舞台は大坂市、尼崎市、そして三重県名張市赤目渓谷。
大坂で日雇い労働をしていた生島与一(大西滝次郎)。手配師の紹介で、仕事を求め兵庫県尼崎市にたどり着きました。
この街で与一が得た仕事は、ホルモン焼き屋を営む勢子ねえさん(大楠道代)の指示に従って、アパートの一室にこもり朝から晩までひたすら鶏肉や牛の贓物を捌き、その肉塊を串に刺すという、孤独な単純労働でした。
その安アパートには刺青の彫師・彫眉(内田裕也)など怪しげな連中が住み込んでいます。与一は誰とも言葉を交わすことなく、ホルモン焼きの下ごしらえを収める冷蔵庫の他になにもない四畳半一間で寝起きする日々。
そんなある夜のこと、与一は以前から気にかけていた同じアパートに住む綾(寺島しのぶ)という女と出会います。
綾の兄は暴力団員で、与一は兄にからまれることを覚悟しますが、兄は組の運営資金に手をつけていて、そのためで綾は兄の借金を
背負わされていました。その結果、彼女は博多の風俗店に売りとばされることになります。
いよいよ博多にたつ日、綾は与一に「あたしをこの世の外へ連れてって」と懇願するのですが・・・。
それにしても赤目渓谷は知りませんでしたが、すごいところですね。行ってみたいです。