滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

編集:市民運動ネットワーク滋賀・事務局(TEL:FAX077-522-5415)

【0906/217:県財政悪化】財源不足 最大470億円:県が試算今後10年の財政/収支、悪化の一途

2009-06-25 23:38:25 | Weblog

 県が今後10年間の財政収支の見通しを試算したところ、財源不足は最大で年間470億円に上ることが明らかになった。社会保障分野での支出や造林公社の債務返還などで歳出は膨らむ。一方の歳入は米国発の金融危機の影響で税収が落ち込み、収支は悪化の一途をたどる。財源不足を穴埋めする基金も底を尽きつつあり、10年度まで取り組む「新たな財政構造改革プログラム」のあとも、県の台所は火の車だ。(高久潤)

 県は、国の名目経済成長率をもとに二つのシナリオで試算した。一つは、不況が長期化して法人2税など県の歳入が13年度まで減り続けると想定。財源不足は09年度が276億円、18年度には470億円に達する。景気が早期に底入れし、10年度以降は税収が増えるとしたもう一つのシナリオでも、不足は220億~380億円を見込む。

 歳出では、義務的経費の「扶助費」の増加が顕著とされる。高齢者の医療費や介護保険費の県の負担分にあたる費用だ。過去の伸び率から計算すると、18年度は540億円と09年度から4割以上も増える。

 県財政課によると、増加した負担分は、国から地方交付税として一定程度は補填(ほてん)される。しかし、法人2税の大きな増加が見込めない現状では完全な穴埋めはできないという。

 県の貯金は底が見えてきた。財源不足を補うため、09年度に取り崩した基金は141億円。残高は約50億円にすぎない。試算では来年度に125億円を取り崩す計画だが、現実は全く足りない状況だ。県担当者は「来年度はさらなる歳出削減と税収確保を図らないといけないが、非常に厳しい。財政再生団体への転落だけは避けたい」と話す。

 嘉田由紀子知事は6月23日の定例記者会見で、「絞れるところは絞り切っている」と歳出カットが難しいことを説明。歳入については「国からの税財源の移譲を、全国知事会と一緒に強く求めていきたい」と地方分権の実現を訴えた。

■深くかかわる国巻き込み解決を

 県財政に詳しい北村裕明・滋賀大教授(財政学)の話 

 このまま放置していくと、財政再生団体への転落も視野に入ってくるほどの危機的状況だ。財政構造改革プログラムで歳出削減を進めてきたが、実施する事業を絞り込み、ある事業は数年間凍結する、というところまで踏み込む必要も出てくるだろう。事業凍結という強い姿勢を示すことにより、国から求められる直轄負担金を一部支払わないこともありうる方法かもしれない。「三位一体の改革」で地方交付税額が削減されるなど、地方自治体の財政難は国の制度と深くかかわる。国を巻き込まない限り、問題解決は難しいだろう。

【関連ニュース番号:0906/148、6月17日など】

(6月25日付け朝日新聞・電子版)

http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000906250004


【0906/216:市町村合併】近江八幡市と安土町合併: 県議会に承認提案

2009-06-25 23:23:02 | Weblog

 近江八幡市と安土町の合併問題で、嘉田知事は6月24日開会した県議会に、合併決定への承認を求める議案を提案した。採決は議会最終日の7月16日に行われる予定で、可決されれば合併が正式に決まる。

 知事は合併の決定権を持つが、決定には県議会の議決が必要。安土町では、合併に反対する住民の声も根強いが、知事は9日の記者会見で「市町長と市町議会の判断を尊重する」と述べ、合併を認める意向を示している。

 また、議案提案に先立ち、佐藤総務相も22日付で合併に同意している。

【関連ニュース番号:0906/210、5月25日;0906/199、6月24日;0906/198、6月24日など】

(6月25日付け読売新聞・電子版)

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shiga/news/20090624-OYT8T01100.htm

【0906/215:高齢者人権問題】高齢者の人権 喜劇で訴え/栗東のアマ劇団「山の動く会」

2009-06-25 23:07:56 | Weblog

【写真:上演に向けて練習に励む「山の動く会」のメンバー(栗東市ボランティア・市民活動支援センター)】

 滋賀県栗東市のアマチュア劇団「山の動く会」が6月27日、同市安養寺3丁目の市ボランティア・市民活動支援センターで、お年寄りの人権をテーマにした喜劇「父親の面倒は誰が」を上演する。父親の世話と財産をめぐる娘3人の人間模様を描きながら、家族に面倒を見てもらえないお年寄りの人権について訴える。

 「山の動く会オンステージ」として上演する。同会は1987年、劇を通じた人権啓発を目的に結成。笑いを取り入れたコミカルな舞台が特徴で、20~60代の会社員や主婦ら15人が同センターを拠点に活動している。

 毎年行われてきた「栗東演劇祭」が、市の助成金の削減で今年から中止になったため、「栗東の演劇文化を残したい」と、「オンステージ」を開催することにした。

 「父親の面倒は誰が」は江戸時代を舞台にしており、団員がシナリオを作り、3月から練習を重ねてきた。座長を務める葉山小教諭の前山茂治さん(58)=同市下戸山=は「劇を楽しみながら、高齢者の人権や家族の温かさを考えてほしい」と話す。

 午後0時半から。団員が手品や影絵など多彩な芸も披露する。無料。

(6月25日付け京都新聞・電子版)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009062500084&genre=K1&area=S10

【0906/214:骨髄バンク】滋賀県、骨髄バンク事業に本腰/ドナー登録会3倍へ

2009-06-25 23:00:01 | Weblog

 滋賀県は本年度、白血病など血液難病の患者を救う骨髄バンク事業に本腰を入れ始めた。各市町にドナー登録会開催への協力要請を強めた結果、県内の登録会は、昨年度の3倍の60回以上になる予定だ。人口当たりのドナー登録数が全国45位と、低迷する県の現状を憂う白血病遺族の訴えが実った。

 骨髄バンク事業は骨髄移植推進財団が主体で行い、県も2006年度から日赤の献血と並行した登録会を各市町の協力で開いている。しかし、昨年度、県の依頼で開いた登録会は6回だけ。4月末現在の県内の登録者数は2335人で、人口1000人当たりは3・62人と、群馬と熊本の次に少ない。

 そうした現状に、長男を白血病で亡くした同財団地区普及広報委員の陶芸家神山清子さん(72)=甲賀市信楽町=が、県に登録会の開催拡大を地道に呼びかけた。県健康推進課は本年度、県内全市町に献血会場でのドナー登録会開催に協力してもらえるかをアンケートし、協力が可能な日時の回答を求めた。

 その結果、23市町から計39回開催できるとの答えが返ってきた。同財団の立場で神山さんが独自に企業や団体向けに開く会と合わせ、本年度の県内の全登録会は、60回以上になる予定だ。

 登録会では、同財団が認定した説明員が骨髄バンク事業についての説明を行う。自身も説明員として県内を駆け回る神山さんは「登録会の開催充実は長年の念願だった。すべての患者さんが骨髄移植を受けられるよう、精一杯頑張りたい」と話す。

 ■骨髄バンク 1991年設立の骨髄移植推進財団が、日本赤十字社と地方自治体の協力で行う公的事業。ドナー登録は2ミリリットルの採決で済み、HLA型(白血球の型)を調べて登録する。4月末の国内ドナー登録数は33万6609人。人口当たりの登録数でトップは沖縄の14・65人、京都は10・48人で福島に続く3位。

(6月25日付け京都新聞・電子版)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009062500045&genre=A2&area=S00

【0906/213:市町村合併】こちらは合併に賛成/安土と近江八幡 推進団体が旗揚げ

2009-06-25 22:55:48 | Weblog

【写真:「安土の未来を創る会」の活動方針を話す山崎代表(右)と重野参与=近江八幡市役所 】

 安土町と近江八幡市の合併に賛成する同町民がこのほど、住民団体「安土の未来を創(つく)る会」を結成し、会員が6月25日、近江八幡市役所で会見した。新聞折り込みチラシで合併の利点をアピールしたり、合併反対派住民による津村孝司町長リコールに反対する活動を展開するという。

 同会は町民11人で設立、元会社員の山崎恵久代表(64)と元滋賀県職員の重野昭参与(65)が会見に臨んだ。山崎代表は「合併が覆らない状況下で町長を失職させても、近江八幡市民の印象が悪くなり、町民にいいことはない。合併反対派住民団体に対抗するのではなく、合併への誤解を解き冷静に考えてもらうための情報発信をしたい」と語った。

 活動の具体的内容や時期は未定というが、山崎代表は「リコール投票では解職反対の立場で何らかの活動をすることになると思う」と述べた。

【関連ニュース番号:0906/210、6月25日など】

(6月25日付け京都新聞・電子版:26日付け毎日・電子版、朝日なども報道)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009062500209&genre=K1&area=S00
http://mainichi.jp/area/shiga/news/20090626ddlk25010522000c.html