まあ人それぞれだろうと思うのだけれど、私は航空機のもつ「最先端の塊」感が好きなのである。もっとも、機械的な最先端にはあまりこだわらない。多分に感覚的な最先端なのですな。「ロールスロイス・スペイエンジンの最大直径が…」とか「紫電11型における空戦フラップの旋回性能に与える影響が…」、「XF-108のタイヤは耐熱のため特殊処理されて…」みたいな話は大好きなのだが、じゃあそういう細かい性能やらメカニックな点に惚れているかといえばそうではない。足を2mも伸ばしてりヒートばりばりで離艦する姿があまりにも絵になるので、ブリティシュファントムが好きなのである。紫電改なら尾翼のおっきな前期型の方がバランスよく見えるので好きなのである。超音速迎撃機の癖に異様にデカいデルタ翼とカクカクしたウツボみたいな胴体が1970年代における未来っぽいデザインで似合っているから、レイピアが好きなのである。興味がない訳ではないけれど、私の飛行機好き嫌いは結局見た目のイメージ、センス、バランスetc.で決まるようなのだ。むむ、ただの面食いじゃないかと云われそうだ。わたしゃ技術やさんでも、エンジニアでもないので、どんなにすごい技術が盛り込まれているか、ぱっと見てもよくわからないのである。そしてそういうところにあんまり興味がない。無い訳じゃないけれど、それが思考回路上の王道にはならないのである。あくまで枝葉。そういう思考回路が最も端的に現れるのが、模型じゃないかと思うんだな。よく、開けられるだけパネルを開けて中身を作りこんだ戦闘機とか、「飛行機模型は脚庫とコクピットの作り込みがカタルシスだ」みたいな話があるけれど、私にとってはどっちも王道ではない。何が嬉しくてわざわざ内臓を見せねばならないのか分からないし、むしろ飛行機が飛行機たる存在感を示すのに邪魔だとすら思うのだ。コクピットも脚庫も、わざわざ覗かない限りロクに見えないのだから、ただのおまけである。私は模型を眺めるのは好きだけれど、配線コードがのたうち回っているのを見たいとは思わない。いや、人様のスタイルは否定しないですよ。私にとってはそんなもんどうでもイイ、というだけ。A320のトカゲ顔がそれらしければ、細かいアンテナなんて不要なのである。どんなに変形機構が凄くても、飛行機的流麗さがスポイルされているからバンダイのVF-25は買わない。
今世間はとにかく精密へ精密へと走り続けているのだけれど、自分にとって最も大事なことは私的に「格好が似ているか」コレに尽きる。最近出ている1/700の戦艦なんて驚愕の繊細モールドだけれど、当方はどうでも良い。細かいに越したことはない、ありがたいが、繊細って云っても限界があるだろう。実物は700倍の大きさだ。デフォルメするのが当たり前なのだから、「限界まで繊細(詳細)」であればイイということはない。むしろ「らしく見えるか」が重要と思うのだ。当たり前?最近のウン万もするプラモデルは、そのへん怪しいのが多いと思う。そんなわけでやっと写真の二式大艇の話。コレが食玩の延長で売ってるというのがすごいじゃないですか。下は愛機のVAIO・TypeSですが、1/144でこんなにデカいのです。これでもか、これでもかって感じの繊細なモデルではありませんが、二式大艇の巨大さと異様なスタイルを十二分に感じさせてくれる傑作と思います。実機は川西飛行機の最高傑作ですが、これで1000円でお釣りがくるんだから、このモデルも最高傑作と云ってイイでしょう。現存機は、船の科学館から鹿屋に移ってしまったので簡単に見られなくなっちゃいましたね。
今世間はとにかく精密へ精密へと走り続けているのだけれど、自分にとって最も大事なことは私的に「格好が似ているか」コレに尽きる。最近出ている1/700の戦艦なんて驚愕の繊細モールドだけれど、当方はどうでも良い。細かいに越したことはない、ありがたいが、繊細って云っても限界があるだろう。実物は700倍の大きさだ。デフォルメするのが当たり前なのだから、「限界まで繊細(詳細)」であればイイということはない。むしろ「らしく見えるか」が重要と思うのだ。当たり前?最近のウン万もするプラモデルは、そのへん怪しいのが多いと思う。そんなわけでやっと写真の二式大艇の話。コレが食玩の延長で売ってるというのがすごいじゃないですか。下は愛機のVAIO・TypeSですが、1/144でこんなにデカいのです。これでもか、これでもかって感じの繊細なモデルではありませんが、二式大艇の巨大さと異様なスタイルを十二分に感じさせてくれる傑作と思います。実機は川西飛行機の最高傑作ですが、これで1000円でお釣りがくるんだから、このモデルも最高傑作と云ってイイでしょう。現存機は、船の科学館から鹿屋に移ってしまったので簡単に見られなくなっちゃいましたね。