理不尽で絶句!
関東大震災の混乱の中でおきた福田村事件(1923年9月6日)を描いた作品。
福田村事件とは、関東大震災後の混乱および社会不安のなか、千葉県東葛飾郡福田村三ツ堀(現在の野田市の一部)で起こった、自衛団による薬の行商団殺害事件です(15名中9名が自衛団によって虐殺される)。行商団の故郷は香川県です。
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提岩里教会事件での日本の軍人による朝鮮人虐殺をかつて目の当たりにした主人公、澤田智一(井浦新)。妻の静子(田中麗奈)を連れ、日本統治下の京城を離れ、千葉県福田村に帰郷します。
村ではシベリア出兵で夫を亡くした島村咲江(コムアイ)や咲江と関係を持つ田中倉蔵(東出昌大)、父・貞次(柄本明)と妻・マス(向里祐香)の間柄を疑う井草茂次(松浦祐也)など、さまざまな事情,感情をもった人々が暮らしていました。
村ではシベリア出兵で夫を亡くした島村咲江(コムアイ)や咲江と関係を持つ田中倉蔵(東出昌大)、父・貞次(柄本明)と妻・マス(向里祐香)の間柄を疑う井草茂次(松浦祐也)など、さまざまな事情,感情をもった人々が暮らしていました。
同じころ、沼部新助(永山瑛太)率いる香川県の行商団が関東地方の福田村に向って出発していました。
大正デモクラシーが喧伝されながらも政情不安な社会。朝鮮人に対する差別的感情が流布されるなか、関東大震災勃発。混乱と疑心暗鬼が広がるなか朝鮮人の非道に関するいわれないデマが飛び交います。
9月1日、関東大震災。震災による混乱のなかで、マスコミは内務省指導のもと世論を扇動した結果、朝鮮人、社会主義者による略奪、放火、集団的襲撃などの流言が世間に浸透します。不安にかられた人々は在郷軍人を中心とした自警団を組織し、朝鮮人殺害が起こります。
そんななか、行商団一行は些細なトラブルにまきこまれ(讃岐弁が朝鮮語と誤解される理不尽もあって)・・・・。