夏目漱石による同名小説の映画化です。
明治39年。坊っちゃんこと近藤大助(中村雅俊)は、東京の物理学校を卒業、中学の数学教師として愛媛県立松山中学校に赴任。
幼時から、無鉄砲で負けず嫌いの大助でしたが、ばあやの清(荒木道子)だけには頭があがりません。大助はその清に別れをつげたのが気がかりでした。
大助はこの学校の教員にあだ名をつけます。校長(大滝秀治)は狸の様な顔をしているので狸、教頭は赤シャツ(米倉斉加年)、教頭のたいこ持ち吉川(湯原正幸)には野ダイコ、精気のない古賀(岡本眞人)にはうらなり、堀田(地井武男)には山嵐。
翌日から大助の授業が始まります。初めて教壇に立つ大助は、生徒たちに手こずります。
ある日、大助は美女(松坂慶子)と知り合います。彼女こそ、町中で才女の誉れ高いマドンナでした。
数日がすぎ、赤シャツが大助に話があるという。それは大助の親友の山嵐が町の芸者・〆香といい仲であること、彼が生徒たちのいたずらの糸を引いていることを吹き込みます。大助はすぐに山嵐に真相を問うと、それはデマでした。
さらにマドンナの許婚者であるうらなりを、他の学校へ彼を転校させようとたくらむのが、彼女に横恋慕した赤シャツと知り、大助は山嵐とともに赤シャツに怒りの鉄鎚を下そうとしますが・・・。