シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

ヨハネス・ホルツハウゼン監督「グレート・ミュージアム ハプスブルク家からの招待状(原題:The Great Museum)」(オーストリア、2014年、98分)☆☆☆☆

2023-08-16 20:10:05 | オーストリア


西欧の伝統ある美術館のひとつオーストリアの「ウィーン美術史美術館」のリニューアルのプロセスを撮ったドキュメンタリー作品。

2016年に創立125周年を迎えたこの美術館。それを期して館内が大幅に改装されました。本作品は2011年後半から2013年3月までに撮影されました。

冒頭、「ウィーン美術史美術館」に赴任したザビーネ・ハーク館長は、大英博物館から訪ねて来たゲストを案内し、改装予定の館内を説明しています。ゲストの客人は、こんな素晴らしい収集品は大英博物館には無い、と称えます。

元宮廷の静まり返った荘厳な室内。一人の工事スタッフが現れ、大理石の敷かれた展示場の床を、大きなハンマーで叩き割ります。「ウィーン美術史美術館」の改装工事のスタートです。

本作品では、展示場などの改装の様子はもちろん、入館料の如何、予算をめぐる議論、修復のプロセス、寄贈品の整理、展示のさいの絵画の配置、スタッフからのヒアリング、新しい美術館のロゴの決定などのシーンが映し出されます。。

出てくる絵画作品は「フェリペ二世」(ポンペオ・レオーニ)、「マリア・テレシアと4人の息子」(ルイ・ジョセフ・モーリス)、など。

ラストショットは、壁に掛けられたブリューゲルコレクションの「バベルの塔」の移動。

この「美術史美術館」には2005年の夏に行きました。改装前です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウィリー・フォルスト監督「ブルグ劇場」(オーストリア、1936年、122分)☆☆☆

2021-06-14 21:20:13 | オーストリア


舞台は19世紀末のウィーン(由緒あるブルグ劇場)。

名優フリードリッヒ・ミッテラー(ウェルナー・クラウス)は舞台での名声とは裏腹に、日常生活では気難しく騒ぎ(宴会など)が大嫌いでした。
ある日、舞台がはねて、ミッテラーが秘かに帰る馬車に乗り込んできたのは、社交界の花形ゼーバッハ男爵夫人(オルガ・チェホワ)です。彼女はあらゆる宴席の出席をことわるミッテラーを、自分の夜会に誘うために招待券を送ります。

別の日に、町をひとりで散歩していたミッテラーは鐘の音に誘われるまま教会に入ると、そこに若く美しい娘・レニを認めます。この娘はゼードルマイヤーの知り合いである仕立屋の娘レニ(ホルテンセ・ラキ)でした。ミッテラーはさっそく、この仕立屋にズボンの注文に行きます。

レニには23才の恋人ヨゼフ・ライナー(ウィリー・アイヒベルガー)がいて、彼は舞台に立つことを夢見る青年でした。ある日、ミッテラーの許へ出来あがったズボンを届けに行った彼女は、机の上に男爵夫人からの夜会の招待状があるのをみて、思わずそれを盗み、ライナー宛ての招待状に書き換えます。

ライナーはそうとも知らず男爵夫人の家での夜会に出かけます。男爵夫人は、見知らぬ青年を見て狼狽しますが、それを押し隠して客に有望な新進俳優として彼を紹介します。こうしてライナーはブルグ劇場の桧舞台で次第に地位を得ましたが・・・。この後、大変なことに・・・。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする