ちょっと京都を離れ滋賀へ。
堅田の浮御堂、なんと40年ぶりくらいになるだろうか。
当時は京都駅前から出る観光バスのルートになっていた。
確か当時は、琵琶湖の対岸から観光遊覧船に乗り換え、ここ浮御堂近くまで来た記憶がある。
そして再び、ここから観光バスに乗るのであるが、現在その観光ルートはないようである。
近江八景のひとつ堅田の落雁とされるから、おそらくは湖に降りたつ雁の姿を想像したのであろう。
祇園祭の暑さを逃れて堅田にきたのだが、さすがに湖である京都の街と比べるとかなり涼しい。
パンフに浮御堂は、比叡山横川の僧源信の建立と説明されている。
目的は船の安全、衆生済度とされているが、十数年も前にNHKで放映された浮御堂のイメージが強く残っている。
このときは琵琶湖に出る月灯りに、千体阿弥陀が輝く映像が印象的であった。
それほど大きくない境内に句碑が5つばかりあるようだ。
しかし、先のイメージから、芭蕉が詠んだ「鎖(じょう)あけて 月さしいれよ 浮御堂」の句が感覚的にぴったしくるようだ。
湖に突き出るお堂で、湖面を漂う40年ぶりの風を懐かしんだ。