アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

「意見の効果的な伝え方 ― フィードバックの仕方」 に話を戻します。

今回は、その第3回目(最終回)です。

相手を傷つけない、効果的な意見の伝え方は、次の3条件を満たすものです。

1.ポジティブなことも言う

2.決めつけた表現を用いない

3.人格を否定しない


特に相手に注意を与えたいような場面で、感情的になると、上の3条件とまったく逆になりがちです。

しかし、意見を効果的に伝えるならば、

相手の望ましい部分も認めながらも、望ましくない部分を指摘しつつ、

「いつも」「しょっちゅう」などの断定的・誇張的な表現を避けて

改めてほしい相手の具体的な行為にのみ限定して、人格を否定しない

ことです。


このことに関しては、『勇気づけのリーダーシップ心理学』『アドラー心理学によるカウンセリング・マインドの育て方』(コスモス・ライブラリー、1,600円+税)で「注意の与え方」として書いていますので、ご参照ください。

アドラー心理学によるカウンセリング・マインドの育て方―人はだれに心をひらくのか
岩井 俊憲
コスモスライブラリー

ここで、親子間のケースを考えてみましょう。

10歳の息子が両親の留守中に新聞の集金に来たときに、家計のお金から払って、領収書をもらいながらもお釣りの300円を自分の貯金箱に入れてしまったことがわかったとします。

そのことを知った母親ならこんなふうに言うことができます。

「お母さんの留守中に新聞の集金が来たとき、お金を払ってくれてありがとう。助かったわ。ただ、お釣りのはずの300円をあなたの貯金箱に入れてしまったのには困ったな。とっさのことでそうしてしまったかもしれないけれど、家計簿の計算が合わなくなるの。返してもらえないかな?」

効果的な意見の伝え方は、お互いの根底に尊敬や信頼があることもが欠かせないようですね。


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