【 rare metal 】

此処 【 rare metal 】の物語や私的お喋りの全部がね、作者の勝手な妄想ですよ。誤解が御座いませんように。

夕顔

2010年02月04日 02時32分50秒 | 大人の寓話



 (写真は文章のイメージ)




【狐の嫁入り】



子供のころから見慣れている 古めかしい化粧鏡の傍らで。

兄さんが何回も訊きます。


本当にいぃんだね って。


私は答えました。

しかたがないのよ って。



昨日から降り続いてた雨は漸くやみそうです。

微かに聴こえる雷ノ音で 雷様が遠のいて往くのがわかります。



真白な面の中に 唇に小筆で赤をひきます。



化粧しながら耳で 微かな雷鳴をきいていますと。 

あれほど高鳴っていました はたしの胸の鼓動。

不思議と静まってきていました。


かわりに鏡の中から ジッとはたしを見つめていたはたしの顔が

堪える泪で滲んできました。


花嫁化粧が ようやくです。



内掛けに手をとうすとき 心まで縛られそうでした。

花嫁姿にとの最後の拵えに 角隠しを被される時。

あの日の彼との会話が 耳の奥で何度も

何度も繰り返し聴こえてきていました。



「はたしね お見合いしろって言われてるの。」

「フゥン 誰にぃ。」

「伯父さんから。」

「ぇッ。おじさんって あのおじさん。」


「そぉぅ。今度の日曜日なの。」

「なにが。」

「お見合い。」


「ぅん。」


それっきりの会話でした。



彼の部屋から黙って扉を開け出てくる時。 

呼び止めてはくれませんでした。


アパートの板の階段を下りるとき ヒールで音がしないようにと。

ナンとなく音をたてれば 心が萎えそうだったから。



駐車場から彼の部屋の窓を観ました。

閉じられた窓のカーテンが引きかけられていました。

ふたりで選んだ小さな向日葵柄のカーテンが。



路地を抜けると無意識に 家とは反対の方角にハンドルを切っていました。

知らずに何度も 何度も頬を手のひらで拭っていました。

あの時 泪でハンドルが滑ったのを今でも 手のひらが憶えています。



深夜に家に帰ると 門の前で兄さんが待っていました。

怒られました酷く。そして言われました。


「伯父さんになんか遠慮しなくていぃんだよ。」

「ぅん。」

「でもぉぅ・・・・・。」


「おまえの好きにしたらいぃんだよ。」



はたしは返事ができず。溢れるものを隠すため夜空を仰ぎました。

泪水の底から 揺れ煌めく星を眺めていました。


上向いてたら流れる雫が耳にと。兄さんの手が肩にそっと。

はたしの肩を掴む手のひら。痛いほど強くとでした。


はたしはその痛さが慰めになるんだぁ って。

ダケド 星が流れたらお願い事が出来るけど。

観へないから しかたないよねぇ。



式場にと家を出掛けるとき。

父さんに最後のお別れする為に お仏壇を拝みました。


小声で急かされ玄関へと。

真白な草履を白足袋で踏むとき。心に諦めきれないものが。



玄関を出ると近所の人たちが 御祝い言葉を掛けてくださいました。

その辛い言葉を聴けば 情けなさが募りました。

だけど俯いたはたしを 角隠しがはたしの心を守ってくれました。


俯きながら 真白なはたしの手を視ると微かに震えていました。




タクシーに乗ると助手席の伯父さんが 振り向いて言います。

向こうさんに何でも任せておけばいゝからな って。


兄さんが小さく咳をしてくれました。

走る窓の外は 雨上がりの良い日和でした。



子供のころから眼に馴染んでた商店街が 後ろにと流れ過ぎてゆきます。

家から駅までの通いなれた道が後ろに。後ろにと。


高校生の時にアルバイトをした食堂の前で 店のご主人が立っていました。

寄り添うように傍に女将さんがいて ご主人の服の袖をつかみ。

タクシーに気づき此方に指を指し 何かを言ってました。


タクシーが近づくとおふたりは 車が進む方角を指差し何かを言ってました。

すれ違うときご主人。ナニかを言いたげに両手を振ってました。



窓の外を覗こうとすると 窓ガラスに角隠しが当たります。

タクシーは 駆け寄る御夫婦の直ぐ横をでした。


ふりむいて視る事ができません。



瞑った目蓋の裏には。おふたりの 激しく振られた手の残像が。

その残像は 何処かを指差すようなと。

アルバイトの帰りに彼と良く待ち合わせた公園の方角かなと。


その何処にでもある小さな児童公園に近づきます。



はたしの 結んだ手の甲に雫が堕ちます。

我慢できなくて洟を啜ると兄さんがソット 黙って白いハンカチを貸してくれました。

はたしの手に握らせてくれました。



右の目頭を押さえ 左の目頭を押さえようとしたら。

タクシーの運転手さんが叫びました。


危ないっ! って。


急ブレーキでお尻が浮き上がりました。

指先のハンカチが左の瞳に当たります。


涙が止め処となく 益々。



情けなくて堪らずに 我慢できずに啼き声が。

不思議と はたしはこんな声で啼くんだぁ って。



唇を噛んでいると兄さんが呻くような言葉で。

ぁのお野郎! っと。 喋るのが聴こえました。


二つのドアが一緒に開き 兄さんと伯父さんが車の外に。


涙で見え難い朧げな視界で フロントガラス越しに視ると。

両腕を広げた男の人が立っているようでした。

開け放たれたドア越しに伯父さんが 怒鳴り言葉で言うのが聴こへました。

目出度い門出がなんとか っと言ってました。


タクシーの運転手さんもドアを開け始めます。

後続の車が 激しくホーンを鳴すのが聴こえだします。



伯父さんが男に掴みかかろうとしたら。

兄さんが伯父さんを突き飛ばし男の胸倉を。

両腕を広げたまゝの男のヒト。兄さんにん殴られます。



何度も何度も。何度も想いを込めて兄さんが殴ります。

男のヒトの広げられた両腕は 何度殴られてもそのままでした。



突き飛ばされていた伯父さんが再び近づきます。

制裁に加わろうと。

兄さんの振り上げた腕が偶然。 拳が叔父さんの顔に。

また伯父さんは地面にと。



タクシーから急いで降りるとき。角隠しが何処かに引っかゝりました。

でも無理にと降りました。重たい日本髪のかつらがずれました。

両脚の草履が脱げました。足袋で地面を噛みながら兄さんの背後にへと。



兄さんの振り上げられた腕に縋りました。



兄さんが振り向ざまに はたしの頬を打ちました。

ずれた角隠しとかつらが勢いよく毟り取られました。

兄さんが再び はたしを打とうと腕を振り上げかけると。


男のヒトがその腕を両手で掴みました。



伯父さんが起き上がりながら言います。

お前ら。何をしてるかぁ解かってるのかぁあ って。

兄さんが伯父さんに近づくと 蹴り上げました。

その勢いで振り向くと 男のヒトも。



呻きながら男のヒトが謝り続けていました。

はたしは嬉しさで立っていられずに 蹲って泣き続けました。



兄さんが言いました。

もぉぅ泣かすな。 こんどなぁ泣かすとぉ お前殺すからな って。


そぅ言いながら彼を引っ張り起こしました。

彼が ぅん。うん って。

涙塗れで鼻血に塗れた酷い顔が うん。うん って。




はたしはあの時  自分の心を騙し。

心を偽って殺しながら 好きでもないヒトを騙し。

騙したお相手と契る事になる筈でした。


狐になってやるっ て。心に決めていたから。



酔うと兄さんがですね。

今でもあの時の出来事を 冷やかし半分で言います。


お酒の肴に。



子供を膝に載せてるお父さんの彼が うん。うん って。

酔って 何度も頷きます。


ぅんぅん。うんうん。

ッテふたりで頷き合っています。



ふたりを観てるはたしは幸せです。




 

  (映像は物語の勝手イメージ。)




バイバイ         


【夏の雪】 (悲しき街角)

2010年01月19日 00時51分17秒 | 大人の寓話

(写真は文章のイメージ 無関係)





【夏の雪】




夏の昼下がりに降る雪

真昼の白い闇に 浮かぶように飛び交う

輝く小さな蛍のようだった



乱舞な無数の蛍虫

光る尾っぽを眩しき夏の太陽で焦がし 白さで光らせてた



「そやから何遍も言うとるやろもッ! 視たんや。雪が降っとるんやッ!」

アイツ 胸の真ん中 真っ赤にさせ言ってました


たぶん言ってました


口が動くたびに何か 聴こえ難い何かを言うたびに

胸からブクブク っと 蟹にみたいに赤い泡 吹いとった



「なんやッ! なんがやッ! なんがやッ!」

アイツ 幾ら訊いても返事せんかった



人の躯がモシモ 何かの抜け殻なら 毛布もつよりも頼りなかった

と あの時に自分知りました




眩しい蒼色の空から 落ちるかとな低さナ感じの太陽に焦がされ

陽炎が立ち昇る 黒いアスファルド装道路の向こう側

焼ける道路の中央白線隠し 地面スレスレに浮かんでいました


幻視かな逃げ水蜃気楼


近寄れば逃げるように消え逝く 朧げな幻視な水面

青い空を映していました


焦げる道の真ん中に池が掘られてるのかと



サッギであいつが跨り駆ってた単車

遥か道の向こう側で パイプ鍍金アップハンドル酷くひん曲がっていました

幻視な空の青を映す池の真ん中で 半分沈んで横倒しになっていた


単車の燃料タンクの裂け目から 熱い道路に流れ出る薄赤いワイン色の燃料

道路の熱さで揮発させられ 揺らぐ陽炎のように空気ぉメラメラ揺すっていました


自分 発火するのは時間の問題だな っと



自分たち 此の日が仲間とつるんで走るのが最後の日に為るはずだった



或る日 暇ぉ持て余しながら与太話に講じていた時

仲間の一人が言いました 


「おれ、所帯もつかもしれんで。」 

ットあいつ 恥ずかしさを隠しながら仲間に告白した



「お前 夕べなにしたんや?」

「ドッカ 具ワイでも悪いんかぁ?」


「冗談 チャウねん。」


突然、仲間から取り囲まれた


「ボケ、イッチョ前にぃナニ言うねんッ!」 ボコッ!

「冗談チャウぅう? ホナなんやッ!」 ボッコンッ!

「ソナイナンで誰が悲しむ思うとんか、ボケッ!」 グッ!

「浣腸ぉッ!」

「ギャッ!」 ケツ渋ッう!

「もぉ一回やッ、二本指浣腸したれッ!」

「ヨッシャ、動けんように押さえとけや。」



「もぉぅえぇ! ソンくらいでえぇやろもッ!」



アイツ いつもに似合わん チョット恥ずかしそうな顔やった

首まで真っ赤にさせ 物凄く嬉しそうだった


おれら ただ嬉しかった

仲間の一人が女と所帯 いつでも訪ねて行けれる

そんな家が出来るからと 想うたからやった



「今度ツルム時なぁ 最後の独身オダブツ卒業ハシリやなぁ!」

「お祝いやでぇ・・・・・キッツイなぁ!」

「ケツに乗せるんかぁ?」

「ぉッ! ホンマや乗せたれや おれらも嫁ハン拝みたいがなッ!」




「アイツぅ 来よるんかぁ?」

「女ぁ 恥ずかしいぃ為ってんとチャウかぁ?」


「ぁッ!来よるッ!」


ケツに乗っかってる女 サングラスしてた

髪は ポニーテールに結んでた

お椀メットのしたからの髪が 風になびいてた

あいつ 得意げに道幅イッパイにスラロームしながら近寄ってきた



「夏に見る雪ぃ、秋に見る桜の散るが如く。ッテかぁ?」

「勿体無いなぁ。アイツになぁ・・・・ッチ!」

「クッソゥ! えぇ娘(コ)ぉよぉ見つけヨッタなぁ!」


女がケツから降りメット脱いだら みんなは あいつに判らんように呻いた


「お前の女、夏の雪やで。」

「ウチがですかぁ?」


女がメット脱いだら みんなはヒヤ化そうとしていた

だけど 想像した以上の上玉やった

そないな女に軽口や 冗談なんか言えんかった



「ぅん、意味なぁ滅多と居らん、別嬪ちゅうねん。」

「ぅちぃ 恥ずかしかぁ!」

「クニぃ(故郷)何処ね?」


「九州のぉ 長崎ぃですぅ 」



中学ぉ卒業し 集団就職でコッチに

ッデ駅裏の 紡績工場で働いてるって言ってました





道路の側溝の向こう側 

藪の中まで吹っ飛ばされた女が 後から見つかった


対向車線のスポーツセダン センターライン跨いであいにつぶつかってきた

それから止まりもしないで 急加速しながら逃げた

直ぐに仲間が捕まえに追いかけた




暫くすると事故現場まで 仲間の単車に囲まれながら連れ戻された

仲間の一人がそいつの車を運転し 車の持ち主は助手席に襤褸な感じで座っていた

運転していた若者 顔つきが判らん位にボコボコにされていた



「このガキ、謝らんのやで。」 仲間が泣きながらやった。

「こんガキ、道に寝かせろッ! ワイが轢き殺したるッ!」



自分 何も言わんと若者の躯ぁ 

道の真ん中まで引き摺るようにして持って行った


ライダーブーツの先で顎と 腹を蹴った

それから 若者の頭ちかくに蹲踞しながら言いました


「お前。ホンマに謝らんかったら、此処でホンマニぃ殺すでッ! コラっ!」


鼻血と鼻水塗れの腫れぼったい横顔に 唾飛ばしモって囁いた

コッチに顔向け殴りつけた

何回怒突いたかは、憶えていません



「どやっ!謝る気ぃに為ったんかッ!」 今度は怒鳴った


口が動いたような気がしたので 胸倉から手ぇ離した

地面に落ちた後頭部から鈍い音がした



遠くでパトと 救急車の緊急サイレンの音が鳴ってるのが聴こえてきた

次第に音が近寄ってくる



「お前ら。もぅえぇさかいにドッカに行かんか。」

「ナンデや? 居るがな。 」

「あんなんしたんや。コッチかてただで済まんのやで!」


道路に転がってる若者 顎で指しながらやった



女は頚椎の捻挫と 軽い擦り傷打撲で済んだけど数日入院した

此の女とは 此れが最初で最後の出会いだった

女の国元から 事故の連絡を受け心配した親御さんがやってきた

女が入院していた病院から退院すると そのまゝ国まで連れ帰ってしまった



おれら 事故の現場を後にしようとしたら アイツの単車が燃えた

道路の脇の側溝まで流れ出してたガソリンに エンジンの熱が引火した



横風で道を塞ぐよぉに流れる黒煙突っ切って 事故現場から離れた



最初の角を曲がるとき パトと救急車と擦れ違った

後を追って振り返ると 燃え上がる黒煙が晴れた空高く昇っていました





夏は、想いでなんかじゃぁない、悔いを連れて遣ってきます。


心の中で、想いでの幻の空をみあげれば。



暑さな夏の雪。降らせました。





 


   (映像は物語のイメージ 無関係)





   随分前に書き上げた物語です。読み返してみるとイロイロと想うことが。
   少し、手直しをしています。前作ぉ観ると拙さ丸出しでした。ハズカシカッタ。




バイバイ



 

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トオイキテキ

2010年01月12日 03時21分10秒 | 大人の寓話


(画は無関係。)





【クルエルシー】




物語ぉかたりましょぉ。



尽きぬものはナンだかと。

複雑すぎるからね。ナンだかなんですよ。



人が。物事の一歩手前で踏み止まれるものならば。

キット。其の時。想うんでしょか。



我は 忸怩たる 臆病者なんだと。



ヨク。老いたものが申します。


昔ハァ・・・・・なんてね。



お話の横路ですね。

キット。ナニかゞはたしの背中に載っかってるんでしょぉ。


ぁれあれぇ。

はたしはナニぉ喋ってるんでしょぉかねぇ。



人が。過ちぉ。ナンとか繕うことなんかできるんでしょぉか。




桂銀淑 "遠い汽笛"



  (曲は文章の勝手イメージ。無関係。)




ぉい。此の世の者どもじゃぁない。

ナニかゞ ドッカの影の中でぇ。


潜んでるんかもぉ。




バイバイ




   

池上線

2010年01月08日 20時36分23秒 | 大人の寓話


(写真は文章のイメージ 無関係)





 【醜いか? 誰が?】



こころに想わぬ者どもが 隠れ潜んでいます



キット ナニかぉ胸に秘め 棲みこもうかと

ダカラ 心の持ち主には 何時までも判るはずもないと



「何処までいけるのぉ ? 」

「何処って ? 」



「タブン アナタって判ってるくせに。」



何処までも ガタタン ガタッタン ッテ。

レールの音ぉ 無意識なツモリで何気なくと。


聴きながらでしょぉか。



「ナニかぉ 喋ってよぉ。」


「シッ! 静かにッ!」




「・・・・・・・ゴメンネ。」




西島三重子 池上線(テイチク版)



(上記映像ぉは文章のイメージ 無関係)




アナタハ 知らずに意地ナンかぁはらずに

素直に謝れますかぁ




バイバイ






 20100108

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「飢餓海峡」「越前竹舞」

2009年12月28日 04時47分26秒 | 大人の寓話


(掲載写真はイメージ 文章とは無関係)




【好きな曲】





「ぅちぃ。ドナイカなるんやろかぁ・・・・・ 」

薄暗い、赤い傘の電気スタンドが照らす店の奥から。




港は。遠洋漁業の水揚げ港。


市場の裏の通りに在る、見た目もぉ年季がぁ・・・・・・ット。

潮風と雪の染み込んだような呼び込みの、割れ吊提灯。


掲げる古い板看板にゃぁ。

今じゃぁ文字もなが年月の風雨で薄れ、書かれた店の名がやっと読めます。



【水揚げ酒場 赤舟】 と。




酒場は。身持ちの悪い流れの船乗り相手。

舟も出せないような嵐の夜には、手持無沙汰な漁師が集います。


グイ飲み替わりの湯飲みを手に握りしめ、肘着く食台の小皿を睨み。

外の吹雪に合わせるような、店に流れる演歌ぉ聴きながら。



酒が招くのか。

聴く演歌の歌詞に負けるのか。

目尻に滲むものがぁ。



其れぉ。マフラーがわりの手拭いで擦ります。



飢餓海峡 石川さゆり 2008年 Ishikawa Sayuri



歌:石川さゆり.. 越前竹舞い ..Photos :早乙女太一 



 (映像は、文章のイメージ)




店に吹雪逃れに迷いこんだ旅の者。

静かな雰囲気に圧倒されます。


タダタダ。熱燗ぉ味わうことも無くです。

己も。黙って酒ぉ啜っていました。



だけどぉ。居心地がよっかたんですよぉ。




何処にも、帰ることも叶わぬ者は。



人がぁ。集まる場所ならねぇ・・・・・・。




バイバイ



20091228

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【ルイ】

2009年10月18日 00時26分09秒 | 大人の寓話

  (画像はイメージ無関係 福山市自動車時計博物館)



「ニィサン。ぁんこぉ。ドナイしてますやろかなぁ?」
  (アニキ。あの娘。どぅしてるんでしょぅ?)


「ソナイナン。ワイがナンで判るんや。ぇッ!」
(そんなことを。如何してはたしが分かると想うんですかッ!)


「ぁッ!スッすんまへん。気が利かんで。スンマヘン。」
(ぁ!すみません。要らん気ぃをつかいました。お許しを。)



「コラっ!スマンのやったら。ドナイするか判ってるやろな。ぇえっ!コラっ!クソダボがッ!」




片想いの女が。突然居らんようになって。

ヤット。心が収まってきたときに。

流行りの歌が聴こえてきました。



由紀さおり ルイ



(想いでぉ懐かしめさせる音楽があることがね。辛いコトかてありますがな。)



男ぉ気取ってもなぁ。猿芝居やねん。



オヤスミナハイ





  バイバイ




  

【夢の途中】MoviePhoto ウツツ(現) の彼方。  

2009年07月20日 01時45分48秒 | 大人の寓話


 (写真はイメージ・想い人サン)



「Tサン。ナンかぁなぁ。 えぇことないやろかぁ?」

「カッキャン。 ぇえことぉってなんやねん?」


「昔ぃみたいななぁ、気持ちがなぁ。 奮う(フルウ)よぉなことやがな。」

「・・・・・・・ナニぃ考えてるんや。」



「ドッカで弾きぃ、手にはいらへんかなぁ・・・・・・・・ ナァ?」



「そんなんやったら、ワイが先ぃやで。」

「ゥン。判ってるがな。いつでもなぁ、付き合うで。」



「・・・・・・ぉおきにな。」



Tサンの店で出してくれて、啜る麺(ラーメン)。自分の一番の好みの味ぃですねん。




  (映像は文章のイメージ 無関係)




「ドッカでなぁ。」

「ぅん。ドッカでやで。ホンマニぃ。」


友は。限りにと想いが通じる者ですねん。

他人(人サン)にゃぁ、夢物語やろぉけどなぁ。



 ウソなもんかっ! 



現(ウツツ)で巡り会う者どぉしのなぁ、物語ぉ語り合いますねん。



そぉやぁ~!

「無限」ッテなぁ、名前のぉスナックぅあったなぁ・・・・・・マスター。お元気やろかぁ?



自分。コノゴロ。酔えば懐かしさぉ求めます。

ソロソロなんやろかぁ?



おやすみなさい。



ホナ、バイバイ



   


   


モシカシテ

2009年07月07日 03時52分38秒 | 大人の寓話


 (写真は作者のぉ勝手なイメージ。メンゴね。)




「手ぇツカマエテくれんへかったらぁ・・・・・ 」

「なんやねん?・・・・ドナイやちゅうねん?」


「・・・・・もぉぅええっ! ナンもない。」



ワイ。判ってましたは。

そやさかい訊かれたときなぁ、もっぉ心が萎へそぉやった。


どぉなるかってなぁワイ、判ってたで。キッチリ



アンタ。恋人の心の中ぁキッチリ覗かなアキマヘンでぇ・・・・・・絶対っ!




バイバイ




  

マリリンモンロー ノーリターン

2009年06月21日 02時32分00秒 | 大人の寓話


(画像は某所にて)



「ォトォサンゥ、コノ男のヒトぉドッカで見たことないぃ?」

「ぉ?オトコぉ?」


「ホラぁ、キレキャラのぉ・・・・・ネッ?」


ッテなぁ会話ぉしてるときにぃ聴いてましたのがマリリン。



まぁ・・・・・コン写真ぉ撮ったときにぃ、キッチリ地雷ぉ踏ませてもらいましたは。



マリリンモンロー ノーリターン





夢の中でぇ、マリリンハンにぃ逢いたいなぁ。




バイバイ





   

港の晩の風景

2009年06月14日 01時25分11秒 | 大人の寓話

 (画像はイメージ:無関係)



昼間の風景と違う 光が輝く夜の光景が好きだ

光の輝きが 昼の要らない模様を隠しますから



光から逃げる昼の物事ぉ 包んで無くすかもと

嘘かと 想い過ごしかと 叶はぬ望みぉ


もしかしたらと


どおデモいぃからなぁ ッテ 諦めで誤魔化せるから

歯痒いほどの不覚な物語 隠しきれるかもと


ショットグラスの透き通る酒精 喉ぉ焼きながら

想いぉ焦がします 


普通なんだと勘違いでもと 限りに知らしめる為







人の世の揉め事 

巻き込まれるコトぉ楽しんでます



男が女ぉ求めるから 寂しきコトから逃れられると勘違い

女が男をぉ 儚さから救うと勘違いさせるから



戯言語りあい 睦みあえると


ナニが嬉しいぃんだろぉ 幻想もとめの想いチガイ合い

光の輝き 心の照らされる想い



勘違いと知りつゝ 人の温みに縋ることからかなぁ


だから気持ぉ酩酊で慰めます



神戸の壱夜ぉ 楽しもう

不覚と堕ちなさい 港の明かりに照らされて



楽しもぉう 勘違いしながら




 バイバイ




 


少女A

2009年06月13日 01時36分30秒 | 大人の寓話

(画像はイメージ 無関係)


少女A(仲村みうVer.)




(ヨッパライnoほホザキ)



ァハッ ハハハハハ ・・・・・ッテぇ。

世間にはぁ、イッパイぃ在るねんなぁ!



「ありすぎるんとチャウんかぁ?」

「ナンがやねん?」


「嘘が楽しぃんが」



「ホんナラ、見分けんかいな。」




ホォですねん。クレグレモぉお間違いのないよぉにしなはれ。




ホナ、オヤスミナサイ。





  

研ナオコ 雨の物語

2009年06月10日 03時14分41秒 | 大人の寓話
(画像ハイメージ無関係:金沢ノト或ル場所デスネン)


季節がなぁ、漸くぅ梅雨入りですねん。




研ナオコ   雨の物語




窓から覗く雨模様


覗けば 想い出せしは懐かしき漫ろな振り返り

忘れ物語の奥に覗くは 靄なもので霞む小粒な雨模様


悔むかと 責めるかとな物語

其の躓きそぉな御終いほ 覗きたい




オヤスミナサイ



   

do not understand it

2009年02月11日 04時13分58秒 | 大人の寓話

(イメージ)



はたしには理解できなかった。アイツがナニぉ望んでいたのかが。


「嫌やねん。ドッカニいきたいねん 」


じゃぁ・・・・・黙って行って欲しかった。 言葉では何も伝わらないから。



朝に霧が晴れる頃だった。

自分。寝てるフリぉしていました。



髪をなでながらだった。


「ウチが居らん方がぁ・・・・・ 」



アイツ。ワイが寝たふりなんぉ分かってたと想います。



「バイバイ 」




ワイ。ドアがしまっても寝たフリぉしてました。





オヤスミナサイ




  



And night to laugh (そして笑う夜)

2009年01月08日 03時43分56秒 | 大人の寓話
  









「ナァナァ、今年ってなぁ。巧いこといく年なんかなぁ?」 ッテ、ボンクラ亭主が。

ッデ、「オトォサン次第なんと違うのぉ 」 ット、よぉぅでけた嫁ッコが。




「ァハッ ぁははははっ、ソッそやな。そぉやわなぁ・・・・・」

 (ゥゥゥッウッぇ~んぅ!・・・泣くわぁ~!・・・ヤッパシなぁ )

   
  

チョット 随分とお久しぶりぃ ッテ。

2008年07月15日 11時40分56秒 | 大人の寓話
  上の画像は、お話とはマッタク関係オマヘン。アシカラズ。



以下、可也な前の お話し の終わり頃のぉぅ・・・・・。


「なんや、金ちゃんきてたんかぁ 」
「・・・・・・ジッちゃん、ドッカおかしぃ為ったんかぁ?」
「誰がや? 」
「ジッちゃんがぁ・・・・」
「ワテがぁ? 」
「・・・・・爺ぃボケたんかぁ?!」
「ナンがや、誰に言いクさってるんやッ!コラ、ナメとんかぁ、ワレッ!」

アラアラ・・・・如何したものか爺様、トッテモ野生にお戻りでッ! トッ、此処でババァ一声挙げハッタ。

「リセット完了ぉ~!ッ」

中編の後編の終わりごろ、此処まで。 ≪其の六≫にへと、つづく。


ッテ、上記のところで、随分前(オオカタぁ一年前)にお話が中断いたしております。

ッデ、お久しぶりなことに中編の終わりごろ ッの終わり辺り。

のッ≪其の六≫ッテのは、下の書き込みの終わりころからです。ハイ



コッカラが、下の書き込み。


「はたくしが深くお慕い申し上げます、あの(例の:ジジババ様)おふた方がお住まわれいたしまする。

清々しい夏の夜に、晴れやかなお宙に綺麗な青色に輝いてポッカリと浮かんでいます地球星は。

はたくしがあそこで産まれる以前から、あの様な事に為るようにとお決まりしてましたのを。

はたくしめは大人となり、此の異界に戻されましてから知りました。」


「だからはたくしめは、愛するおふた方を此方の世界にへと、お招きしてお連れしようといたしました。

だけどもおふた方にはキツク拒まれてしまはれ、如何にも出来ず後は儘よと想う次第なんです。」


「よびたくも うつつな世では叶えるも むりにというは易きことなれど

ひごと心惑わせし 夜もなきかと胸内は穏やかなれざれば

悲しみごとなどおこらぬようにと 眠れぬままに明け方までも願いつづけし」


 上記かぐや姫さま騒動後の談



ッデ以上が、「下の書き込み」っで此処まで。

サテ、コッからが ≪其の六≫ です。



丁度一年くらい前に≪リセット完了~!≫ッテ、スッカリバチバチのご新規なお躯に御成りに為った婆さまが。

「爺さんや、使える物はありんすかぁ?」 ッテ、燃え堕ちてしまった家の後始末中にオッシャッタ。

ッデ婆さまの連れ合いの爺さま、チョット野性的な沈んだ声で

「ないなぁ、墜ちた衝撃でタイガイ壊れてるでぇ 」 ット。

其処へ、デッカイ裸の躯に赤丸の地の中に「金」の一字の腹掛けをして、
焼跡をブラブラとホッツキ歩くだけで何も手伝わない男衆が、

「ジッちゃん、売ッパラったらえぇやんけッ 」 ッテお抜かし遊ばした。

ッチ!・・・コレ例の、ホレ、鉞担ぎ(マサカリカツギ)の金太郎ッの熟れの果ての・・・・・

っと、当分は此の三名の登場人物で、なんとかお話しをお繋ぎいたします。アシカラズ。



「ァホカッ!お前は。 こないなガラクタぉ誰が買うんじゃ、ダボッぅ!」

(注1)・只今野生的魅力抜群な爺様が発しましたる≪ダボッぅ≫ッテお言葉は、
古来より大和の国に言い伝わる神話では、八百万の神々(ヤオロズノカミガミ)がお住まい致します天上界でも、
ケッコウ裕福なる(セレブポイ)神さんらが住んでハルとゆう、某関西圏空域の西方だったカナぁ?
タブンやけど、其処の播磨国異界辺りでは、≪ダボッぅ≫ッテお言葉は相手に対してですね

≪アンタハンとは随分と対等にモノを言ってるんやからな、解っとるんかッ ダボッぅ≫

ットお使いする位の丁寧な語り口調語なんですよ。ケッシテ小馬鹿になんかしてしまへん。
そやからなぁ、努々(ユメユメ)誤解が御座いませんように。)


「ジッちゃん、そやけど燃え滓漁ってなに探してるんや?」

ッテ金坊。マッタク爺さまのチョットなお怒気分なんか屁ットも感じずに言うねん。

(注2)・まぁ・・・・金坊にデリカシィなんかぉ求めてもなぁ、ナンせコイツは子供のころから野獣相手に、
(中二の中A) ぁッ!チャウッ、(注2の注A)やがな。
ッデ(注2の注A)・野獣ってのは野生の熊や猪ですよ、其の野獣相手に相撲を取ってましたさかいになぁ。
金坊ハン、マッタクの生れつきの完全なる野性児ですよって、デリカシィなんか持ち合わせておりません。ハイ


爺さま眇めた瞼の隙間から、ジット金坊の目ん玉の奥を覗きこんで訊きました。

「ナニ漁ってるッテお前なぁ、観れば分かるやろ。天から墜ちてきてワイらの家を壊しやがったアレはナンヤ?」

ット言いながら焼け跡の真ん中で、スクッと斜めに御立派にもオッ立ったブツを指差しはった。
其れはもぉぅ、毛むくじゃらなナニやらな中から突き出たブツのよぉにぃ、トッテモご立派なイチモツぉ・ぅん?・ぁッ!

(イカンイカンッ!ボクってナニ言うネン、スミマセン、ゴメンね)


「デッカイ竹筒チャウんかぁ? 」

「・・・・・・チャウ、宙船(ロケット)ゆうねん、アレは 」

「ソラフネぇ・・・・ッテ喰えるんかぁ?」

「(ッチ!ヤッパシこ奴はァホじゃな)・・・・・金坊イッペン食うてみんかい、タブン固いと思うけどなぁ 」

(一回、舌でもオモイックソ噛んでみさらせ、ダボォゥ!) ッテ爺チャン、キット心でね。

「爺チャン、あの卵はナニナン?」

金坊の白くてポヨポヨな太短い指が指先差したのは、宙舟が墜ちてきて直ぐに船体の側面からマルデ、
糞詰まりの肛門から必死でヒリ出されたウンコのように地面に落ちた大きな物(ブツ)だった。

「ぁりゃぁ緊急脱出用の救命艇やがな 」

「キンピラのキュウリィイぃ・・・・喰えるん?」

「クッ喰えるぅッテオマエぇナァ・・・ァンナぁ儂ら忙しいぃさかいにな、お前ゎもぉ帰らんかい。」(ダボがッ!)

「ぇ~ッ!イヤやぁ。モット遊棒なぁ 」

「ボボボッ棒ッテ・・・・・遊ばへんわいッ!トットト帰れッ!」

「ホナ、卵ぉ持って帰ってえぇやろ?ナァ 」

「タタタッ卵ぉッテ・・・・なぁ金棒、アリャア硬くて喰えたものやないんやで 」

「欲しい欲しい、お呉お暮れ暮繰れおくれぇなぁ~ジッちゃんぅ!」


「金坊、持って帰ってナニぉしますんやぁ?」 ット、此処でやっと婆チャンご登場ぉ。(遅いッ!)


「ウットコの鳩ポッポの餌にする 」

「ぽぉぽぽぽぽ ポポポ~ポポ~ッテお前なぁ、ボケとるんか? 」


(ぽぽぽ~で思い出した、≪鼠先輩≫ッテ最高デッセッ!)



(イヤホンマ。紅白出場応援しますがな、フレ~フレフレぇ!)


「金坊諦めなはれ、訊き分けがないこと言うたらアキマヘン 」

「そぉや、あの中にはなぁお前なんかが見てもサッパリ解らんもんが入ってるんや 」

「ホォォォ! ジッちゃんは観たことあるんかぁ?」

「アルがな、大昔にな 」

「ドン位昔なん?」

「金坊、ずぅ~っと昔ぃ此処ら辺りは竹藪やったんやで、其ん時もなぁおんなじモンが天から降ってきたの 」

「バッチャン、おんなじッテかぁ?」

「そぉなんやでぇ、なぁ爺さま 」

「ぉッぉぅそおやで、ホンで卵も出てきたがな 」

「・・・・・ふぅ~ん、ホンデ?」

「ホンデって?」

「中身はナンなんなん?」

「ナナナッ中身ぃって・・・・・・ぁッぁ赤ちゃんやがな、なぁ婆さん 」


「そッ、金坊。かぐや姫サン知ってるやろ覚えてるかぁ?」


「ぁ~!ワイの好きやんヤッタ妓ぉやんけぇ!」

「コココッ妓ぉって。ぉッお前なぁ・・・・・人の娘ぇツカマエテなにぉ抜かすんや、喧嘩売ってるんかッワレッ!」

「ぁんたッ!チョット黙っとり、もぉぅ!」

「ハッはいハイ、ゴメンゴメン堪忍ヤッシャ許して丁髷ッ ぁッ!」


ッデ、甲高い高音な叩き音 カァ~ンって。一回ネ。



サテ、此処らでチョットお休みです。ハイ




股ぁ永いこと、此の侭ぁホッタラカシにするんやろ?ッテ。

ソリャァあんさん、そないなコト、ワテにもサッパリお分かりいたしまへん。



 ホナ、バイバイ










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