シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

フランクリン・F・シャフナー監督「ニコライとアレクサンドル」(イギリス、1971年、189分)☆☆☆

2020-11-06 20:38:04 | イギリス


ロバート・K・マッシーによる『ニコライ二世とアレクサンドラ皇后 ロシア最後の皇帝一家の悲劇』の映画化です。タイトルは、ロシア帝国最後の皇帝ニコライ2世とその皇后アレクサンドラのことです。

時代は20世紀初頭。1904年8月12日のアレクセイ皇太子の誕生から、1918年7月17日のロマノフ家の処刑までです。

1917年のロシア革命の直前まで、ロシアはロマノフ王朝が300年間支配していました。20世紀に入る前後、ロシアでは階級矛盾が極限にまで達していました。労働者、農民の生活は困窮を極め、暴動が頻発します。

くわえて日露戦争の影響で政情が不安です。

国会は混乱しています。レーニン(マイケル・ブライント)を指導者とするボリシェヴィキが次第に影響力をもちはじめます。

ニコライ2世(マイケル・ジェイズトン)と皇后アレクサンドラ(ジャネット・サズマン)の間に生まれた息子アレクセイは血友病を患っていました。怪僧ラスプーチンの不思議な力によって奇跡的に回復します。これをきっかけに、ラスプーチンは皇后の寵愛を受けるようになります。

そして、血の日曜日事件、二月革命、十一月革命を経て社会主義政権が成立。ロマノフ家の運命は?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

内田吐夢監督「大菩薩峠」(1957年、115分)☆☆★★

2020-11-06 10:52:02 | 日本・1950年~
中里介山による同名の小説の映画化です。3部作の第一部です。

机竜之助(片岡千恵蔵)は、剣をとっては天下無敵。しかし、心の底には虚無の嵐が吹いています。大菩薩峠で何の理由もなく巡礼の老爺を斬捨てる竜之介は、無頼そのもの。

竜之介はある日の奉納試合で、宇津木文之丞(波島進)を討ち倒します。その剣には女の妄執がこもっていました。女の名はお浜(長谷川裕見子)で文之丞の許婚でした。

しかし、後日、竜之助はお浜を諍いから刃にかけてしまいます。

他方、兵馬はふとした機会にお松(長谷川裕見子)という娘と知り合います。彼女は大菩薩峠で竜之助に殺された巡礼の孫娘でした。
それから四年、文之丞の・弟兵馬(中村錦之助)は兄の仇を討つために、島田虎之助(大河内伝次郎)の道場で武芸を磨いていました。江戸で竜之助に対抗できるのは島田だけです。

竜之助は誘いを受けて新徴組に加担します。そこでお浜と生写しの女、お豊に出会います。竜之助の空虚な心に火がともりかけます。ところが、お豊は彼女に横恋慕する男、金蔵にかどわかされます。竜之助はやけになり、蜂起に失敗した天誅組の中に身をおきますが・・・。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする