薫風やなぜか昔の傷うずく 正太
昼下り文豪墓碑に蟻遊ぶ
擂粉木をしっとり握る立夏かな 洋子
雨含み雨の色して藤香る
薫風に顔しかめたる男来る 遊石
ガラスビン昔母いて野バラ生け
まどい来つ泥田を探る玄鳥 侠心
緑陰やみどり児笑みて瞳の青し
薫風や茶会帰りの赤き爪 豊春
薫風を纏う和服に席譲る
前を行く背負籠の中の大筍 歩智
朝焼や逸話を抱えポチが逝く
磯宿へ一すじの道月見草 章子
晩年といえど明日あり聖五月
わが娘いつも辛辣桐の花 稱子
病む人へ折る千羽鶴聖五月
忘れないで五月のバラと僕のこと 雲水
夕月はリラに抱かれて昇りけり
>忘れないで五月のバラと僕のこと 雲水
>夕月はリラに抱かれて昇りけり
いつものように読み逃げ・・・できないお句、ふたつ。
ロマンティックが止まりませんねぇ~~
薔薇もリラも我が庭に咲いてます(ました)ので、ひときわグッときます。
どちらもとっても素適です✿
願はくば牡丹の閨に情死せむ 流星
句会でこんな句に出会ったら、採るべきか迷うでしょうね。
うまい解説の言葉が思い浮かばない・・・・・すごい句です。