Islander Works

書いて、読んで、人生は続く。大島健夫のブログ

今、考えること。

2011-03-18 09:47:25 | 日常のこと
大地震から、今日で一週間が経ちます。

被災地で、原発で、今この時、数多くの方々が数多くのことと戦っていらっしゃることでしょう。そして、ご自分は直接被災なさらなくても、大切な人や大切なものを失い、その痛手に耐えていらっしゃる方もまた数多いことでしょう。

このような状況の中、「詩に何ができるか」「言葉に何ができるか」という問いをよく目にします。

しかし、人類の歴史が始まって以来、幾多の災害や戦争がありましたけれど、詩も言葉も死に絶えたことは一度もありません。確かなことは、詩も言葉も、何があっても生き続けるのだということです。何もできないとしたら、それは、「自分の」詩、「自分の」言葉の問題ではないでしょうか。そして、それは非常時にのみ問うことではなく、常に自分自身の問題として問うておくべきことではないでしょうか。

考えてみれば、今この時ほど、私たちの生きるこの社会のために、一人の人間にできることが数多く明白となっている時期は少ないことでしょう。節電に努めること。周囲と和して笑顔でいること。譲り合うこと。情報をしっかりと見極めること。もしも余裕があるならば、よりシビアな状況に置かれた人たちへの援助の手立てを探ること。それらは、私たちの誰にでも共通してできることです。

そこから先は、一人一人が、それぞれの得意なことや携わっていることを生かして、自他のために、維持、復興、拡大、啓蒙、開拓、その他様々なことを目的とした有形無形の活動をしてゆくことになるでしょう。

4月のPoe-Tri、千葉詩亭とも、通常通り開催する予定です。

チャリティーイベントにもしませんが、会場に募金箱を設置します。集まったお金は、責任をもって、最後の一円まで義援金として寄付いたします。これは絶対に、絶対に絶対に個々人の自由意志に基づく募金でなければならないと思っています。大いに募金して頂きたいのですが、「お前は入れないのか」とか「それしか入れないのか」などという言動は、どうかくれぐれもなさらぬようお願いいたします。

朗読イベントにいらっしゃるお客様は、声と言葉と、それらのある時空間を楽しみにいらっしゃっているのだと認識しております。一名であろうと一万名であろうと、訪れて下さる皆様に、望みうる限りの声と言葉と時空間を提供させて頂けるよう、出演者・スタッフ一同、普段同様精一杯努力いたします。

改めて、どうか、皆様に次に訪れる一瞬が、少しでも光の多いものでありますように。そのことを心よりお祈り申し上げます。


大島健夫