(おおあたま/ のせてどぐうの/しゅうしかな)
「世界で一番好きな焼き物は?」と問われたら、迷わず「縄文土器」と答えるだろう。どういうわけか、私には古いもの程良く見える、そして、新しいものほど軽薄に見えてしまう。
岡本太郎が、確かパリで生まれて初めて縄文土器を見て「日本にもこんなに素晴らしい美術品があったのか」と感動した、という話があったが、全く同感である。
しかし、私に言わせれば、岡本太郎の作品は、縄文土器に遥かに及ばない、と思う。例えば、彼の「太陽の塔」は、明らかに土偶の模倣とも言える作品だ。
日本に限らず原始美術には、我々現代人が入り込めない厚い壁がある。その原因は、隔たっている数千年という単なる「時代」にあるのかもしれないし、彼らとの「生活の違い」によるのかもしれないし、生活から生まれる「信仰、宗教観や思想、価値観」かもしれないし・・・いづれにしても、古いものは面白い、分からないから面白い。
オミナエシ(女郎花)