To be continued.

                   
アイリスの気ままに紡ぐダイアリー

チェンジリング

2009-03-01 02:02:18 | 映画(劇場)
25日水曜日のレディースデイに チェンジリング を観ました。
今回はあらかじめネット予約をしてね。座席の8割くらい埋まっていました。

  

映画の冒頭で、この映画は実話だと知らされているにもかかわらず、あまりにもストーリー展開が見事で、
逆に良く練られた作り物かと思ってしまうくらいでした。

1928年のロサンゼルスで、実際に起こった事件が題材です。
9歳の男の子が行方不明になり、5ヶ月後に発見されるが、その子供は全くの別人。
息子ではないと主張する母親に、警察は見知らぬ子供を無理やり押し付けます。
自分の子供かどうか、見分けが付かない母親がいる訳がない。
バカにするにもほどがあるよね。

クリスティン(アンジェリーナ・ジョリー)は、うろたえ混乱する中でも、自分の息子の名を名乗る男の子を放っておくことも出来ずに、その子を家に連れて帰ります。

そのあと男の子の肉体的特徴やちぐはぐな行動から、息子とは別人と訴えても警察も医者も全く取り合ってくれません。
失態続きの警察は大々的にマスコミに手柄を発表した手前、捜査ミスを認めるはずもなく、これ以上クリスティンに騒ぎを起こされては不味いのです。
息子を取り戻したいだけ、そのために早く捜査を再開して欲しい一心だったのですが・・・
クリスティンは警察に歯向かう危険人物と見なされ、精神病院に収容されてしまいます。

彼女一人ではどうにもならなかったでしょうが、牧師・弁護士といった強力な味方と共に、警察との戦いに挑んでいきます。

それでも、警察は解決済みの事件の捜査には動きません。

ところが、全く別の事件から決定的な物的証拠が現れて、事実が解明されるのです。
ここの手際が計算されたように鮮やかで、ミステリー小説のプロットのようでした。

この連続誘拐殺人犯の得体の知れない不気味さが、とっても恐かった。
ジェイソン・バトラー・ハーナーという俳優さん、これから注目かな。
しかし、大量殺人の動機が分かりませんでした。
どこかに示唆するような場面があったのでしょうか。

この映画で一番素晴らしかったのは、権力に立ち向かう意思の強い女性を演じたアンジェリーナ・ジョリーだと思います。
今までは、あふれんばかりのセクシーさ、タフなアクションのイメージでした。
もちろん、それも魅力的で大好きです。

今作では、子供への想いの強さが抑制された感情表現から伝わってきて、新しいアンジーを見ることが出来ました。
1920年代のキッチリした細身のスーツ姿も新鮮に映りました。
残念ながらアカデミー賞主演女優賞は獲れなかったけれど、ますます素敵な女優さんになるのでしょうね。

クリント・イーストウッド監督作品は、どれもかなりの水準 安心して観に行けます。