フランソワ・ボワイエ(フランス語版)の小説が原作です。戦争で孤児となった5歳の少女の運命を描いた作品。全編を通してナルシソ・イエペスがギターで演奏。この「愛のロマンス」は、一躍、有名になりました。
「愛のロマンス」はポピュラーな映画音楽として、ひとり歩きしている感じがありますが、映画作品そのものの中身は深刻です。
1940年6月。ドイツ軍から街道を逃げる人々の中に、幼い少女ポーレット(ブリジット・フォッセー)がいました。そこに戦闘機の機銃掃射があり、ポーレットは一緒にいた両親、愛犬を失います。
ポーレットは愛犬の死体を抱きさまよっていたところ、牛追いの少年ミシェル(ジョルジュ・プージュリー)と出会います。ミシェルの家庭は貧しかったのですが、両親を亡くしたポーレットに優しくせっします。ミシェルはポーレットに親近感を持ち、ポーレットもミシェルを頼ります。
ポーレットは死というものがよくわかりません。ポーレットはミシェルから「死んだものにはお墓を作るんだよ」と教えられ、愛犬の死体を人の来ない水車小屋に埋葬し、祈りをささげます。この思いが募り、モグラやヒヨコなどの動物の死体を集め、次々に墓を作ります。二人の墓を作る遊びはエスカレート。とうとう、十字架を盗んで自分たちの墓に使おうと考えます。 この計画は、とんだ事件を引き起こします。