日々の覚書

MFCオーナーのブログ

想い出のアルバム-CAPTURED

2007年01月16日 21時59分26秒 | 想い出のアルバムシリーズ

Captured

ライブ・エナジー/ジャーニー(1981)

1.マジェスティック
2.消えたあの娘 
3.ジャスト・ザ・セイム・ウェイ
4.バイ・バイ・スージー
5.ライツ
6.僕のそばに 
7.トゥー・レイト 
8.ディキシー・ハイウェイ 
9.フィーリング・ザット・ウェイ 
10.エニタイム
11.ドゥー・ユー・リコール 
12.ウォーク・ライク・ア・レディ 
13.ラ・ドゥー・ダ
14.ラビン・タッチン・スクイージン 
15.ホイール・イン・ザ・スカイ
16.お気に召すまま
17.ブルー・スカイ・パーティ

なぜか僕は、ジャーニー嫌いと思われているようで、今月28日と来月12日に、京都・北山のMOJO WESTで行なわれる『産業ロックだよ!全員集合!!』に、ジャーニーのコピバンで参加する事について、「えっ!ジャーニー嫌いなのに何故?」なんて聞かれたりして、それはそれは困っているのである(笑) そりゃ確かに大ファンという訳ではないが、決して嫌いではない。それどころか、友人にジャーニー・ファンがいたせいもあり、スティーブ・ペリー加入後のアルバムは全て聴いている。ボーカルがスティーブ・オージェリーになってからのアルバムも、ちゃんとチェックしているのだ。生半可なファンよりは、よっぽどジャーニーには詳しいのだよ(爆) と言っても、自分で持ってるのは『インフィニティ』と『エッセンシャル・ジャーニー』だけだったりするのだが(爆爆)

そんな中で、一番聴いたのは、このライブ盤だろう。前述のジャーニー・ファンの友人から、初めて聴かされたジャーニーがこれだった。彼は前年(1980年)のジャーニーの来日公演を見に行って、一気にファンになったらしい。僕はといえば、ジャーニーは名前は知ってたけど、ろくに聴いた事もなく、「ラビン・タッチン・スクイージン」や「お気に召すまま」をかろうじて知ってる程度で、この『ライブ・エナジー(なんとも言えん邦題じゃ)』を聴いて「へぇ、ジャーニーってこんなバンドなんだぁ」と新鮮な驚きがあった。ま、10代の頃は、何聴いても新鮮に感じたんだけどね(笑)

しかし今聴いても、ライブ・バンドとしてのジャーニーを見事にパッケージした、実に優れたライブ盤であると言える。アメリカのバンドとはいえ、ここまで明るく軽やかにハイテンションな演奏を繰り広げるバンドというのも、当時でも珍しかったのではないか。ここで聴かれるテンションの高さは、ある種全盛期のグランド・ファンクに通じるものがある。その原動力は、なんといってもドラムのスティーブ・スミスだろう。よく知らないけど(あれ?ジャーニーには詳しいんだ、とさっき言いませんでしたっけ?)ジャズ畑の出身らしく、そのせいかプレイにミョーな重さがない。しかし、実は技巧派なんだけど、その技巧を前面に出すことはせず、ロック的なノリ重視のドラミングだ。少々走り気味でも、そのまま突っ走って結果としてメンバー全員のテンションを上げていくあたり、イアン・ペイスに似ているかも。音が軽めなのもいい。そのスティーブ・スミスに引っ張られ、ニール・ショーンもこれでもかと弾きまくる。彼が最も生き生きと弾きまくっていたのは、実はこの頃なのではないか、なんて思わせたりもする。ま、弾きまくるとは言っても、ジャーニーはあくまでもボーカル中心のアンサンブルで押すバンドであり、ニール・ショーンはきっちりとまとまった構成の中で弾きまくってる訳で、冗長なソロとは無縁だ。たとえ短くても情報量は豊富なギターソロが、絶妙なスピート感を醸し出す。深みが足りないとか何とか言うヤツには、言わせておきなさい(笑)

アタマの3連発「消えたあの娘」「ジャスト・ザ・セイム・ウェイ」「バイ・バイ・スージー」が、既に圧巻である。インストの「マジェスティック」がテープで流れ(多分)、オーディエンスの期待が最高潮に達する中、スティーブ・ペリーのMCに続き、ドラムの連打に続いてギターリフになだれ込んでいくあたり、いつ聴いてもゾクゾクする。なんてカッコいいんだ。そして「消えたあの娘」へ。この曲、単純な構成だけど、ひとつ踏み外すと立ち直れないという厄介なタイプの曲で、始まってしまったらコースアウトは許されない。ひたすらついていかねばならないのだ。ここで聴かれるジャーニーの演奏も、緊張感たっぷりで、めちゃスリリング。で、あっという間に「消えたあの娘」が終わると、間髪入れず「ジャスト・ザ・セイム・ウェイ」へ。グレッグ・ローリーが歌うこの曲、ややテンポはゆっくりだが、テンションの高さは変わらず。ここで少しペースを落として、再びテンションの上がる「バイ・バイ・スージー」へ。こちらはキメの多い曲だけど、バンド一丸で決めまくる。ギターソロもすごいぞ。もう、この3曲でお腹いっぱいだったりして(爆)

テンション高い演奏だけでなく、スティープ・ペリーも絶好調だし、さりげなくコーラスをばっちり決めてるのも見事。荒っぽいようでいて、決めるとこはしっかり決めてるのだ。演奏の一体感、そこから感じ取れる和気藹々とした雰囲気。技術的にも高水準。思えば、ジャーニーが最もバンドらしかったのは、この頃だったのかもしれない。この後、彼らは『エスケイプ』でアメリカン・ロックの頂点に立つが、『ライブ・エナジー』までのジャーニーに感じられた、やや鈍くさいような連帯感は希薄になってしまった。僕が『エスケイプ』以降のジャーニーを冷ややかな目で見てしまうのはそのせいだ。ジャーニー嫌いと言われるのも、それが原因か(笑)

誤解しないで欲しい。『エスケイプ』も『フロンティアーズ』も素晴らしいアルバムだ。決して僕はジャーニーを否定してるのではない。ただ、「ドント・ストップ・ビリービン」や「セパレイト・ウェイズ」ばかりがジャーニーではない、と言っているだけである。でも、80年代にジャーニーがトップに上り詰める過程で、捨ててきたものも多いと思う。そんなジャーニーが捨ててしまったものが、この『ライブ・エナジー』には詰まっている。だから、僕はこのライブ盤が好きなのだろう。てな事を「トゥー・レイト」や「フィーリング・ザット・ウェイ」や「エニタイム」を聴く度に思うのだ。

そんな想いも込めて、来月12日のMOJO WESTで、我々完全尼嗜好はジャーニーやります。もちろん、このライブ盤からの曲が中心です。是非、皆さんいらして下さいね。

と、ちゃっかり宣伝もするのであった(笑)

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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ジャーニー、いいですよね~♪ (YK)
2007-01-16 22:32:39
ジャーニー、いいですよね~♪
オーナーさまが嫌いではなかったことが今、初めてわかりました(爆)

このライヴ盤は聴いたことがないのですが(汗)、↑を読むと聴かずにはいられない!って感じです。
練習頑張ります♪
よろしくお願いいたします!

完全“旅”嗜好、ヽ(゜▽゜*)乂(*゜▽゜)ノ バンザーイ♪
返信する
♪YKさん (MFCオーナー)
2007-01-16 23:18:06
♪YKさん

>オーナーさまが嫌いではなかったことが今、初めてわかりました
ありゃりゃ、YKさんまでそう思ってたんですか。なんで、こういう事になったんでしょ?(笑)

>↑を読むと聴かずにはいられない!って感じです
是非聴いて下さい。って、聴いてみたら意外とつまらなかった、なんて言われたりして(爆)

>練習頑張ります
頑張りましょう!!!
返信する
え~、ジャーニー嫌いじゃなかったんですか?いろ... (忍者)
2007-01-17 03:40:59
え~、ジャーニー嫌いじゃなかったんですか?いろんな人に言ってましたよ、私が(爆)
返信する
Captured(邦題ライブ・エナジー(笑)) (BB@sapporo)
2007-01-17 12:12:45
Captured(邦題ライブ・エナジー(笑))
私もよく聴きます!!

最初の流れいいですね!!
スティーブスミスのドラムはこの当時からすごかったですね。
今もすごい人たちと
超絶テク満開のバンドやってるのかな?

私もここまでのジャーニーは好きだけど
これ以降は余りにも”ベタ”過ぎてね。
曲も佳曲多いし、ニールショーンのギター
も巧いんだけどなんかつまらんみたいな。

オーナーさんの言うところのアンサンブル
の中で弾きまくり。これってある意味すごいですよ。
いわゆる”仕事人”(爆)ですね
返信する
え~、きらいじゃなかったのぉ~。(爆) (tom nyajya)
2007-01-17 15:42:21
え~、きらいじゃなかったのぉ~。(爆)

いいですよね!ライブ・エナジー。

ライブ、頑張って下さいね。
返信する
ライヴ・エナジー!これ、レコードもCDも持ってい... (アデリーペンギン)
2007-01-17 16:23:24
ライヴ・エナジー!これ、レコードもCDも持っていないのですが、何だか懐かしい・・・FMで特集やってたような・・・?
聴いてて楽しかったのを覚えています。
LPは「INFINITY」~「FRONTIERS」までと、初期の2枚組ベスト盤「IN THE BEGINNING」が家にありまして、全部弟の持ち物です。
勿論私も大好き!

夕べwowowの「ザ・ビートファイル」という番組で、ジャーニーやってましたので録画しました。「CAPTURED」のやつかどうかはわからないのですが、貴重なライヴ映像がいっぱいでした。
面白かった・・・けど「SEPARATE WAYS」のPVは勘弁して欲しかった(爆)
返信する
この前も「嫌いじゃなかったんですか~?」って聞... (ルールー)
2007-01-17 18:43:11
この前も「嫌いじゃなかったんですか~?」って聞いてしまいました(笑)
犯人は忍者さんだったんですね(笑)
では、FOREFINGERでもジャーニーやりますか?
返信する
MFCオーナーさん、こんばんは! (にゅーめん)
2007-01-17 21:57:47
MFCオーナーさん、こんばんは!
このアルバム、よく聴きました~♪
初めて聴いたジャーニーは「フロンティアーズ」だったけどピンとこなくて、次に聴いた「エスケイプ」は1曲目だけ気に入って、このアルバム聴いたらはまりました。
トップバンドになるために捨ててきたものがあるとすれば、それは私好みの部分だったのかも。
返信する
♪忍者さん (MFCオーナー)
2007-01-17 23:16:03
♪忍者さん

>ジャーニー嫌いじゃなかったんですか?いろんな人に言ってましたよ、私が
噂の出所はここでしたか、やはり。くそぉ~、訴えてやる(上島竜兵風に)

♪BBさん

>私もよく聴きます
おおっ、仲間が一人(嬉)
>今もすごい人たちと超絶テク満開のバンドやってるのかな
今はどうか知りませんが、ジャーニー脱退後のソロアルバムは、フュージョン風のインストでした。変態チックで良かったです(笑)
>これ以降は余りにも”ベタ”過ぎてね
う~ん、確かに曲はいいし、売れるのはよく分かるのですが...カッコ良くなり過ぎてしまったような...
>アンサンブルの中で弾きまくり。これってある意味すごいですよ
決められた枠の中で、弾きまくってる訳ですからね。かなりの技術しセンスが要求されると思います。ダラダラとしたソロなら、誰でも弾けますしね。

♪tom nyajyaさん

>いいですよね!ライブ・エナジー
とか言って、ほんとはエスケイプが好きなんでしょ?(爆)
>ライブ、頑張って下さいね
是非見に来て下さい(と、無理を承知で言うヤツ)

♪アデリーペンギンさん

>聴いてて楽しかったのを覚えています
正に、血湧き肉踊るライブですね^^
>「CAPTURED」のやつかどうかはわからないのですが、貴重なライヴ映像がいっぱいでした
へぇ~、それは見たいですね。ジャーニーのライブ映像はほとんど見たことないのです。
>「SEPARATE WAYS」のPVは勘弁して欲しかった
はっきり言ってダサい作りですもんね。何故、産業ロックバンドのPVはダサいのか? 深いテーマです(笑)

♪ルールーさん

>この前も「嫌いじゃなかったんですか~?」って聞いてしまいました
そりゃ、フォリナーの方が何倍も好きでしたけど(笑)
>FOREFINGERでもジャーニーやりますか?
いえ、それはあり得ません(きっぱり)

♪にゅーめんさん

>初めて聴いたジャーニーは「フロンティアーズ」だったけどピンとこなくて、次に聴いた「エスケイプ」は1曲目だけ気に入って、このアルバム聴いたらはまりました
逆パターンですね。ちょっと珍しいタイプかもしれません。
>それは私好みの部分だったのかも。
サンフランシスコ出身のバンドって、どことなく垢抜けないというか、いなたさがあるような気がします。「エスケイプ」以降のジャーニーには、それが感じられなくなりました。だからこそ、あれだけの大ヒットになったのでしょうけど。
返信する
僕もジャーニーはグレッグ・ローリーがいた頃が好... (センベー)
2007-01-22 17:26:31
僕もジャーニーはグレッグ・ローリーがいた頃が好きですね~。
来日公演も2度行ったなあ。懐かしい。
返信する

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