今、出張中なんである。
一人で出張の時、ちょっと困ってしまうのが夕食である。せっかくだから、その土地の名物とか特産品とかを食べたい、とは思うものの、どこで食べればいいのかよく分からない。適当に入った店がよそ者目当ての、高いばかりで美味しくない所だったらイヤだし、かと言っていい店知ってるわけでもなし、ってんで結局どこにでもあるチェーン店などで済ませてしまう事も少なくない。僕だけではなく、結構こういう事言ってる人多い。しょっちゅう出張に行っては美味いもん食っていい思いしてんだろう、と言われる事も多いが、実際にはあちこちでいい思いをしてる人なんてわずかなのである(笑)
しかし、今日の場合はちと違う。かなり前にいい店を見つけたので、そこへ行ってみたのだ。その店の名は「一鶴」、香川県の丸亀と高松に6店舗を構える骨付鳥専門店である。横浜にも出店してるそうなので、興味ある方は是非どうぞ。ホームページはこちらです。
この店のメニューは、大きく分けると2つしかない。“ひな”と“おや”である。もちろん、ソフトドリンクもアルコールもあるし、おにぎり、サラダといったサイドメニューもある。付きだし代わりに小鉢を注文する事も出来る。だけど、メインはなんといっても骨付鳥、早い話が鳥のもも焼きなのだ。独特のタレをつけて焼いた骨付鳥は、肉はジューシー皮は香ばしくて最高!とことんビールが進んでしまうのである。僕は決してグルメでも食いしん坊でもないが、それでも美味いものを食べた時は幸せな気分になる。今日は正にそれだった。出張に来て良かった(爆)
ここで話は、全然関係ない方向へ進むのである。
鳥のもも焼きを食べると思い出すエピソードがある。サッカー日本代表のGK川口能活は、鳥のもも焼きを食べる時、皮を取ってしまうのだそうだ。もちろん、食べない。さすがにプロスポーツ選手だけあって、余計な脂肪を摂取しないように心がけているのだろうが、皮食べないんだったら鳥のもも焼きなんて頼まなければいいのに、と思ってしまうのは、僕だけだろうか?(笑)
この川口のエピソードを見たのは、金子達仁の『決戦前夜』の中である。金子行きつけの鳥料理屋へ川口を連れていく場面で出てくる。この二人プライベートでも仲が良いらしく、一緒に食事することも多かったようだ(今はどうだろ。当時と違って二人とも妻帯者だしね)。また、金子は同じ日本代表の中田英寿とも親しいらしい。やはり『決戦前夜』に、中田とも食事をする場面がある。一見なんでもないエピソードのようだが、これちょっとおかしくないか。
ジャーナリストが取材の対象である選手と、個人的に親しくなるのは良くないのではないか? そりゃ、嫌われて口も聞いて貰えなくなるよりはずっとマシである。選手側からすれば、それだけそのジャーナリストを信頼している、という事になるから、本音で色々語ってくれるだろう。興味深い話が聞けて、いい記事が書けるかもしれない。だけど、親しくなるあまり、記事にする時手心を加えたりはしないか? 下手すると提灯記事ばかりになってしまうのではないか? 聞き出した話を全て記事に出来るのか? 記事の捏造や揉み消しを要求されたりはしないのか? いや、何よりジャーナリストの心得として、客観的且つ冷静な記事を書く為には、選手とは一線を引くべきなのではないだろうか。取材する方とされる方が、家族ぐるみの付き合いなんて、どっかおかしい。プライベートで出た話を活字にしてしまうのは、フェアじゃないとも思えるし。
実際、金子氏の事ではないが、有名選手と仲がいいのを自慢げに書いているのもいる。ハンパなプロ野球解説者にもいるでしょ、○○とは親友なんです、なんて嬉しそうに喋ってて、結局大したレポートも出来ないヤツ。仲が良かろうが悪かろうが、優秀なジャーナリストであれば現場だけで十分な取材は出来るし、選手だってちゃんと話すだろう。取材源と友達になれば、いい記事が書けるかというと、決してそうではないと思うけどね。
僕はスポーツノンフィクションを読むのが好きだが(故山際淳司とか)、ある作家がいみじくも言っていた「試合終了後、携帯に○○から電話がかかってきた」という文章が増えてきてから、スポーツノンフィクションはつまらなくなった、と。なるほどね。確かに、最近面白い物を書くスポーツライターって少ないな。
鳥のもも焼きから、いつの間にかスポーツノンフィクションの話になってしまった(苦笑)
一人で出張の時、ちょっと困ってしまうのが夕食である。せっかくだから、その土地の名物とか特産品とかを食べたい、とは思うものの、どこで食べればいいのかよく分からない。適当に入った店がよそ者目当ての、高いばかりで美味しくない所だったらイヤだし、かと言っていい店知ってるわけでもなし、ってんで結局どこにでもあるチェーン店などで済ませてしまう事も少なくない。僕だけではなく、結構こういう事言ってる人多い。しょっちゅう出張に行っては美味いもん食っていい思いしてんだろう、と言われる事も多いが、実際にはあちこちでいい思いをしてる人なんてわずかなのである(笑)
しかし、今日の場合はちと違う。かなり前にいい店を見つけたので、そこへ行ってみたのだ。その店の名は「一鶴」、香川県の丸亀と高松に6店舗を構える骨付鳥専門店である。横浜にも出店してるそうなので、興味ある方は是非どうぞ。ホームページはこちらです。
この店のメニューは、大きく分けると2つしかない。“ひな”と“おや”である。もちろん、ソフトドリンクもアルコールもあるし、おにぎり、サラダといったサイドメニューもある。付きだし代わりに小鉢を注文する事も出来る。だけど、メインはなんといっても骨付鳥、早い話が鳥のもも焼きなのだ。独特のタレをつけて焼いた骨付鳥は、肉はジューシー皮は香ばしくて最高!とことんビールが進んでしまうのである。僕は決してグルメでも食いしん坊でもないが、それでも美味いものを食べた時は幸せな気分になる。今日は正にそれだった。出張に来て良かった(爆)
ここで話は、全然関係ない方向へ進むのである。
鳥のもも焼きを食べると思い出すエピソードがある。サッカー日本代表のGK川口能活は、鳥のもも焼きを食べる時、皮を取ってしまうのだそうだ。もちろん、食べない。さすがにプロスポーツ選手だけあって、余計な脂肪を摂取しないように心がけているのだろうが、皮食べないんだったら鳥のもも焼きなんて頼まなければいいのに、と思ってしまうのは、僕だけだろうか?(笑)
この川口のエピソードを見たのは、金子達仁の『決戦前夜』の中である。金子行きつけの鳥料理屋へ川口を連れていく場面で出てくる。この二人プライベートでも仲が良いらしく、一緒に食事することも多かったようだ(今はどうだろ。当時と違って二人とも妻帯者だしね)。また、金子は同じ日本代表の中田英寿とも親しいらしい。やはり『決戦前夜』に、中田とも食事をする場面がある。一見なんでもないエピソードのようだが、これちょっとおかしくないか。
ジャーナリストが取材の対象である選手と、個人的に親しくなるのは良くないのではないか? そりゃ、嫌われて口も聞いて貰えなくなるよりはずっとマシである。選手側からすれば、それだけそのジャーナリストを信頼している、という事になるから、本音で色々語ってくれるだろう。興味深い話が聞けて、いい記事が書けるかもしれない。だけど、親しくなるあまり、記事にする時手心を加えたりはしないか? 下手すると提灯記事ばかりになってしまうのではないか? 聞き出した話を全て記事に出来るのか? 記事の捏造や揉み消しを要求されたりはしないのか? いや、何よりジャーナリストの心得として、客観的且つ冷静な記事を書く為には、選手とは一線を引くべきなのではないだろうか。取材する方とされる方が、家族ぐるみの付き合いなんて、どっかおかしい。プライベートで出た話を活字にしてしまうのは、フェアじゃないとも思えるし。
実際、金子氏の事ではないが、有名選手と仲がいいのを自慢げに書いているのもいる。ハンパなプロ野球解説者にもいるでしょ、○○とは親友なんです、なんて嬉しそうに喋ってて、結局大したレポートも出来ないヤツ。仲が良かろうが悪かろうが、優秀なジャーナリストであれば現場だけで十分な取材は出来るし、選手だってちゃんと話すだろう。取材源と友達になれば、いい記事が書けるかというと、決してそうではないと思うけどね。
僕はスポーツノンフィクションを読むのが好きだが(故山際淳司とか)、ある作家がいみじくも言っていた「試合終了後、携帯に○○から電話がかかってきた」という文章が増えてきてから、スポーツノンフィクションはつまらなくなった、と。なるほどね。確かに、最近面白い物を書くスポーツライターって少ないな。
鳥のもも焼きから、いつの間にかスポーツノンフィクションの話になってしまった(苦笑)