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G7エルマウ・サミット メルケル首相 安倍首相 国際メディアセンター

2023年04月24日 19時48分31秒 | G7伊勢志摩サミット
G7エルマウ・サミット2015 G7Germany Schloss Elmau2015

G7エルマウ・サミット閉幕 共同宣言採択
  ドイツ南部エルマウで開かれた先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)は8日午後、自由や民主主義、法の支配、人権の尊重といった原則を確認し、「主権および領土の一体性の堅持に一致団結する」とした首脳宣言を採択して閉幕した。
海洋秩序と海洋安全保障については、対中国を念頭入れて、「威嚇、強制または武力行使、大規模な埋め立てを含む現状変更を試みるいかなる一方的行動に強く反対する」とした。「大規模な埋め立てを含む」という表現を入れて、中国による南シナ海での岩礁埋め立てを指摘した上で、「強く反対」と明記した。これまでより強い表現となり、 日米が協力して、G7各国首脳に危機感を訴えたことが功を奏したといえる。
 しかし、欧州各国は地理的に離れていることで南シナ海への危機感は薄く、むしろ中国との経済関係を重視したいという思惑も見え隠れし、日米との温度差が現れているという。
またウクライナ危機については、昨年3月のクリミア半島併合を改めて非難し、停戦合意の完全履行がない限り、対ロシア制裁をG7として結束して継続する決意を示した。対ロシア制裁は、「ウクライナ東部の停戦合意の完全履行とウクライナの主権の尊重に明確に関連されるべきだ」としている。
 制裁継続で合意はしたが、エネルギーの供給をロシアに頼っているなどロシアとの関係が深い欧州各国や「北方領土」を巡ってロシアとの関係改善を図りたい安倍首相とオバマ大統領との間には、ここでも“温度差”が生まれている。
また温室効果ガスについては、2050年までに10年比で最大70%削減を視野に努力する新目標を掲げた。日本は、温室効果ガスを2030年度までに13年度比で26%削減するという新しい表明した。この目標を達成するには、原子力発電の対応を含め、日本のエネルギー政策に大きな課題を背負ったと思える。
 安倍晋三首相は、G7サミットの終了後に記者会見し、「北方領土の問題を前に進めるため、(ロシアの)プーチン大統領の訪日を本年の適切な時期に実現したい」とプーチン氏の年内訪日を目指す考えを改めて表明した。
 首相は「私はプーチン大統領との対話をこれからも続けていく」と強調したが、2016年伊勢志摩サミットへのロシアの参加については「現時点では、ロシアを含めたG8で意味のある議論を行えるとは考えがたい」と否定的な考えを示したという。
 しかし、来年の伊勢志摩サミットまで1年、ロシアのサミット復帰は最大の焦点になると筆者は考える。
 いずれにしてもG7エルマウ・サミットで鮮明になったのは、“影の主役”、ロシアと中国の存在である。
 2016年伊勢志摩サミットでもロシアと中国への対応が主要テーマになることは間違いないだろう。

2015年6月9日

G7サミット・エルマウ開幕
 G7サミット(主要7か国首脳会議)が6月7日、アルプス山麓のリゾート地、ドイツの南部のエルマウで開幕した。
 昨年に引き続き、“ロシア抜き”の首脳会議となった。
 今回の首脳会合の焦点は、ウクライナ情勢を巡る対ロシアへの対応で米国と欧州で温度差が生じ始めている中で、“制裁継続”などについてG7の合意がどのようにできるかである。議長を務めるメルケル首相はプーチン大統領とパイプ役を果たしながら、今回、G7をどのようにまとめるのか手腕が問われる。
 経済問題では、欧州各国にとって重要なギリシャ危機への対応が議論される。
 また温室効果ガス削減など地球温暖化対策についてG7での合意を目指す。 
 過激派組織IS(「イスラム国」への対応や感染症対策なども主要なテーマである。
 日本が重きを置いているのは、対中国問題、AIIB・アジアインフラ投資銀行への対応や中国の南シナ海での海洋進出問題だ。しかし、AIIBについては、参加を表明しているイギリスやフランス、ドイツ、イタリアと参加を見合わせている日本、アメリカ、カナダの間で立場の違いが鮮明になっている。また中国の南シナ海の岩礁埋め立てを巡っても、中国との経済関係を重視する欧州各国との間で温度差がある中で、G7でどのような合意がされるのか注目される。

2015年6月8日

温室ガス40~70%減で一致 G7、宣言を採択 2050年目標
朝日新聞 6月9日
G7:対中国、領土現状変更を批判 サミット閉幕
毎日新聞 6月9日
東・南シナ海「緊張を懸念」…G7首脳宣言
読売新聞 6月9日
G7「結束」保てるか サミット閉幕
日本経済新聞 6月9日
中国の南シナ海埋め立てに「強い反対」明記 首脳宣言採択し閉幕
産経新聞 6月9日


メルケル首相(G7サミット議長会見)

メルケル首相(G7サミット議長会見)

ワーキング・セッション

ワーキング・ディナー

歓談するG7首脳

コンサートでG7首脳を歓迎(シュロス城)

アウトリーチとG7

記者リポートポジション


首脳会議場 エルマウ城

アルプスホルンの演奏で歓迎

民族衣装を着た子供たちに囲まれたオバマ大統領とメルケル首相(クルン)

ランチを楽しむオバマ大統領とメルケル首相(クルン)

アルプスの山並みを背景にしたG7首脳

散策するG7首脳

安倍首相夫妻

安倍首相夫妻とメルケル首相夫妻

散策する昭恵夫人

オバマ大統領とメルケル首相

安倍首相とメルケル首相

(出典 G7Germany Photo)

G7サミット・エルマウ
  G7サミット・エルマウは、2015年の6月7日と8日に、ミュンヘンから100キロメートルほど離れた高原にあるリゾート保養地で開催される。
 参加する首脳は、フランス、イタリア、日本、イギリス、アメリカ、カナダの7か国で、ロシアは参加しない。2014年3月、G7は、ロシアのクリミア併合に対抗し、強く警告する措置として、ロシアのG8への参加停止を決めた上で、2014年にロシアのソチで開催予定のサミットをボイコットして、ベルギーのブリュッセルで開催した。エルマウ・サミットでもロシアを排除してG7で開催する。
 今回の会合は、世界経済や外交、安全保障、成長戦略について焦点を当てる。各国首脳は、気候変動対策や保健衛生問題、貿易やサプライチェーン基準(supply chain standards)、女性の活用についても議論する。

 エルマウ城は、上部ババリア西山脈にある風光明媚な土地で、G7の首脳会合の開催地として理想的な場所である。2014年の初めにメルケル首相が開催地として決めた。
 ミュンヘンから100キロメートルほど離れたクルン村(Village of Krun)の近くにある。オーストリアとの国境に横たわるヴッテルシュタイン山地(Wetterstein mountain range)の山麓に位置し、標高約1,000メートルの高原にある。







エルマウ城
G7 Germany2015 Schloss Elmau


国際メディアセンター(IMC)

  国際メディアセンター(IMC)は、ガルミッシュ‐パルテンキルヘン(Garmisch-Partenkirchen)のオリンピック・アイス・スポーツ・センター(Garmisch Olympia Stadium)に設置される。
このスポーツ・センターは、ドイツのアイスホッケーチームのホーム・アリーナである。
1935年にオープンし、1936年の冬季オリンピックのフィギアスケートの会場となった。1996年にはアイスホッケーのワールドカップが開催された。ウインタースポーツの街、ガルミッシュ‐パルテンキルヘンのシンボルである。
ガルミッシュ‐パルテンキルヘン(Garmisch-Partenkirchen)はドイツ南端部の観光・保養都市。ウインタースポーツの施設が多数あるリゾート地である。








Garmisch Olympia Stadium 国際放送センター(IMC)
G7 Germany2015 Schloss Elmau

  国際メディアセンター(IMC)では、ワークスペースと食事が提供される。約900のワークステーションと87のTVとラジオ機関用の専用ブース、電子メディア用の配信機能を備えたスペースが設けられる。
プレス・ワークステーションは、Wifiサービスと電話が設置される。プリンターやコピー機、FAXが利用可能で、PCワークステーションやISDNラインも少量ではあるが設置される。
 ブリーフィングセンターは、会議場となるエルマウ城に近くに、仮設で建設される。


プレス取材情報

■ G7サミット関連の会合やイベントに係る詳細な取材マニュアルは、首脳会合の直前にGerman G7 Presidency websiteに掲載する。

■ 映像(ビデオ・写真)取材は“制限”
G7サミット関連の会合やイベントは、取材場所が制限されているため、各国プレスの取材は制限される。ホストブロードキャスター(ビデオ)や公式カメラマン(写真)が代表取材を行い、各メディアに配信する。写真はGerman G7 Presidency websiteからダウンロード可能である。
取材場所に入れないメディアには、プレスセンターのCCTV(館内放送)で、G7サミット関連の会合やイベントを視聴することができる。
G7サミット関連の会合やイベントの取材を希望する各国メディアは、各国のプレス担当に申込みをしなければならい。ドイツ国内のメディアは、メールで申し込むことができる。(medienbetreuung@bpa.bund.de)

■ ホスト・フィード(ワールド・フィード)
 G7サミット関連の会合やイベントの映像については、ドイツの公共放送や民間放送局が“Berlin model”に基づき、ホスト・ブロードキャスターとなって、“ホスト・フィード(ワールド・フィード)”を行い、各メディアに対して無償で配信する。ZDF、ARD Main Berlin Studio、EBUが担当する。

■ 記者リポート・ポジション
 記者リポート・ポジションは、プレスセンターのあるGarmisch-Partenkirchenに設置され、アルプスの山並みを背景にライブのリポートが実施できる。SNG車を持ち込む放送機関は、車種、自動車NO、高さ、幅、長さ、重量などの情報や必要な電力を記載して申し込むこと。各社独自で記者リポート・ポジションを設営することはできない。
また、首脳会合場のSchloss Elmauを背景にした記者リポート・ポジションも少数、ブリーフィングセンターに設置される。この場所には、各社はSNG車を持ち込むことはできない。ブリーフィングセンターの記者リポート・ポジションに入るためには“Aufsager Briefingcenter Elmau” (Stand-up Briefing Centre Elmau)という特別なパスが必要である。またプレスセンターからの移動は、用意された交通機関を利用しなければならない。プレスは、各社の車両で移動できない。
Munich Airportにも、記者リポート・ポジションが設置される。SNG車を持ち込む放送機関は、車種、自動車NO、高さ、幅、長さ、重量などの情報や必要な電力を記載して申し込むこと。各社独自で記者リポート・ポジションを設営することはできない。

■ メディアセンター内のワークステーション
テレビ・ラジオ放送機関用のワークステーションはEBUが管理、申し込みはEBUに行う。

■ 利用する無線の登録
無線を使用するメディアは、使用する周波数をGerman Federal Network Agencyに登録しなければならない。未登録の周波数はブロックされる。





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2015年5月22日
Copyright(C) 2015 IMSR




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廣谷  徹
Toru Hiroya
国際メディアサービスシステム研究所
代表
International Media Service System Research Institute
(IMSSR)
President
E-mail thiroya@r03.itscom.net / imssr@a09.itscom.net
URL http://blog.goo.ne.jp/imssr_media_2015
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