松本清張による同名の小説の映画化です。舞台は九州・福岡、香椎、大分県・別府温泉から北海道・札幌まで広範囲です。
時代は長距離の旅行、移動がほとんど汽車で行われ、飛行機が利用されることは希だったころ。汽車の「時刻表」を駆使した推理小説です。
料亭「小雪」の女中2人は、機械工具商会を経営する安田辰郎(山形勲)を見送るため、東京駅(13番線プラットフォーム)に着きました。そのおり、3人は向かいの15番線に、同じ「小雪」で働くお時(小宮光江)がある男性と夜行特急列車「あさかぜ」に乗り込むところを目にします。そして、お時とその男・佐山(成瀬昌彦)が香椎の海岸で情死体のような状態で発見されました。
捜査はいったん打ち切られます。しかし、博多のベテラン刑事・鳥飼重太郎(加藤嘉)は、疑問をもちます。
佐山は産業建設省の汚職事件の関係者でした。この事件を追っていた本庁の刑事・三原紀一(南広)は九州に向かい、鳥飼刑事と会います。
捜査の結果二人は、13番線プラットフォームから15番線プラットフォームが見えるのは、1日の中で17時57分から18時01分の4分間しかないことを突き止め、そこから事件を仕組んだのは安田とにらみます。しかし、安田を疑うには、完璧なアリバイがたちはだかります。
思わぬ結末が・・・。緊張感が漂います。