日々の覚書

MFCオーナーのブログ

想い出のアルバム-TAKE MY TIME

2007年02月24日 01時26分14秒 | 想い出のアルバムシリーズ

Sheena

モダン・ガール/シーナ・イーストン(1981)

1.花束は贈らないで
2.クライ
3.テイク・マイ・タイム
4.眩しすぎる貴方
5.ワン・マン・ウーマン
6.愛のプリズナー
7.ムーディ・マイ・ラブ
8.9 To 5(モーニング・トレイン)
9.ソー・マッチ・イン・ラブ
10.ラジオの囁き
11.嵐の前の静寂
12.モダン・ガール
13.一人だけの秘密
14.夏の終わりに

本格的に1980年代に突入した頃、彗星の如くイギリスから登場したシンデレラ・ガールが、シーナ・イーストンであった。いきなり「モダン・ガール」と「9 To 5」がヒットし、文字通り一夜にしてスターとなった彼女は、デビュー翌年にはアメリカでのデビューシングル「9 To 5」を全米No.1とし、グラミーの新人賞を受賞、007シリーズの主題歌も担当したりなんかして、ほんと飛ぶ鳥落とす勢いだったのである。ここに紹介するのは日本でのデビューアルバムで、UK盤をベースに日本のみに収録曲を追加して(今で言うならボーナス・トラック)発売されたもの。写真は再発されたUS盤CDのものだが^^; 出てすぐ買ったので、日本発売は1981年の4月頃だったと思うのだが、その年の10月頃にはセカンドアルバムが発売された。正に日の出の勢いというか、旬のうちに商売してしまえ、というか(笑)

さすが、デビューアルバムだけに、初々しい歌声が聴ける訳だが、「モダン・ガール」でもそうだったけど、シーナの声ってやや硬い感じで、好きになれない人もいただろう。このアルバムでも、硬い声質に加え、低音部がしっかり出ていなかったりして、荒削りな印象。歌手としてはまだまだ、という所。ま、ジャケットでも分かる通り、可愛いけど鼻っ柱の強そうな顔だし(笑)、当時見た雑誌に、本人の「初めて買ったレコードはジギー・スターダスト」なんて発言が載ってたりもして、彼女自身はロック志向だったのかもしれない。けど、このアルバムは、完成度の高い洗練されたポップスであり、正に職人の仕事といった感じのサウンドと彼女の硬い声が、奇妙な化学反応を起こしているようで面白い(笑)

シーナ・イーストンが、新時代のシンデレラともてはやされたのは、そういったアイドル風だけどそうでもない、という所にもあったと思う。事実、ヒットした「モダン・ガール」にしても「9 To 5」にしても、歌のテーマがちと違う。前者は自立する女性の歌だし(キャリアウーマンなんて言葉はまだなかったけど、まさにそれ)、後者はズバリ不倫の歌である。確かに、アイドル然とした女性が歌う内容ではないわな(笑) ただ、そういった“新しい女性”のイメージでシーナを売り出した訳で、その目論見は見事に成功したと言えよう。けど、その割には、アルバムにはフツーのラブソングも入ってたりするんだけど(笑)

とはいえ、その硬い声さえ気にならなければ、表現力もあるし、収録曲はどれも粒よりだし(個人的オススメは、3.5.9.13.あたり)、前述したけどサウンドも見事だし、なかなかに気持ちよく聴けるアルバムだ。そういえば、「モダン・ガール」のコーラス部で、最初は主語が“She”なんだけど、最後には“I”に変わる。だけど、バックの男声コーラスはずっと“She”のままで、ポップスの奥深さを見た、なんて言ってる人もいたなぁ(笑) この頃は、結構会う人ごとに「シーナ・イーストンいいよ」なんて、薦めまくっていたものだ(爆)

でも、これ以降シーナのアルバムは買ってない。セカンドからの先行シングル「涙のブロークン・ハート」があまり好きでなかったので、結局買わずにそれきり(笑) でも、「リトル・テンダネス」のシングルは持ってる(笑) とはいえ、レンタルなどで、ずっとチェックはしてた。ある時期からダンス系に傾倒し、プリンスと引っ付いたりして、そちらを極めようとしてた事もあったなぁ。ま、それはそれで良かったと思うけど。90年代半ばには、オーケストラをバックにスタンダードを歌うアルバムを出してたような気がする。今はどうしてるのかな。ベスト盤以外は廃盤になってるようなのが残念だが。ヒット曲は多いけど、却って一発屋みたいなイメージを持たれてる感じもある。『マシーナリー』とか『ラバー・イン・ミー』とか、良いアルバムもあったんだけどね。惜しいなぁ。

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3 コメント

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惜しいです(笑) (揺れ名人)
2007-02-24 02:22:35
惜しいです(笑)

007の主題歌のバックに流れる映像がエロチックで・・・。
「フォー・ユア・アイズ・オンリー」
そう言う意味で忘れ得ない1曲です。
ちなみに「9 To 5」はシングル持ってます。
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おお!シーナ・イーストン!(^_^) (キハチ)
2007-02-24 03:16:54
おお!シーナ・イーストン!(^_^)
大好きでした。
これは本当にポップスの鏡みたいな
アルバムですね!
歌唱力云々に関して述べられていますが、当時のライブ音源(初来日等)を聞く
限り、単なる可愛いアイドル歌手ではない、実力と可能性を備えた良さは、
伺えますね。
ちなみに私が一番好きな曲は、
【花束は贈らないで】です!
でも、本当に名曲揃いですね。
しかし、この素晴らしいポップサウンドは、
当時の日本のトップアイドル【松田聖子】などのサウンドをモチーフにした、
逆輸入サウンドとも言われてましたね。
とにかくどうであれ、良質を求めた良質の
サウンド・・・、良いものは良い。
返信する
♪揺れ名人さま (MFCオーナー)
2007-02-24 11:19:16
♪揺れ名人さま

>惜しいです
ホントに(笑)
>「フォー・ユア・アイズ・オンリー」そう言う意味で忘れ得ない1曲です
確か、タイトルバックにシーナの顔が出たんですよね。過去に例を見ないVIP待遇だと、話題になってました。

♪キハチさん

>大好きでした
これは意外です(笑)
>当時のライブ音源(初来日等)を聞く
限り、単なる可愛いアイドル歌手ではない、実力と可能性を備えた良さは、伺えますね。
デビューアルバムでは荒削りですが、将来性は十分、と僕はにらんでました(偉そうに)。ライブもFMで聴きましたが、実力の程は十分伝わってきましたね。
>逆輸入サウンドとも言われてましたね
日本製ポップスって、世界に誇れるものだったと思ってます。外人でも、分かってる人はいたんですね。もちろん、シーナの場合も全く違和感なしで良いです。
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