舞台はイギリスの片田舎。
ケイト(シャーロット・ランプリング)とジェフ(トム・コートネイ)は、そこで生活しています。夫婦は結婚45周年。これを祝って土曜日にパーティの開催が計画されていました。その週の月曜日、スイス政府からジェフ宛に手紙が届きます。
この手紙が熟年夫婦の関係にさざなみをたてます。手紙によれば、ジェフの50年前の恋人の遺体が発見されたというものでした。ジェフと恋人は、アルプスをハイキング中だったのですが、彼女がクレパスに落ちて、行方不明になったのでした。
45年間の結婚生活で思い出されることがなかったジェフの過去の恋人の存在。月曜日から火曜日、火曜日から水曜日へと土曜日に少しずつ近づくにすれて、ジェフは物思いに耽るようになり、ケイトは焦燥にかられます。
映像ではとらえにくい心のなかの感情、その動きを、シャーロット・ランプリングトム・コートネイは絶妙な演技で表現しています。