランプ瞬いたかと思ったら、
街中信号辺りで直ぐに消えた。

無灯火キチガイマッハ 裏街道突っ走り
男二人の鉄の馬 一夜限りの精一杯の駆動力 
無いもの強請りの逃げ道探し でした。



真二と自分。 暗がりでタバコの火を掌で覆って吸い
ボンが事を起こすのを待ちかねていた。

新しいバイパス道路に面した某郊外型パチンコ店
其の店の横手裏側の デッカイ駐車場の奥の暗がりで待機した。
暫くすると遠くで パトのサイレンが鳴くのが聞こえてきた。
直ぐに、数が増えた。 違う方向からも聞こえ始めた。
パチンコ屋表のバイパス道路を 何台ものパトが
サイレン吼えもって猛然と走り去っていった

「ボン、やってくれてるなぁ 」
「そぉやな 」
「・・・・ありがたいこっちゃで! 」
「そぅやねんなぁ 」
「さっきの電話が利いたんやで 」

此処に滑り込む前に、公衆電話から警察に一報した
『タブン騒ぎの元の男と思うんが土漠色した車で走ってた 場所はぁ・・・
  助手席には 女が・・・・ 』


「いくか 」 
っの真二の声 煙草のヤニで喉が遣られたのか、掠れていた。
「そぉやな 」

駐車場を出て何回か角を曲がると、停車したパトと鉢合わせ!
思わず、単車の速度が落ちかり 停車しかけたが、何かが違った感じ? 
検問の後始末をしていたのだろう、パトの後ろトランクに荷物を積んでいた。
他にも機動隊バスや数人の警察官が居たが、疲れているのか此方を見様ともしない。
コッチは無灯火だから、尚更かも。

 オモイッキリ加速した! 
 パトの傍を脇見もせずに突っ走った!!

暫く後先考えもしないで、突っ走りました。

気分が高揚してきます! 何かが可笑しくてぇ~!
真二が掴んでたワイの両肩を、
両掌で何度も打ちながら、高笑っています。
痛かったですけど、可笑しさの方が上ですねん!
腹の底からですねん。 
胸の何処かっから、何かが湧き揚がってきますねん。
余りにも笑い過ぎ、走る風圧のセイじゃない涙が
風で眼から耳まで伝わり流れます。


真二言いました
「久しぶりにぃ ワロウタで!っ 」
自分、単車の速度を落とし、ゆるゆると流しながら言います
「ぅん わろうたなぁ~! 」

最後に真二 ワイの背中を一発ド突き言いました

「此れで検問 突破やな 」

声は、真面目腐った声やった


 突破しました
 悔やむ夜を





夜に集う 男たち

2006年10月01日 01時27分50秒 | 夜の時代 【深夜倶楽部】 
   

 【集合】


今夜起こった大騒動のせいで
深夜の賑やかし 催し会場みたいになった魚町界隈
其処から可也離れた街外れの 二つ目の河を渡った
隣の市街との境目みたいな場所

 河川敷運動公園


少し上流に在る、河川の流れを調整する為の、
小さなダムのようなコンクリートの堰。
河は流れを堰で塞き止められ、其処から南の河口近くまで
淀んだような緩やかな流れとなっていた。 
淀みは夜空の星の輝きを映し出し、長い湖畔みたいになった両岸には

 広大な面積の 河川敷広場

西側が市の名前が謳われた 何々市民運動公園
東が傍の町の名前を冠した・・・・某町民運動広場


堪え切れないほどの 騒音降り注ぐ頭上仰げば、
真夜中過ぎの逢引のように、東西に仲良く並んだ新幹線の大きな鉄橋と
両面四車線の高速道路高架橋 っの二つの黒い影。 覆っています。
時折、その下を通る河川堤防上の国道を 深夜便の運輸トラックが連なって 
消音し切れないジーゼルエンジンの唸りと、無数のタイヤ転がる轟音も高々に
猛然とふっ飛ばし 通り過ぎて行きます。


堤防国道を通りかかる大型運送トラックの 眩しすぎるライトの明かり 
橋下橋脚間の暗がりに潜む 土漠色セダンの屋根の艶影
暗闇に朧と 浮き上がらせ続けます。

時々暗がり奥では、小さな蛍の様な三つの赤い点 瞬き輝き
煙草吹かす者たちです。 暗がり一服です。


三人無言で一本づつ 煙草を吸い終えたから
今度は自分が 真二がもぉ随分前に言ったのを聴いたようなぁ・・・
っなぁ気分な感じの言葉で ボンに聞きました。

「なんでや なんで此処にボンがぁや? 」 っと

 心で此の雰囲気ぃデジャブウやなっ! っとも。

「清美姐さん、おかぁはんの所におります 」
「ぇ!っ なんでお前が清美さんをやっ? 」
「なんでって、姐さんから身元引受人にと、指名されましたさかいにぃ 」
「・・・そぉかぁ 」

「ボン 車もやけど、色々迷惑ぅ掛けて済まんなぁ! 」 

真二が横から手を伸ばし ボンが新しく銜えた煙草に
ジッポで火を点けてやりながら 言いました。

「ぁ、スンマセン・・・・ォオキニ、そないにぃ気ぃつこうて言わんといて下さい 」
「車ぁ大事に使わせて貰ぅてるさかいになぁ 」
「えぇです、幾らでも乗って貰ってえぇです 」

ボンの顔 此の時、 煙草の先の赤く瞬く火光でぇ面ぁ、
疲れた様子も無く、なんかぁ・・・・スッキリしてました。

「ぁ!・・・・此れ、姐さんがぁ 」

「なんや?数珠ちゃうんか! 」
「はぃ 姐さんがぁおかぁはんにぃ託けてぇ、自分がおかぁはんの家出がけにぃ 」
「・・・・誰にや? 」
「誰って、マネェ~ジャァですねん 」
「わいにかぁ? 」

真二受け取るとぉ良く視ようとして、星明りに翳しました。

「ナンで数珠なんや? 」
「姐さんのぉ おかあさんのんやそぉです 」
「!・・・・かぁあさんぅ!っ 」

「おかん!っ てかぁ? 」

自分直ぐに、こんな言葉ぁ吐いてしまったのを後悔しました。

 ホンマのぉ阿保でした。


顎上げて数珠を、暗闇窺いみたいにしていた真二
言葉ぁ続かず 絶句いたしました。


今まで人前で泣いた事が無い男真二が、初めて人前ででっせ、
夜目にも判るほどの大粒の涙をぉ顎から 滴り落ちる雫ぅ・・・!
ぽたぽたと、聴こえる筈無い哀しみぃ雫ぅ落下音
自分のぉ胸の中で ず~っとぉ聴こえ続けていました。


どんな状況でもね、況してぇこないなぁ夜にぃやったら
もぉぅ! 堪らんこともぉありますねん!


自分、ボンとつね連れて、真二から離れて遣りました。
あいつなぁ、離れる俺らの背中でなぁ、もぉ! 凄い男啼きぃしますねん!
どぉぅしようも無かったですからね、自分も啼きますねん。

 ボンとつね? 

タブン、啼いてましたやろかねぇ