1991年のクリスマス。イギリス王室のロイヤルファミリーはエリザベス女王の私邸、サンドリンガム・ハウスに集まりますが、何かしら異様な空気が流れていました。ダイアナ妃とチャールズ皇太子の仲が冷え切っていたことがその理由の一つです。
クリスマス休暇を過ごす王室メンバーのなかで、ダイアナ(クリステン・スチュアート)はひとり遅刻。その原因は彼女の道草。隣接する生家スペンサー邸の敷地に入り込み、畑のカカシに着せてあった実父の上着を持ち帰ります。
夫の浮気や王室の特異な風習に疲弊したダイアナは、この頃、奇妙な行動が目立っていました。慣習で暖房を使えず、公式の衣装は朝昼晩ごとにコーディネーターに決められ、行動は全て監視され夫に報告されていました。イブの晩餐会のご馳走はトイレで戻してしまい、夜中にキッチンで盗み食いするダイアナ。
誰かが(意図的に?)置いたようなアン・ブーリンの伝記を読んで魅せられるダイアナ。別の女と結婚するために夫ヘンリー8世によって不貞の罪を着せられ処刑されたアン。ダイアナはアンの身の上に自らを重ね合わせます。
使用人の中にはダイアナの将来を案じ、忠告する者もいましたが、孤独を癒せないダイアナ。クリスマスの晩餐会を中座したダイアナは、今は無人の生家スペンサー邸に入り込み・・。