日々の覚書

MFCオーナーのブログ

肉じゃが考

2008年11月10日 23時50分41秒 | 与太話

前回の続きのような、そうでないような感じだが、肉じゃがも“男”の食べ物なのだろうか?

肉じゃがは人気メニューである。以前、とある居酒屋チェーン店で、「当店の人気メニューベスト3」というのが貼りだされていたが、それによると、1位肉じゃが、2位ほっけ、3位ししゃも、となっていた。なんて大衆的な居酒屋なんだ!と感激するのはおいといて(笑)、とにかく肉じゃがは人気なのである。特に、男にとっては。

合コン等で、同性に顰蹙を買うタイプというのは、「料理するのが好きです。得意なのは肉じゃが」と、いけしゃあしゃあと、臆面もなく発言する女性である、というのはよく知られた話で、何故それが顰蹙なのかというと、肉じゃが得意ですと言うことによって、男どもの気を引こうという魂胆が見え見えだからだろう。逆にいえば、初対面の男でも「肉じゃが得意です」と言えば落とせる、という事だ。かように、男というのは肉じゃがに弱い生き物であるらしい(笑)

ちなみに、この話を何人かの女性にしたら、ほぼ全員が「肉じゃがなんて簡単よ」とのたまった。「肉じゃが程度でよければ、毎晩でも作ってあげるわよ。楽でいいわ。おほほ」てなもんである。理想の男を落とす為には、内面も外面も一所懸命磨かねばならないけど、モデル並みのプロポーションでなくても、マリア・テレサのような慈悲深い心を持っていなくても、肉じゃがさえ作れればいいのなら、こんなに楽な勝負はない、と言った女性もいた。男たちは肉じゃがが大好きなのに、女性からすると肉じゃがなんて簡単なのか。これじゃ、勝負にならんなぁ(笑)

一応、補足しておくと、日々料理の腕を上げようと切磋琢磨している女性にとって、肉じゃがというのは基本中の基本であり、料理らしい料理は出来なくて、出来るのは肉じゃがだけなんだけど、それを武器にいい男をゲットしようという魂胆が許せないらしい。ま、分からんでもない。「禁じられた遊び」の前半部分しか弾けないのに、「特技はギターです」と言って、女性の関心を集めてしまうのに等しい行為であるからね(笑)

ま、僕も肉じゃがは好きだが、毎日肉じゃがでもいい、という程好きな訳でもないし、「肉じゃが得意」という女性に魅力を感じる事もない。なので、安心して下さい(なんで?)。

と、それはともかく、「肉じゃがはフツーに好き」な僕からすると、世の男たちの肉じゃが信仰は、ちょっと信じられない気もする。調査してみたことはないけど、本当に男たちは、肉じゃが得意だという女性と、無条件に結婚するものだろうか。肉じゃがは人気メニューであるのは確かと思うけど、人生決めてしまう程の食べ物ではなかろう。どこかで、真実が歪曲されてはいないか?

とは言っても、やはり肉じゃがは美味い。メインディッシュでなくても、小鉢に盛られて食卓にいるだけで、なんとなく幸せを呼ぶような食べ物である。いわゆる居酒屋とは違う、カウンターだけの小料理屋みたいな所で、そのカウンターの上に鉢に盛られて置いてある肉じゃがを見ると、つい手が出てしまうのも確かだ。高級料亭には絶対置いてないだろう。「家庭」とか「食卓」とかいったキーワードが似合う食べ物だ。もしかして、「肉じゃが得意です」という女性に落ちる男がいるとすれば、肉じゃがより、そこから連想される「家庭」というイメージに惑わされているのかもしれない。

また、少々お下品かもしれないけど(笑)、肉じゃがの汁がまた美味い。あれを白いご飯にかけて食べると、ほんと何杯でもいけてしまう。おかずが肉じゃがだけでも、ご飯3~4杯は食べれそうな気がする。

ところで、肉じゃがの肉は、豚ですか、それとも牛ですか? 「肉=牛」である関西では、当然肉じゃがというのは、じゃがいもと牛肉である。が、僕のイメージは、じゃがいもと豚肉だ。この組み合わせの方が相性いいと思うけどね。というか、牛肉を使うと、大抵の料理はミョーに高級感を醸し出してしまうので(牛丼除く)、肉じゃがには豚肉でないと困るのだ。それと、盛り付けもあまり凝らないでいいです。ゴロンゴロンとした感じの方が、肉じゃがらしくて良い。

聞いた話だけど、肉じゃがのルーツは意外にもビーフシチューらしい。20世紀の初め頃、イギリスへ行ってビーフシチューを食べた日本人がいて、あまりにも美味しかったので、日本でも作ってみようとしたが、デミグラスソースがなかったので醤油で代用して、あの日本的な料理が生まれたのだそうな。ビーフシチューがルーツにもかかわらず、肉じゃがはじゃがいもが主役みたいになっているところが、奥ゆかしくてよろしい。いかにも日本、という感じ(意味不明)

と、話があちこち逸れたが、やはり肉じゃがも“男”の食べ物であろう。けど、作るのは“女”という感じ。決して、男女差別ではありません。肉じゃがとは、いい男を捕まえる為の必須アイテムでもあるのだから、女性からすれば“餌”である。肉じゃがという“餌”で、“男”を釣る。男はきっと、肉じゃがには抗えないのだ。う~む、猫にまたたびというか、ドラえもんにドラ焼きというか。こう考えると、肉じゃがも結構深いぞ(爆)

コメント (15)
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