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アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(6月21日)は、10:00~17:30にヒューマン・ギルドでアドラー心理学ベーシック・コース の2日目を行っていました。
参加者は34名。内容は、(1)アドラー心理学の基本的な考え方、(2)ライフスタイル、(3)不適切な行動の4つの目標でした。

昨日は「父の日。
ペルグリーノ博士からは、そのことを祝うメールが届き、結婚している息子夫婦からは、プレゼントが届いていました。

夜は、神楽坂のSHUN本家で義母の誕生日を義兄を含めた4人で祝いました。

私と妻の両親4人の中で義母だけが健在で、残りの3人はとっくにこの世を去っています。
それぞれ人格者で、私の両親について言えば、「もし、生まれ変わって両親を選ぶことができるとしたら、誰を選びますか?」と問われたら、私はまったくためらいなくあの両親を選びます。
それほど尊敬・信頼できる親に生み育てられた私は、幸せ者です。

ところが、先日、看護学校で「毒親」の話をして、「親がしんどい人」に挙手してもらったら、何と2割近く(42人中8人)が手を挙げました。
私の想像以上に「親がしんどい人」が多いのですね。

さて、だいぶ間が空いてしまいましたが、『毒になる親』読み解きシリーズの第8回目です。
第6章の「暴力を振るう親」について。

以前までの7回は、次のとおりです。

5月19日 『毒になる親』を読み解く(1)
5月20日 『毒になる親』を読み解く(2)
5月22日 『毒になる親』を読み解く(3):余話 ― 帝大でなければ
5月24日 『毒になる親』を読み解く(4):義務を果たさない親
5月25日 『毒になる親』を読み解く(5):コントロールばかりする親 
5月28日 『毒になる親』を読み解く(6):アルコール中毒の親
6月7日   『毒になる親』を読み解く(7):残酷な言葉で傷つける親

「暴力を振るう親」は、まさに「身体的虐待」と呼べる暴力を振るっているのに、著者のスーザン・フォワードによれば、その自覚がない親が多いことを嘆いて、「犯罪行為」であることから第6章を始めます。

そして、近年の研究で、(1)体罰によって実際に子どもが特に強くたくましく育つということはなく、好ましくない行為をしたときの罰としても役に立たないことが指摘されていること、(2)体罰が一時的に抑えつける効果があるだけで、子どもの心に強い怒りや復讐心、自己嫌悪、大人に対する不信感を生じさせ、むしろ障害である事実があること、の2点を書いています。
このことは、アドラー心理学の世界では、あたりまえの認識です。

彼らが子どもに暴力を振るう理由は、次の3つです。

(1)自分の衝動をコントロールする能力が驚くほど欠如していること

(2)親自身が自分の親から暴力を振るわれて育っているケースが非常に多く、体罰があたりまえのことになっている傾向があること

(3)親の多くが子どもの時から感情的に満たされず、大きなフラストレーションを抱えたまま成長して大人になっていること

(4)(必ずしもではないが)アルコールや薬物の依存症であることも多いこと

子どもの側からすると、身体的な暴力を受けて育った子どもは、煮え立つような怒りを内面に抱え、感情のコントロールができず、大人になってから怒りがほとばしり出るようになるのも不思議でなく、慢性的な頭痛、胃潰瘍、うつ病などの症状が出ることも書かれています。

 次回もこのように期間を置きながら書いていきます。

<お目休めコーナー> 6月の花(21)

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