イワシの翻訳LOVE

はしくれトランスレータ「イワシ」が、翻訳への愛をつれづれなるままに記します。

5年後のカプセル怪獣

2009年06月13日 23時34分23秒 | Weblog
昨日何気なく去年の手帳を見ていたら、ちょうど1年前の今日、当時勤めていた翻訳会社の上司に退職の意向を伝えたことが記されていた。フリー翻訳者になりたいという決意はずいぶん前から持っていたものの、いざそれを実行に移すとなると、大きな勇気が必要だった。ずいぶんと緊張しながら上司宛のメールを送信したことを覚えている。それから3ヶ月半働いて、9月の末に退社した。

あれから1年。時間が止まっていたのではないかと思われるほどあっという間だった。あまりにも速いので、ひょっとしたら誰かに拉致されて、数ヶ月間どこかの冬眠カプセルに入れられて眠っていたのではないかといぶかってしまうほどだ。あれからいろんなことがありすぎて、まだ現実を上手く認識できていない部分もある。だけど、1年たったのだと思ったら、少しだけ過去を冷静に振り返れるような気もした。

ある本に書いてあったのだけど、人間は、1年でできることをあまりにも多く見積もり、たとえば5年でできることをあまりにも少なく見積もっている。元旦に、今年はあれをしよう、これもしようと計画を立てても、なかなか上手くは実現できないものである。あるいは、どれだけ頑張ったとしても、1年で成果を形にすることはなかなか難しい。だけど、3年、5年、10年のスパンで考えれば、きっとものすごく大きなことができる。それくらい先を見据えることによって、人生の核となるような何かに腰を据えて挑戦することができる。だけど人はなかなかそのことに気づけないのだ。

人生はあまりにも短い、1年も哀しくなるくらいあっという間だ。だけど、5年という時間は、10年という時間は、なぜだかそうとうに長いと感じる。5年先の自分の夢を描けば、まだまだたっぷり時間はあり、現時点の自分からは想像もつかないほど遠くへいけるかもしれないという期待を抱くことができる。その目標に向かって毎日を過ごすことが前提になるわけだけど。

この1年は、ブルース・リーのパンチのように速かった。速すぎて見えなかった。僕を取り囲む様々な環境は大きく変化したけど、僕自身がどれだけ成長できたのかは大きな疑問だ。だけど、5年先を見据えてこれから頑張っていけば、少しは人として成長できるかもしれない。そんな期待を込めて、あせらず、たゆまず、今を大切にしていこう。

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2 コメント

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1冊の本として (kame)
2009-06-14 09:15:55
そうですか、1年前に1つの節目があったのですね。このブログを通して、イワシさんという「1冊の本」を読み始めて、もう少しで1年目になりますが、その間に大きく成長なさった、また、これから先も成長なさると感じていますよ。お互いに、「頑張りましょう」。禁句が言えるようになりました。なお、「うつせみ」はしばらくお休みしますが、大丈夫です。
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ありがとうございます。 (iwashi)
2009-06-14 09:29:10
kameさん

ありがとうございます。僕の方こそ、kameさんの存在に励まされ続けた一年でした。心からお礼申し上げます。そう言っていただけると、少しはこんな自分にも成長があったのかもしれないという気がしてきました。「頑張る」はあんまりよい言葉ではないと思いつつ、つい使ってしまうのですが、必要悪くらいの言葉として(^^)無理なく使えたらいいと思っています。今日はkameさんから「頑張る」が解禁された、記念すべき日ですね!お互い、頑張りすぎない程度に頑張りましょう! うつせみの再開を心待ちにしています。
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