Islander Works

書いて、読んで、人生は続く。大島健夫のブログ

また、次へ。

2012-02-02 13:55:49 | 出たもの
やたら寒く、風も強くてあちこちで電車のダイヤが乱れたりする中、昨夜もPoe-Triには大勢の皆様が集まってくださった。中でも初めていらっしゃった方が多く、ありがたいことである。

Poe-TriのVol.1は2008年の6月であるから、もう三年半が過ぎた。今回でVol.44だけれど、ほんとうに一回一回を重ねていったらこの回数になったという感じで、会場の3-tri-と関係者の皆様、そして全てのお客様に改めて感謝したい。三年半の間にお店も移転した。震災もあった。亡くなった出演者もいる。いろんな人が出たり入ったりした。これからもいろんな人が出たり入ったりすることができる場であればいいな、と思っている。

今回のオープニングは、Poe-Triに最多出演回数を誇る川島むーさん。お客様の数が、やくざ者の片手の指より少なかったこともある初期のPoe-Triからの歴史の生き証人のような人である。歴史と言えば、この人は実はもと高校の社会の先生だったりもするのだ。


むーさんのステージには、出来不出来というものが非常に少ない。得意の時節ネタから『物語騙り』シリーズ、そして新作は珍しい、やや長尺の歴史もの。「信頼と安心のお茶祭り企画」というフレーズが思わず頭に浮かぶ。

二番手はあおばさん。前回出演した……とある蛙さんをあっさりと抜き去る、Poe-Tri史上最年長キャストである。あおばさんと言えばオート三輪をテーマにした詩作でも知られているが、朗読においてはやはり並四ラジオを用いたパフォーマンスが代名詞。


ところがそのラジオが本番ではなぜかリハーサルと全然違う作動をしてしまうというイレギュラーにより、なんともスリリングな展開に。機械と人間が意志を交換し合うかのようなその時空間はまさに一期一会!

後半に登場するのは、あおばさんと並んで初出演・菊池奏子さん。この菊池さんと私の初対面は2007年の詩のボクシング・神奈川大会である。今にして思えばこの大会は優勝が晴居彗星さん、他にも広瀬犬山猫さんや市毛友里さん、もこもこさんに川島むーさん、たそがれ龍生さんなどが揃っていた、やたら密度の濃い大会であった。


この日は比較的、声量で押すタイプの出演者・参加者が多い中、囁くような発声と官能的な作品世界で耳目を惹きつけてゆく。オーディエンスを圧倒するのではなく、逆に自分のフィールドに引き入れていた。

私は「ザリガニ」「二人で一緒に電車に乗ろう」「この夜が明けたら」の三篇を朗読した。

オープンマイク参加者は11名。登場順に(ちなみにPoe-Triのオープンマイクは、先に来場して名前を書いた人から先に登場してもらうという大変単純なシステムである)、

死紺亭柳竹さん


三木悠莉さん


今村知晃さん


矢ケ崎芳也さん


midoさん


カマコさん


黒川武彦さん


晴居彗星さん


芦田みのりさん


あしゅりんさん


灯汰さん


という皆様であった。

次回、Poe-Tri Vol.45は3月7日(水)の開催である。

よく「また会いましょう」「また今度」なんて言う。だけど、「また」があることほど幸せなことはあまりないと思う。ないことだってよくあるのだから。

だからまた、来月。