シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

アーノルド・ファンク監督「新しい土」(日・独、1937年、115分)☆☆★★★

2020-11-16 20:18:04 | 日本・戦前


「新しい土」というのは、当時の満州です。

希望の開拓の地、満州、という国策(許しがたい侵略行為)の奨励が背景にあります。

ストーリーは?

ドイツ留学からドイツ女性・ゲルダとともに帰国した輝男(小杉勇)。養父の巌(早川雪洲)、光子(原節子)は大喜びです。光子は、輝男の許嫁でした。

しかし、ヨーロッパ文明のなかで留学生活をして帰国した彼は、家父長的な家族制度に反発し、光子との結婚に躊躇します。絶望した光子は・・。

ファンク監督は山岳映画を得意としていただけに、日本のあちこちの山を雄大に撮影しています。また日本の珍しい生活、文化を紹介する意図がありありで、京都の祭り、桜並木、芸能、相撲(横綱・玉錦の土俵入り)、鎌倉大仏、箱膳、箸、田植え、などが次々に登場します。

フィルムの編集に矛盾、無理があるものの、16歳の原節子は初々しいです。
 
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山田洋次監督「隠し剣 鬼の爪」(2004年、131分)☆☆☆☆

2020-11-15 21:33:04 | 日本・2010年~


藤沢周平による同名の小説を題材にした作品です。

「隠し剣 鬼の爪」とは主人公の片桐宗蔵が使った秘伝の小さな剣です。

舞台は幕末の東北、海坂藩(架空の藩名)。

平侍の片桐宗蔵(永瀬正敏)と、母の生前に奉公人だった百姓の娘・きえ(松たか子)との心の交流がひとつのテーマです。

もうひとつの大きなテーマは、海坂藩江戸屋敷で謀反を働いた罪で郷入りの刑に処された狭間弥市郎との確執です。

この確執がもとで生じた事件で、弥市郎(小澤征悦)は牢を破り、百姓の家に人質をとって立て籠もりました。弥市郎は藩内きっての剣豪。そこで、大目付の甲田は彼と同じ剣術指南役・戸田寛斎の門下生だった宗蔵に討手を命じます。

宗蔵は弥市郎との戦いに挑みます。弥市郎は付近を包囲していた鉄砲隊の放った銃弾で倒れます。

その前日、家老の堀(緒形拳)が夫・弥市郎の命乞いにやって来た桂(高島礼子)の体を玩んだことを知った宗蔵は、その無念を晴らすため、戸田から授かった秘剣“鬼の爪”で、堀を暗殺しました。

侍の道を捨て蝦夷へ旅立つ決意をした宗蔵は、きえに胸に秘めていた想いのたけを伝え、きえも宗蔵の気持ちを受け止めるのでした。
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貞永方久監督「球形の荒野」(1975年、99分)☆☆☆★★

2020-11-12 21:36:46 | 日本・1970年~
松本清張による同名の小説の映画化です。「球形の荒野」の意味は、作品に登場する戦時中の国際的外交官で第二次世界大戦の終結に尽力していた顕一郎が見ていた世界(=地球【球形】)情勢が荒野に見えていた、ということに由来します。

舞台は昭和36年頃の、奈良、京都、神奈川、東京。

奈良の唐招提寺を訪ねた芦村節子(島田陽子)は、芳名帳に、大戦中に外交官であった亡き父・野上顕一郎に相似した筆跡を認めます。名前は「田上孝一」と異なっていましたが、筆跡は酷似していました。

節子は恋人・添田彰一(竹脇無我)、母(野上未亡人)・孝子(乙羽信子)にこのことを話しますが、取り合ってもらえません。野上顕一郎の死亡は、確認されている事実でした。

新聞記者である添田は、野上顕一郎の死亡前後の事情を調べはじめます。その矢先、当時の公使館関係者が、・・・。さらに、久美子の周辺で奇怪なことが相次いで起こります。そして、顕一郎(芦田伸介)が生きていることがわかり・・・。

久美子も添田も、一連の事件に見えない糸を予感します。
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五社英雄監督「櫂(かい)」(1985年、134分)☆☆☆

2020-11-12 21:29:36 | 日本・1980年~


宮尾登美子による同名の小説の映画化です。宮尾さん自身がワンシーンで出演しています。

舞台は大正末期から昭和10年代までの高知の下町。

緑町界隈で女衒・娼妓紹介業を営む夫・岩伍(緒形拳)に15歳で嫁いだ喜和(十朱幸代)の薄幸、波乱の半生を描いた作品です。

喜和を中心にこの特殊な世界に生きる夫、二人の息子、女義太夫・巴吉(真行寺君枝)、芸奴・染男(名取裕子)、土佐の顔役などをめぐる愛、憎しみの葛藤がドラマチックに展開されます。

生まれ育った環境の違いのため喜和は岩伍の稼業になじめず、彼女は重い病をわずらい、二人の関係は破局へ向かいます。観ていて、理不尽としかいいようがありません。

なんと言っても緒形拳の迫力がすごいです。対照的に喜和を演じた十朱幸代が儚く、哀れを誘います。他に、石原真理子、白都真理、草笛光子、島田正吾など多彩な俳優が脇を支えます。
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アンドリュー・ヘイ監督「さざなみ(45 Years)」(イギリス、2015年、95分)☆☆☆☆

2020-11-11 20:22:28 | イギリス


舞台はイギリスの片田舎。

ケイト(シャーロット・ランプリング)とジェフ(トム・コートネイ)は、そこで生活しています。夫婦は結婚45周年。これを祝って土曜日にパーティの開催が計画されていました。その週の月曜日、スイス政府からジェフ宛に手紙が届きます。

この手紙が熟年夫婦の関係にさざなみをたてます。手紙によれば、ジェフの50年前の恋人の遺体が発見されたというものでした。ジェフと恋人は、アルプスをハイキング中だったのですが、彼女がクレパスに落ちて、行方不明になったのでした。

45年間の結婚生活で思い出されることがなかったジェフの過去の恋人の存在。月曜日から火曜日、火曜日から水曜日へと土曜日に少しずつ近づくにすれて、ジェフは物思いに耽るようになり、ケイトは焦燥にかられます。

映像ではとらえにくい心のなかの感情、その動きを、シャーロット・ランプリングトム・コートネイは絶妙な演技で表現しています。
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クシシュトフ・キェシロフスキ監督「トリコロール・青の愛(Trois Couleurs: Bleu)」(フランス、1993年、93分)☆☆☆★

2020-11-10 20:25:33 | フランス
 
「青の愛」のストーリーは・・・。

主人公はジュリー(ジュリエット・ビノシュ)。彼女を突然、不幸が襲います。不慮の自動車事故で、夫と娘が亡くなりました。優れた音楽家である夫は協奏曲を作曲中でした。

ジュリーは田園地帯にある屋敷をすべて引き払い、それまでの人生を清算しパリでの新しい生活を決意します。夫の未完の協奏曲のスコアも処分してしまいます。

屋敷での最後の夜、ジュリーは、彼女に想いを寄せていた亡夫の同僚・オリヴィエ(ブノワ・レジャン)を誘い、一夜をともにします。そして、パリへ。

パリでの生活を始めたジュリーは静かな毎日を過ごしますが、胸中には夫の遺した旋律が去来し、焦燥感にさいなまれます。

そんなある日、処分したはずの夫の未完の楽譜の写しをもっていたオリヴィエが、その協奏曲を完成させようとしているのを知ります。

ジュリーは動揺します。気をとり直し、オリヴィエに曲を夫のメモによって手直しすることを指示します。完成した曲をオリヴィエは、ジュリーの作品として発表すべきであると提案しますが・・・。
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クシシュトフ・キェシロフスキ監督「トリコロール・赤の愛(Trois Couleurs: Rouge)」(フランス、1994年、96分)☆☆☆★

2020-11-09 20:28:36 | フランス


ジュネーヴに住む大学生・ヴァランティーヌ(イレーネ・ジャコブ)は、学業の傍ら、モデルをして生計をたてています。遠方の恋人とは、電話でしか連絡がとれず疎遠になりがち。

通りを隔てたところには、司法試験に向けて勉強している法学生のオーギュスト(ジャン・ピエール・ロリ)が住んでいました。年上の恋人がいました。

ある日暮れ、ヴァランティーヌは、急に飛び出してきた犬を車で轢いて、ケガをさせたことをきっかけに一人の退役判事である老人ジョゼフ・ケルヌ(ジャン=ルイ・トランティニャン)に出会います。彼は隣人の電話の盗聴を趣味とする、変人でした。

盗聴を非難するヴァランティーヌに、老元判事は自分が人間不信になった若き日のトラウマを告白します。

それからしばらくして、老元判事は盗聴容疑で法廷に立ちます。彼自身が警察に自首したのです。

時を同じくして、オーギュストは司法試験に合格。恋人と連絡しようとしますが、・・・。信じられないことが。

その後、ヴァランティーヌは仕事でイギリスへ向かいます。乗船したフェリーには落ち込んでいるオーギュストもいました。

翌日、ジョゼフは新聞記事でヴァランティーヌの乗ったフェリーがドーバー海峡で転覆事故に遭ったことを知ります。奇跡的に救出された生存者はわずか7人。その中にヴァランティーヌとオーギュストがいました。

エンドは二人のその後を予感させて・・・。
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クリント・イーストウッド監督「マディソン郡の橋(The Bridges of Madison County)」(アメリカ、1995年、134分)☆☆☆★

2020-11-07 20:31:58 | アメリカ・1990年~


ロバート・ジェームズ・ウォラーによる同名の小説の映画化です。

舞台はアイオワの片田舎。そこで出会った、平凡な主婦と中年のカメラマンの4日間の恋がテーマです。

ストーリーは、1989年の冬、フランチェスカ・ジョンソン(メリル・ストリープ)の葬儀を出すために集まった長男と妹が母の手紙と日記をみつけ、読み始める場面からはじまります。そこには「火葬にしてローズマン・ブリッジから灰を撒いてほしい」と書かれていました。

1965年の秋、隣州での子牛の品評会に夫と子供たちが出かけ、農場の主婦フランチェスカ・ジョンソンは4日間、留守を預かります。

そこへ、ローズマン橋を撮りにカメラマン・ロバート・キンケイド(クリント・イーストウッド)がきて、フランシェスカと出会います。

フランチェスカは彼を橋まで案内し、夕食をともにします。あろうことか、二人は激しい恋に落ちます。

4日目の夜に、ロバートは「一緒に町を出よう」とフランチェスカを誘います。この顛末は・・
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フランクリン・F・シャフナー監督「ニコライとアレクサンドル」(イギリス、1971年、189分)☆☆☆

2020-11-06 20:38:04 | イギリス


ロバート・K・マッシーによる『ニコライ二世とアレクサンドラ皇后 ロシア最後の皇帝一家の悲劇』の映画化です。タイトルは、ロシア帝国最後の皇帝ニコライ2世とその皇后アレクサンドラのことです。

時代は20世紀初頭。1904年8月12日のアレクセイ皇太子の誕生から、1918年7月17日のロマノフ家の処刑までです。

1917年のロシア革命の直前まで、ロシアはロマノフ王朝が300年間支配していました。20世紀に入る前後、ロシアでは階級矛盾が極限にまで達していました。労働者、農民の生活は困窮を極め、暴動が頻発します。

くわえて日露戦争の影響で政情が不安です。

国会は混乱しています。レーニン(マイケル・ブライント)を指導者とするボリシェヴィキが次第に影響力をもちはじめます。

ニコライ2世(マイケル・ジェイズトン)と皇后アレクサンドラ(ジャネット・サズマン)の間に生まれた息子アレクセイは血友病を患っていました。怪僧ラスプーチンの不思議な力によって奇跡的に回復します。これをきっかけに、ラスプーチンは皇后の寵愛を受けるようになります。

そして、血の日曜日事件、二月革命、十一月革命を経て社会主義政権が成立。ロマノフ家の運命は?
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内田吐夢監督「大菩薩峠」(1957年、115分)☆☆★★

2020-11-06 10:52:02 | 日本・1950年~
中里介山による同名の小説の映画化です。3部作の第一部です。

机竜之助(片岡千恵蔵)は、剣をとっては天下無敵。しかし、心の底には虚無の嵐が吹いています。大菩薩峠で何の理由もなく巡礼の老爺を斬捨てる竜之介は、無頼そのもの。

竜之介はある日の奉納試合で、宇津木文之丞(波島進)を討ち倒します。その剣には女の妄執がこもっていました。女の名はお浜(長谷川裕見子)で文之丞の許婚でした。

しかし、後日、竜之助はお浜を諍いから刃にかけてしまいます。

他方、兵馬はふとした機会にお松(長谷川裕見子)という娘と知り合います。彼女は大菩薩峠で竜之助に殺された巡礼の孫娘でした。
それから四年、文之丞の・弟兵馬(中村錦之助)は兄の仇を討つために、島田虎之助(大河内伝次郎)の道場で武芸を磨いていました。江戸で竜之助に対抗できるのは島田だけです。

竜之助は誘いを受けて新徴組に加担します。そこでお浜と生写しの女、お豊に出会います。竜之助の空虚な心に火がともりかけます。ところが、お豊は彼女に横恋慕する男、金蔵にかどわかされます。竜之助はやけになり、蜂起に失敗した天誅組の中に身をおきますが・・・。
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山崎貴監督「Always 続・33丁目の夕日」(2007年、146分)☆☆☆★

2020-11-05 10:55:33 | 日本・2010年~


「Always 続・33丁目の夕日」(2005年)の続編です。

本作品では、完成後の東京タワー、東京駅、羽田空港、日本橋、当時(昭和34年・1959年)国鉄が運転を開始したばかりの20系新型特急電車こだまなどが再現され、郷愁が高まります。

テーマは、竜之介(吉岡秀隆)やヒロミ(小雪)、淳之介(須賀健太)のその後、です。また、鈴木家(堤真一、薬師丸ひろ子)の親戚の娘の鈴木美加(小池彩夢)、六子(堀北真希)の幼馴染の中山武雄(浅利陽介)が新たに登場し、波乱含みです。

売れない作家の茶川は、黙って去って行ったヒロミを想い続けながら淳之介と暮らしていました。

一度はあきらめた「芥川賞受賞」の夢に向けて執筆を始める茶川。鈴木オートやまわりの皆は、心から応援します。
さて、どんな小説ができあがるのでしょうか? そして受賞は?
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山崎貴監督「Always 3丁目の夕日」(2005年、132分)

2020-11-04 10:58:27 | 日本・2010年~
舞台は昭和33年の東京夕日町三丁目。鈴木オートという自動車修理工場がここにあります。

青森から上京した六子(むつこ ; 堀北真希)がこの店に就職します。大企業への就職を願っていた彼女は、最初、落胆していましたが、鈴木家の社長夫妻(堤真一、薬師丸ひろ子)と馴染み、仕事にも慣れます。

鈴木オートの向かいに住む売れない小説家・茶川竜之介(吉岡秀隆)は、片想いの飲み屋の女性・ヒロミ (小雪) に頼まれて、身寄りのない男の子・淳之介(須賀健太)の勉強と生活を見るハメに。

この後、淳之介の父親が突然あらわれて意外な展開に・・・。そして竜之介、ヒロミ、六子の生活は?

下町の人情が伝わってくる秀作です。
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小津安二郎監督「秋日和」(1960年、128分)☆☆☆★

2020-11-03 10:57:51 | 日本・1960年~


夫を亡くした妻・三輪秋子(原節子)とその娘・アヤ子(司葉子)の縁談をめぐる世話ばなしです。

三輪の友人、間宮宗一(佐分利信)、田口秀三(中村伸郎)、平山精一郎(北竜二)は居酒屋で酒をくみかわしては、美人の秋子の再婚、アヤ子の縁談を酒のつまみにしています。

三人は間宮が推薦する後藤(佐田啓二)がアヤ子に似合いと考えますが、アヤ子は母・秋子が心配で結婚を考えようとしません。

そうとわかった3人は秋子の結婚が先決と判断し、妻を亡くして独身の平山に話を向けます。

そんな話がアヤ子の耳に入り、彼女は母に怒りの矛先を向けます(実はこの噂は秋子自身も知らないのですが)。それをなだめる友達の百合子(岡田茉莉子)。そして百合子は噂の根源である3人、間宮、田口、平山に抗議の行動をおこします。

娘のアヤ子と冷戦状態の節子は、ある決心をします。
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三村晴彦監督「彩り河」(1984年、125分)

2020-11-02 11:02:28 | 日本・1980年~


原作は松本清張の同名の小説です。文庫本(上)(下)二冊で長編です。映画作品では大きな流れは原作と同じですが、大事なところで変更がありますので、これを観たからといって原作を読む代わりにはなりません。とくにキーパーソン「ジョー」の出自が原作と映画とでは全く違います。
タイトルの「彩り河」は、東京の銀座のネオン風景です。そこを多くの人、車が流れていきます。そこでBARに出入りする客の車、タクシーの流れを仕切っているのが、ジョーこと田中讓二(真田広之)です。

時代背景としては、戦後、無尽会社が相互銀行に再編され、その後、資金力をつけて都市・地方銀行クラスに昇格をねらっている頃、とおさえておくとよいです。

登場人物は・・・
東洋商産のかつての取締役で現在首都高速料金所の通行券授受員として働いている井川正治郎(平幹二朗)、かれをその地位から追い落とした高柳秀夫(夏八木勲)、会員制クラブ・ムアン(支配人は横内三郎[石橋蓮司])のホステス・山口和子(吉行和子)、財界雑誌「フィナンシャル・プレス」(編集長は米倉斉加年)に情報を提供している原田(実の名前は山越貞一[渡瀬恒彦])、銀座のクラブ「たまも」のホステス・増田ふみ子(名取裕子)、など多数。

事件が次々起こり、清張ワールドが複雑に展開されていきます。
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山田洋次監督「男はつらいよ 旅と女と寅次郎」(1983年、107分)☆☆☆★

2020-11-01 11:05:53 | 日本・1980年~


ロケ地は佐渡島など。マドンナは都はるみ、歌手の京はるみ役で出演しています。

ストーリーは人気歌手・京はるみが、公演中に失踪し、佐渡島に渡ろうとしていた寅さんと出会ってからの、束の間の旅とその顛末です。歌手としての束縛された生活から、はるみはひとときの自由を寅さんと謳歌します。

興業者たちはあわてて、はるみを捜し、追跡します。このあたりは珍しくサスペンスタッチ。

結局、はるみは連れ戻されます。後日、はるみは葛飾柴又の「とらや」を訪れます。有名な歌手が来たので、「とらや」には大勢の人が(サインをもとめ)押し寄せます。ここで京はるみ(都はるみ)が「あんこ椿は恋の花」を歌います。他にも、都はるみはたっぷり歌います。うますぎる!(不覚にも涙腺が・・・)

はるみは、元カレとイチからやりなおす、と寅さんに報告します。ラストは再び旅にでた寅さん。場所は北海道の羊蹄山を眺望できるあたりです。
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