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MFCオーナーのブログ

我が青春のサウンドトラック-LP編・その4

2010年02月07日 22時39分07秒 | 映画

なんと、この企画、実はまだ終わっていなかったのである(爆) でも、これで最後なので、勘弁してね(誰に言ってんだ?。爆)

話変わるが、今でも昔でも、音楽ソフトを購入する方法のひとつに通信販売がある。ただ、今と昔と異なるのは、昔は通信販売独自の商品があったことだ。つまり、通販用に新たに編集された『○○大全集』みたいなのが作られていた、という訳。かくいう僕も、友人と共同で、CBSソニー・ファミリー・クラブでLP全集を買ったことがある。その時は、2セット同時購入でなければ買えない仕組みになっており、友人と1セットづつ分担で買ったのだ。友人は『サイモン&ガーファンクル全集』、僕は『パーシー・フェイス全集』、共に4枚組、値段は1セット当たり6000円くらいだったのではなかろうか。1500円×6回の分割にした記憶がある(笑)

で、今回紹介するLPも、通販での発売だった。『小学館版 世界の映画音楽 全12巻』、監修は淀川長治先生である。ハガキ等で申し込むと、月一枚づつ“配本”されてくる仕組みで、バラで欲しい場合は、本屋に注文すると取り寄せてくれた。なにしろ、小学館から出ているので、扱いは書籍なのだ。もちろん、レコード屋では買えなかった。今思うと、なんだか不思議なシステムだ。つーか、当時も不思議な気がしてたけど(笑)

この全集の事を知ったのは、中学一年の頃。雑誌(おそらく、友人に借りた『スクリーン』か『ロードショー』。『キネマ旬報』ではない。笑)の広告で曲目を見て、痛烈に欲しい、と思ったのを覚えている。さすが、天下の淀川先生の監修だけあって、選曲が一筋縄ではなかった。こんなの音源があるの?、みたいなのも多数含まれていたし。

けど、一枚1980円と、当時としても廉価だったとはいえ、中学生が全て揃えるのは無理だった。で、曲目を見ながら悩み抜いた末に買ったのが、以下の2枚である。

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小学館版 世界の映画音楽 第7巻
風と共に去りぬ-哀愁の女性ドラマ巨編

A-1.風と共に去りぬ-メイン・タイトル
   2.スカーレットとレットの出会い 『風と共に去りぬ』より
   3.ララのテーマ 『ドクトル・ジバコ』より
   4.ライアンの娘-メイン・タイトル
   5.遥か群衆を離れて
B-1.アラバマ物語
   2.ウィッシュ・ミー・ア・レインボー 『雨のニューオリンズ』より
   3.約束-メイン・テーマ
   4.若者の鼓動 『砂丘』より
   5.欲望-メイン・タイトル

忘れもしない1975年秋、あの『風と共に去りぬ』がテレビで放映されるというので、大きな話題になった。今では信じられないことだけど(笑)。レンタルビデオもCS放送もDVDソフトもWinny(笑)もなかった時代、古い名画なんてテレビで放送するのを見るしかなかったのだ。そういう事情もあり、『日曜洋画劇場』とか『月曜ロードショー』『水曜ロードショー』『土曜映画劇場』といった番組は、常に高視聴率だった。ついでに言うと、日曜は淀川長治、月曜は荻昌弘、水曜は水野晴郎、が解説を担当していた。土曜は忘れた(笑)

という訳で、チョー話題になった『風と共に去りぬ』のテレビ放映、確か前編と後編に分けて、2週に渡って放送されたはずだが、僕もしっかり見た。淀川先生も、ラジオ番組で絶賛した映画だったけど、正直言ってあまり面白いとは思えなかった(笑)

と、その『風と共に去りぬ』をタイトルに掲げた、『世界の映画音楽』の第7巻を、まず僕は買ったのである。お目当ては、もちろん『風と共に去りぬ』ではなく(笑)、『アラバマ物語』と『砂丘』だったような気がする。

『アラバマ物語』は、ご存知グレゴリー・ペック主演、今でも語り継がれる名画である(見てないけど)。が、僕の興味は、この映画の音楽をエルマー・バーンスタインが担当した、という点にあった。この「我が青春のサウンドトラック」の企画で何度も名前が登場しているが、『荒野の七人』『大脱走』『黄金の腕』などを手がけた人だ。この『アラバマ物語』は、店頭でもサントラ等を見かけた事がなく、FMの映画音楽の番組でもかかる事はなかったので、聴きたくても聴くチャンスがなかった。この全集に中に入っていると知った瞬間飛びついたのも、当然と言えば当然(笑)

聴いてみると、『荒野の七人』あたりとは違い、非常にリリカルで繊細な曲である。最初は、やや物足りない感じがしたけど(若かったからね。笑)、何度か聴いてるうちに、虜になってしまった。最近、エルマー・バーンスタインが生前発表した自作自演集のCDを買ったのだが、その中に『アラバマ物語』は、しっかりと収録されていて、本人にとっても、会心作だったのだろう。

『砂丘』については、以前ブログネタにした事がある。ピンク・フロイドの音楽が実に衝撃的だったので、迷わずこれに決めたような気がする。ただ、タイトルにある『哀愁の女性ドラマ』というのに、『砂丘』が該当するとは思えなかったけど...(笑)

この全集、見ての通り、なかなか豪華な箱に入っていたのだが、中にはLPの他、作品解説、淀川先生や豪華執筆陣によるエッセイ、映画製作現場の裏話、などが掲載されたブックレットや、なんと収録曲の楽譜(全曲ではないが)まで入っており、特に作品解説が凄くて、むさぼるように何度も読んだものだ。『ドクトル・ジバコ』とか、マジで見たくなってしまったし。

『欲望』という映画は、ロック・ファンの間では、ジェフ・ベック期のヤードバーズが出演している事で有名だが、面白い事に、解説ではヤードバーズのヤの字も出てこない。映画評論家の先生方にとっては、ヤードバーズは別に興味の対象ではなかったみたい(笑)。この映画、音楽担当はハービー・ハンコックだそうで、それについては、なかなか細かく書いてあるんだけどね(笑)

さて、続いては、

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小学館版 世界の映画音楽 第4巻
ゴッドファーザー-硝煙と愛の幻想

A-1.ゴッドファーザー-愛のテーマ
   2.サンドラの愛 『ビッグ・ガン』より
   3.狼は天使の匂い
   4.シンジケート
   5.レッド・サン
B-1.第三の男
   2.ジェルソミーナ 『道』より
   3.ヘッドライト
   4.戦争と平和
   5.モア 『世界残酷物語』より

何故、4巻が7巻より後なのだ?、と言われそうだが、この全集、番号順に配本されていた訳ではなく、結構ランダムというか適当だった(笑)。本屋に注文して取り寄せて貰ったんだけど、支払いは図書券だったような(笑)

こちらも、なかなか聴けない曲が多く、それなりに期待した訳だが、『哀愁の女性ドラマ』ほどは聴かなかったような気がする。思ったほどではなかったのかもしれない。『狼は天使の匂い』なんて良かったけどね。これはフランシス・レイの作曲で、映画音楽の人にしてはヒット曲が多い人だったこともあり、あまり知られてないように思うけど、本人の自作自演集には収録されているので、やはり自信作なのだろう。

余談だが、作家の森村誠一がエッセイを書いてて(ちなみに、『人間の証明』で一気に有名になる2年程前だ)、フランシス・レイが音楽を担当したポルノ映画みたいなのが見たい、と言ってるのだが、直後にフランシス・レイが手掛けた『続・エマニエル夫人』が公開された。森村誠一氏は見に行ったのかな(笑) ま、どうでもいい話ではあるが(爆)

でも、あの頃って、映画というものが、今とは違うムードを持っていたような気がする。

こういう企画をやり始めたせいか分からないが、近頃、昔聴いてた映画音楽が、無性に聴きたくて、あれこれ買い込んで聴いている。懐かしいのはもちろんだが、今でも細かいフレーズとか覚えていたりするのにも、我ながら驚いていて、本当に好きで何度も繰り返し聴いて、すっかり血肉になっているのだな、というのを、改めて実感する。三つ子の魂は恐ろしい(爆)

てな訳で、「我が青春のサウンドトラック」企画も最後という事で、ここでクイズです(なんのこっちゃ)。上記2枚のLPのジャケットに登場している2人の女優の名前をお答え下さい。

でも、これ、当てたらマジで凄いと思う(爆)

コメント (9)
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