シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

黒沢明監督「まあだだよ」(1973年、97分)☆☆☆☆

2020-11-19 16:01:02 | 日本・1970年~


随筆家内田百閒をモデルにした作品。

開巻、昭和18年の春、百閒先生(松村達雄)は生徒たちへ、作家活動に専念するため、教員をやめることを告げます。生徒たちは「仰げば尊し」を歌って、先生を送ります。

この作品は、門下生の高山(井川比佐志)、甘木(所ジョージ)、桐山(由井昌由樹)、沢村(寺尾聰)と百閒先生との交流がメインです。

戦時下の還暦の祝宴。被ばくと引っ越し。三畳一間の堀建小屋での妻(香川京子)との暮らし。門下生の企画による第一回「摩阿陀会」の開催。お気に入りの猫、ノラの失踪。

タイトルの「まあだだよ」は、門下生の「もういいかい」(人生の終焉)の問いに対する先生の返答です。「まあだだよ、どっこい生きている」の意味です。
コメント
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