学習障害と英語指導を考える

特別支援の視点から。
どの子もハッピーになるような指導を。

NZの支援(続き)

2012年06月28日 | 特別支援教育について

昨日のブログで、NZでは、Reader/Writerがいる、と書きました。

 

ですがそれがどんな存在なのか今ひとつわからなかったので

もう少し調べてみました。

 

ニュージーランドの8つの大学はすべて国立で、
学歴資格認定局(New Zealand Qualifications Authority (NZQA) )が、各学校のコースがニュージーランド教育委員会の決められたフレームワークに沿っているかどうかを審査しています。

そのNZQAでは、高等教育でのディスレクシアへの読み書き支援を支持しています。

公式HPにReader/Writeについて書かれているページがありました。

Role of the Reader and Writer

http://www.nzqa.govt.nz/about-us/our-role/legislation/nzqa-rules/secondary-schools-supporting-information/special-assessment-conditions-guidelines/role-of-the-reader-and-writer/

Reader/Writerの役割は、試験やレポート作成の際に、学習者の学習障碍を読み書きを助けることで乗り越える手助けをすること、とあります。

ではどんな人がReader/WRiterになれるのか、というと

結構だれでもよいわけではなくて、

  • a teacher
  • a relative
  • a friend
  • a candidate
  • a student at the school
  • a tutor
  • a close family friend
  • anyone else with a reasonably close personal relationship to either the candidate or their family

以外の人だそうです。

 

「あなたは対象者の目であり、手である」

 

 

・・・昨日も、文字と音の結びつきが弱くて読みに時間のかかる生徒を見ていて、

お母さんから「どうやったら早く読めるようになるんでしょう」との質問を受けました。

理解力がとても高くて、ゆっくりゆっくり読めば、間違えない。

だけれども実際のテストになると、

時間が足りなくて、終わりの方を空白で出さなくてはいけなくて

それで点数がとれない。

時間さえもっと与えてくれれば、全問正解できる子なのに、

時間がないから50点しかとれない。

 

だから、その子への評価は,低いままになってしまう。

 

その子が試験の時だけでも、Readerを使うことができれば

どんだけ評価が変わるだろうかと想像しています。

 

そういう子は

障害に理解のある海外でしか正当に自分の能力を評価されず、

自分の実力に見合った職に就けないのだとしたら、

悲しいことだなと改めて思いました。

 

先生ができることは、沢山あります。

テストの時間を延ばすだけでも、

その子のためには、大きな変化でありチャンスになります。

 


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