ジュネーヴに住む大学生・ヴァランティーヌ(イレーネ・ジャコブ)は、学業の傍ら、モデルをして生計をたてています。遠方の恋人とは、電話でしか連絡がとれず疎遠になりがち。
通りを隔てたところには、司法試験に向けて勉強している法学生のオーギュスト(ジャン・ピエール・ロリ)が住んでいました。年上の恋人がいました。
ある日暮れ、ヴァランティーヌは、急に飛び出してきた犬を車で轢いて、ケガをさせたことをきっかけに一人の退役判事である老人ジョゼフ・ケルヌ(ジャン=ルイ・トランティニャン)に出会います。彼は隣人の電話の盗聴を趣味とする、変人でした。
盗聴を非難するヴァランティーヌに、老元判事は自分が人間不信になった若き日のトラウマを告白します。
それからしばらくして、老元判事は盗聴容疑で法廷に立ちます。彼自身が警察に自首したのです。
時を同じくして、オーギュストは司法試験に合格。恋人と連絡しようとしますが、・・・。信じられないことが。
その後、ヴァランティーヌは仕事でイギリスへ向かいます。乗船したフェリーには落ち込んでいるオーギュストもいました。
翌日、ジョゼフは新聞記事でヴァランティーヌの乗ったフェリーがドーバー海峡で転覆事故に遭ったことを知ります。奇跡的に救出された生存者はわずか7人。その中にヴァランティーヌとオーギュストがいました。
エンドは二人のその後を予感させて・・・。